新しい冊子)「#奇跡の海 」をまもる #瀬戸内海 ・#上関 の #生物文化多様性
2025/01/10
本文40頁の小冊子を印刷することにしまして、発注しました。
内容は以下の通りです。お会いする機会があったら、手渡しで差し上げたいと思っています。
目次
第1章 「奇跡の海」の存続に向けて――周防灘の生物文化多様性・・ 3
第2章 樺太から福島まで――祝島の人々の足跡を追って・・・・・・25
第3章 生物系の学会からの要要望書・・・・・・・・・・・・・・・33
はしがき 「奇跡の海」をまもるために
2010年10月に、『奇跡の海』を南方新社から出版させていただいてから、いろいろのことがありました。
2011年3月11日の東北大震災後の福島第一原発の事故の影響によって、上関原発計画の工事も中断しました。これでもう原発の新規立地はとうてい無理だろうと多くの人は思いました。しかし、瀬戸内海の東部で、既存の伊方原子力発電所からわずか40キロメートルでの上関原発建設計画はされることなく、建設計画を続けると電力会社は言い続けています。
2023年8月に、突然のように、原子力発電所の使用済み核燃料を〝中間貯蔵〟する施設を上関原発の予定地の敷地内に誘致するという案を、上関町長が表明しました。中国電力は、予定地内の立地可能性調査を2024年4月に開始し、11月中旬にはボーリング調査を終了。これから約半年をかけて実際に立地可能かのみきわめをすると発表しました。
2024年1月1日の能登半島地震に驚いて「奇跡の海」の現状と存続への課題をまとめた英文報告を和訳した第1章、福島第一での事故後の祝島島民の思いを紹介する第2章、中間貯蔵施設計画に対する学会の取り組みとして、2024年6月の、日本生態学会自然保護専門委員会と、同年12月の生物系7学会・委員会による要望書を第3章に再録しました。
『奇跡の海』と呼ばれる瀬戸内海周防灘西部・上関の生物文化の多様性に支えられた海と山の豊かさを、再認識していただければ幸いです。
日本生態学会上関要望書アフターケア委員会 委員長 安渓遊地