上関)田名埠頭でガンジーさんたちに出会って元気がもらえた RT @tiniasobu
2009/10/04
9基のブイ
埠頭には入れない
奄美からも
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上関原発阻止の最前線訪問記です。写真は安渓貴子撮影です。
2023年10月1日
修正ver.4 非暴力直接行動について、ガーンディのものとされる言葉は、ニコラス・クラインのものでした。https://ankei.jp/yuji/?n=2496
修正ver.3(祝島島民の会の口座番号がまちがってました。ぺこぺこ。周防灘流域研究会の趣旨を追加)
修正ver.2(漁船は中国
電力が雇ったという確証がとれていないので訂正。終わりに仕事で読んでいる人達へのメッセージ追加)
◎田名埠頭の雰囲気はとても明るいです
上関原発の埋め立て用の9基のブイが置かれていて、埋め立て着手阻止の最前線になっている平生町の田名埠頭にようやく行くことができました。大橋をわたって右折し、数分走ると看板が出ていました。
前日までの雨が上がり、全国から現在までに200枚も集まった大小の布に書かれた手作りのメッセージが踊っています。
http://www.youtube.com/watch?v=QEbF-TP6_7U&NR=1
老若男女が集まっておられて、応援に来た方が夜を過ごせる場所を、より快適にするため竹から木造にする作業が進んでいました。
「手伝えることがあるのが嬉しい」といいながら、木工作業を手伝っているおじさん。「カンパです」と封筒をさしだす人。情報発信のためにカメラをもって、今日の状況を撮影する人達。子どもたちも来ていました。
シーカヤックに乗っている若い女性たちが、ドリームキャッチャーを作っているそばに座って伺いました。
◎お話のあらまし
連日の行動のあと、祝島がもう漁船を出さないことになった9月22日の朝、全国から集まったシーカヤックの人達は、どうするべきか相談しました。祝島を差し置いて取り組むべきかどうか、意見は割れましたが、そうする間にも、ブイを積み込む中国電力の台船はどんどん近づいてきます。
シーカヤックの若者たちは、ともかく海に出よう、と決めました。ただし、あくまで平和的に、シーカヤックを海上に並べてそこに留まり、声をあげずに無言で。ということを申し合わせたのでした。「ガンジーで行こう!」が合い言葉でした。
台船とともに現れた、中国電力の2台の船は、急激な前進と後退を繰り返しながら、「あなたがたの行為は進路妨害です」とマイクで叫びながら、シーカヤックに衝突寸前まで近づいてきます。シーカヤックの若者たちは、衝突をさけるために懸命に後ろに下がろうとしますが、強い引き潮のためじっとしていてもカヤックが沖に向かおうとする関係もあって、思うに任せません。
さらに推進派の漁船がやってきて猛烈なスピードでシーカヤックの回りを旋回し、波を立てます(安渓注、例によって中国電力が雇ったのだとみんな思ったけれど、そうでない可能性もあるようです。
「おまえらえーかげんにせーよー!」とどなりながら船で突っ込んできたのは、後で分かったところでは、もと共同漁業管理委員会の代表の山根勝法さんでした。この人は、祝島の反対を無視して、中電と漁業補償契約を結んだ人物。すでにお金をもらっているから、これ以上中電に忠義だてしても余分のお金は出ないはずなのですが)。カヤックは、頭を艇の外に出すと、かんたんに転覆しますから、きわめて危険な行為です。
(注。安渓遊地も一度だけ、屋久島の宮之浦川の河口で、長井三郎さんにカヤックに乗る練習をさせてもらいましたが、相手の艇の後ろにタッチしたら勝ちというゲームを教えられて、逃れようとするうちに、たちまち連続3回の「沈」つまり、完全に頭が下の状態になって、最後は水船状態でぶくぶくと沈んでしまったのでした。眼鏡が流れていかずになによりでした。)
人命を守るために国民が雇っている海の警察、海上保安庁は、「危険ですから船から離れて下さい!」とシーカヤックに向かって連呼したそうです。言う相手を間違えています。
もうだめか、と若者たちが思っていたとき、祝島の漁船が駆けつけてくれ、危険行為を繰り返している中国電力の船を取り囲んで、シーカヤックを守ってくれました。私達はシーカヤックの上で、声をあげて泣きました。
(お話はここまで)
その時のようすが以下に記録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=IhOZoGjsesM
◎そうしてわれわれは勝つのだ
このようにして、中国電力は平和的な方法での意思表示に対して危険行為を行うことにより、「若者たちと祝島の人達がチームを組んで本当の仲間となり、海を守りたいという共通の目的のために助け合う方法を教える」という皮肉な結果になったのでした。
現場まで台船は1時間以上。祝島からは、船外機つきの軽い船で飛ばせば20分。陸上に集まっている人の中心も、ご近所の人達ですから、10分もあれば応援に駆けつけられるという状態です。地元中心の強みがここにあります。
若者たちが行動にあたって手本としたマハトマ・ガーンディのものとされる言葉です(『ウィキ
クォート(Wikiquote)』より)。
必要と欲(need and greed)
地球は、すべての人の必要を充足せしめても、
彼らの欲を満たしきることはできない。
”Earth provides enough to satisfy every man’s need,
but not every man’s greed.”
