与那国島)生物多様性保全に重要な樽舞湿原の危機についてのルポ
2024/10/11
https://ankei.jp/yuji/?n=2666
https://ankei.jp/yuji/?n=2667 でご紹介した、
日本列島最西端の与那国島南部の、樽舞(たるまい)湿原
ルポライター 西村仁美さんのルポが 2024年5月13日にネットで発表されましたので、共有します。
西村さんは、これから1年間を目処に与那国島に住む予定でひっこしのさいちゅうだそうです。
多様性に富む与那国の樽舞湿原が存亡の危機に、専門家が港湾開発計画に警鐘
https://www.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/1221702_1501.html
西村さんのルポに出てくる資料を勉強しています。
pdfには、読みかけの論文もはりつけていますが、コウノトリが11羽もやってきた記録や、島の水文の研究(英文)は、港湾計画の環境影響を考える上で重要と考えられます。
樽舞湿原の西半分は、国指定の鳥獣保護区。
以下の11ページ目に地図と解説がある。
https://kyushu.env.go.jp/okinawa/wildlife/data/keikakusyo/yonaguni/cho-ho.pdf
[面積]鳥獣保護区 1040ha 特別保護地区 63ha
国内希少野生動植物種であるヨナクニカラスバト、キンバト、カンムリワシをはじめとする希少鳥獣の生息地となっていることから、昭和56年に設定。
樽舞湿原は
環境省の指定する保全上重要湿地633に指定され
低層湿原,湧水湿地,河川,その他湿地として、
田原川流域とともに登録されている。
https://www.env.go.jp/nature/important_wetland/wetland/w633.html
【樽舞湿原】断層運動によりできた谷底低地に広がる湿地帯でヨシクラスの植生であり,他の動植物の生息・生育場として重要.
とくに、トンボ類をはじめとして,水生・半水生昆虫が多数生息する.アオナガイトトンボ,エサキタイコウチ,トゲアシアメンボ,ヨナグニアシナガドロムシなどの生息地。
与那国島の周辺海域のすべては環境省の指定する
生物多様性の観点から重要度の高い海域
沿岸域 21101 として指定されている。
https://www.env.go.jp/nature/biodic/kaiyo-hozen/kaiiki/engan/21101.html
西村仁美さんの樽舞湿原についてのルポ(2024.05.13)の中の、情報は、上記の資料には出てこない希少種の生息(または生息の可能性)にも触れています。
以前は、地域住民が樽舞湿原を利用してコメやイグサなどを作っていたが、現在は、池のような形で見られる一部や川などを除き、イグサやヒメガマなどの植物が生い茂る姿に変化している。樽舞湿原では、与那国島固有亜種で日本最大級のヨナグニシュウダ(ヘビ)やカモなどが見られる。また鳥類では、コウノトリやアカヒゲなど、昆虫では、ヒメフチトリゲンゴロウ、タイワンタイコウチなどが生息、もしくは生息の可能性があるとされている。
安渓遊地@生物文化多様性研究所
与那国島鳥獣保護区.pdf (972KB)
与那国樽舞にコウノトリ11羽1995年27_92.pdf (551KB)
与那国コウノトリ短報1995年45_31.pdf (4,470KB)
与那国地下水滞留時間は5年1-s2.0-S2214581822000647-main.pdf (3,325KB)