新聞労連)杉田水脈衆院議員の人権侵害に抗議する RT @tiniasobu
2023/11/02
非常に重要な声明なので、賛同して共有します。
https://shimbunroren.or.jp/20231101-2/
声明 差別者に国会議員の資格はない
―杉田水脈衆院議員の人権侵害に抗議する―
2023年11月1日
日本新聞労働組合連合(新聞労連)
中央執行委員長 石川昌義
特定の民族や女性、性的少数者への差別的言動を繰り返し、札幌と大阪の法務局から人権侵犯を認定された自民党の杉田水脈衆院議員が、「私は差別をしていません」と発言する動画をユーチューブに投稿しました。国会議員が多くの人を傷つけ、行政機関から人権侵犯を指摘される前代未聞の事態にもかかわらず、自身の過去の言動を正当化する振る舞いは常軌を逸しています。差別の中で声を上げた人たちを貶め、報道を通じて反差別の声を広げようとする人々を抑圧する行為は悪質と断じるほかありません。自身の言動を撤回、謝罪することに加え、一刻も早い議員辞職を求めます。
杉田氏は10月27日に投稿した動画で「アイヌや在日に対する差別はあってはならない」「LGBTや女性に対する差別も当然(あってはならない)です」と主張する一方、「逆差別、えせ、そしてそれに伴う利権、差別を利用して日本を貶める人たちがいます。差別がなくなっては困る人たちと闘ってきました」と述べ、「私は差別をしていません」と強調しました。国連の会議に日本から参加した人たちを「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」と揶揄した杉田氏による2016年のブログ投稿を、札幌・大阪の両法務局は人権侵犯と認定しています。杉田氏は報道陣の取材に、ブログ投稿を「削除して謝罪している」などとする認識を繰り返し示しており、「差別をしていない」とする動画での発言との矛盾は明らかです。政治家としてふさわしくない場当たり的で無責任な発言は、自身の人権侵害を直視していないことの表れと言わざるを得ません。
18年には月刊誌への寄稿で性的少数者を「生産性がない」と貶めています。20年には自民党の会合で、性暴力被害を巡り「女性はいくらでもうそをつけますから」と述べ、勇気ある告発者だけでなく、被害申告をためらう多くの人々を傷つけました。実際に存在するあまたの人権侵害を無視し、「逆差別、えせ、そしてそれに伴う利権」と問題をすり替える今回の投稿と、差別性は共通しています。
杉田氏は10月23日、自身の人権侵犯認定について「そもそも非公開の案件について、申し立てた方々がマスコミに説明しているのも解せない」とX(旧ツイッター)に投稿しました。法務局での手続きと、当事者が取材に応じるかどうかは次元が異なる問題です。差別された人に責任を転嫁するだけでなく、差別の実態を伝えようと取材に応じる人たちの発言権を奪う許し難い言動であり、厳重に抗議します。
岸田文雄政権は22年8月、杉田氏を総務政務官に起用しましたが、過去の人権侵害への批判を受けて同年12月に事実上更迭しています。しかし、自民党は今年9月、杉田氏を党環境部会長代理に起用しました。差別発言をやめない杉田氏を繰り返し要職に充てる岸田政権、自民党の人権感覚が問われています。杉田氏を過去の衆院選で比例中国ブロックの単独候補として擁立した自民党は、一刻も早く杉田氏に議員辞職を促すべきです。
あらゆる人権侵害を許さず、市民の知る権利を守る新聞労連は、杉田氏の一連の言動を許しません。
以上
毎日新聞https://mainichi.jp/articles/20231002/ddm/005/070/019000c
社説
杉田氏の人権侵犯認定 国会議員の適格性を欠く
朝刊政治面
毎日新聞 2023/10/2 東京朝刊 841文字
国会議員の過去の言動が、人権侵害に当たると国の機関から認定された。異例の事態である。
自民党の杉田水脈(みお)衆院議員がブログに投稿した差別的内容について、法務局が「人権侵犯の事実があった」と指摘した。
認定されても、公の場で何ら説明していない。発言に影響力がある立場なのに、差別的な言動を繰り返してきた。
もはや、議員としての適格性を欠いていると言わざるを得ない。