非暴力直接行動(non violent direct action)について
はじめに彼等は無視し、
次に笑い、
そして挑みかかるだろう。
そうしてわれわれは勝つのだ。
”First they ignore you,
then they laugh at you,
then they fight you,
then you win.”
◎沖縄での大きな変化
田名埠頭には、沖縄の辺野古からも応援に来てくれました。ジュゴンの海を基地から守るため、極めて暴力的な対応にも耐えながら、10月10日で座り込み2000日を迎えます。
http://blog.livedoor.jp/kitihantai555/
そして、ガーンディの誕生日の翌日の10月3日、沖縄を視察中の前原沖縄担当大臣は、普天間基地の移設先は、辺野古以外を検討すべきだ、と表明しました。泡瀬干潟の埋め立て中止に引き続く、大きな転換です。
泡瀬ニュース http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-09-18-M_1-001-1_001.html
辺野古ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091003-00000098-jij-pol
◎中国電力の事情
ブイは9基ですが、それをつなぐための海底のアンカーはまだ2基しか完成していません。最近、同じ台船が、これは原発とは無関係です-、とか言いながらコンクリート製のものを運び出したそうですが、それは、設置が遅れているアンカーだった可能性があります。
10月21日に、埋め立て許可の期限(1年間)がくるから、中国電力もあせっているのです。わずか2つでもブイを設置して、それで「埋め立てに着手した」ことにしたいのです。
21日を過ぎると、中国電力は山口県に対して、許可の延長を申請しなければなりません。その時は、山口県知事の対応が、ふたたびおおいに注目されるでしょう。
◎いまこそ応援が必要です
現場には、屋久島の山尾三省さんと親しかった、ナダさんが、若者たちとともに松山から駆けつけてくれて、シーカヤック隊に加わっておられました。連日の朝からの行動で交代が必要だから、全国から応援にかけつけるようにしなければ、ということでした。
行ける方は、老若男女のガーンディのお弟子さんたちに会える、田名埠頭へ行って見られていかがでしょう。現場までいかないと、あの雰囲気はなかなかわかりません。
そして、遠くて行けない方は、布にメッセージを書いて送ると田名埠頭に掲示して
もらえます(送り先は、〒742ー1401 上関町祝島 山戸孝さん)。
将来、沖縄伊江島で米軍に平和的な方法で闘った阿波根昌鴻さんの反戦平和資料館「ヌチドゥタカラの家」に展示されているたくさんの布と同じように、この布のメッセージは、貴重な宝として継承されるでしょう。
いまこそ「貧者の一灯」(岩国の基地拡張反対の取り組みを描いた西山正啓監督のドキュメンタリー作品のタイトルでもあります)が求められます。
カンパ宛先は、
祝島島民の会 (郵)01390-4-67782
シーカヤック隊へのカンパは、
原発いらん!山口ネットワーク (郵)01590-5-27469
通信欄に「シーカヤック隊カンパ」と書いて下さい。
ver 2 の つけたし
仕事でこのページを見に来られている、中国電力や県の町の関係者のみなさま、ご苦労さまです。お仕事と個人的なお気持ちとの両立、さぞ大変と思います。お察しもうしあげます。その悩みをわずかでも解消するための方法の一つとして、上のカンパ宛先への個人名によるご寄付などはいかがでしょうか。また、田名の現場への匿名のご寄付なんていうのも、かっこいいと思います。
掲載責任者 安渓遊地@周防灘流域研究会
(山尾三省さんが提唱した「流域の思想(bioregionalism)」に基づいて、周防灘に注ぐ清流のひとつ、ふしの川の最源流部に住んで、飲める水で田んぼを作るという恩恵を受けているものとして、周防灘に注ぐすべての流域の全生命のネットワークを構想しています)