2016年、国連女性差別撤廃委員会に日本から参加した人たちについて「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」などと書き込んだ。当時は落選中だった。
朝鮮民族やアイヌの文化を侮辱しており、許されない内容だ。
にもかかわらず、衆院選で再び当選した後も取り消さず、昨年12月になって、ようやく国会で撤回し、謝罪した。
総務政務官として国会で追及されたため、総務相の指示に従ったものだが、その後も「差別ではない」と主張していた。
当事者たちが今年、法務省の人権救済制度に基づき、被害を申し立てていた。法務局は杉田氏に、人権尊重を働きかける「啓発」の措置を取った。
他人の尊厳を傷つけるような杉田氏の言動は、枚挙にいとまがない。18年に月刊誌への寄稿で、性的少数者について「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない」と記した。
20年には党の部会で、性暴力被害を巡って「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言した。
ジャーナリストの伊藤詩織さんを中傷する投稿に「いいね」を押したことに関し、賠償を命じる判決も受けている。
しかし、自民党は毅然(きぜん)とした対応を取ってこなかった。それどころか、最近2回の衆院選で比例単独候補として優遇し、岸田文雄首相も政府の要職に起用した。
法務局の認定後も、茂木敏充幹事長は「残念だ」と述べるにとどめた。杉田氏は新たに、党の役職に就いた。
人権の尊重は政治の根幹である。議員の侵害行為を見過ごすようでは、党の見識が疑われる。
NHKの報道 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231019/k10014229781000.html
杉田水脈議員の在日コリアン投稿 人権侵犯と認定 大阪法務局
2023年10月19日 14時14分
自民党の杉田水脈衆議院議員が、7年前に自身のブログなどで大阪府の在日コリアンの女性3人について「民族衣装のコスプレおばさん」などと投稿したことをめぐり、大阪法務局が人権侵犯と認定したことが分かりました。
杉田水脈衆議院議員は2016年2月、みずからのブログやSNSに国連の女性差別撤廃委員会に参加したときのことについて「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」とか「存在だけで日本国の恥さらし」などと投稿しました。
これについて会議に参加した大阪府に住む在日コリアンの女性3人が「差別的だ」などとして、ことし2月、大阪法務局に人権救済の申し立てを行いました。
女性によりますと、法務局は調査の結果「人権侵犯の事実があった」と認定し、18日までに、杉田議員に人権尊重の理解を深めるよう啓発を行ったということです。
これについて、杉田議員は「一部認定された部分についてはすでに去年、削除して謝罪している」とコメントしています。
申し立てをした女性の1人は「人権侵害にあたると認められたことは安心しました。これを機にネットなどでの人権侵害の歯止めになればいいと思います」と話しています。
この投稿をめぐっては先月、札幌法務局もアイヌの女性からの人権救済を求める申し立てを受けて、人権侵犯にあたると認定しています。
松野官房長官 “不当な差別的言動は許されない”
松野官房長官は午前の記者会見で「個々の議員の活動などに関して政府の立場で申し上げるのは差し控える。そのうえで、一般論として言えば、特定の民族や国籍の人々を排斥する趣旨の不当な差別的言動は、いかなる社会においても許されないものと考える」と述べました。
立民 長妻政調会長“自民は杉田氏に説明させるなど対応すべき”
自民党の杉田水脈衆議院議員のブログなどでの投稿を大阪法務局が人権侵犯と認定したことについて、立憲民主党の長妻政務調査会長は、自民党が杉田氏に説明させるなど対応すべきだと指摘しました。
長妻政務調査会長は記者会見で「こうした前例を知らないし、杉田氏は記者会見をしていない。本来は自民党が助言すべきで、党総裁の岸田総理大臣にけじめをつけてもらわなければならない」と述べました。
引用終わり
以上、引用者は 安渓遊地でした。