文化人類学)生ハムとワインの国 おいしい食べ物が異文化攻撃の武器にもなる #Navarra_#Nafarroa_#Xavier_#Jabier_RT_@tiniasobu
2020/12/26
サヒ?エル記念公園
クリスマスの日の授業です。サビエル記念公園の写真の提供は、エフライン・ビジャモール・エレロさんです。
講師 安渓 遊地(生物文化多様性研究所)
0. 予習・フランシスコ・サビエルと山口の関わりについてご存じですか?
山口市では、サビエルの滞在中に、山口で大内氏からキリスト教布教の許可を得て、日本で初めてのクリスマスミサが行われたことを記念して、12月は「クリスマス市」になることにしています。
http://ankei.jp/yuji/?n=2352 を御覧下さい。
しかし、サビエル一行が、やまぐちではてっきり、天竺からの新手の仏教の宗派だと思われたことは、サビエル公園にある大内義隆の布教許可の書状の写しの文面からもあきらかです。上のサイトの本文では、そのうるわしき誤解の絶頂のあたりまでしか引用していませんが、pdfで添付した全文を読んでいただくと、誤解が冷めて坊さんたちが攻撃的になるようすや、頼みの大内氏が滅びそうなときの、サビエルの反応など、いろいろなようすが生き生きと描かれています。
1.食文化の共存と排除 その歴史と現在そして未来
http://ankei.jp/yuji/?n=2471
単一国家・単一言語・単一文化の思い込みに強くしばられた歴史をもつスペインと日本。生活の不満が高まるとき、そうした思い込みが差別や排斥の具体的行動として噴出してしまうことがあります。14世紀のスペインで黒死病(ペスト)が猛威を振るったとき、川や泉に毒を流したというデマによって殺されたのは(さまざまな理由から死亡率が低かった)ユダヤ教徒たちでした。スペインのバルの天井からすだれのようにぎっしり下がっている豚肉製品が、イスラム教徒にとっては、昔からの「入店お断り」のサインになっていることに日本から行く観光客は気づかないかもしれません。
当初は受け入れたキリスト教を、はげしく弾圧した江戸時代から明治初期の日本。はじめは大きな恩恵をうけつつ共存していたイスラム教徒やユダヤ教徒をきびしく排撃するようになっていった、スペインとポルトガル。一過性の観光イベントも悪くはありませんが、それぞれの歴史をきちんと学んで、その教訓を未来の交流と多文化の共存に生かしていくことが大切だと思います。
復習「ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の(食べ物の)違いは?」(TED 動画11分)
https://youtu.be/m6dCxo7t_aE
2.スペイン・ナバラ自治州の田舎ツーリズムを山口県から訪ねる(プレゼン動画40分)
いまはコロナ禍で難しくなっていますが、2005-6年の庶民の交流記録です。
https://youtu.be/LcEsN6XZAKY
3.課題
「郷に入っては郷に従えなのだから、自分は外国にいったら、その国の文化に従うつもりだ。だから、外国人も日本で暮らすなら日本文化に従うべきだ」という主張があります。しかし、文化や宗教の違いを保ったまま、隣人として共に生きるという「筋金いりの寛容」という、より困難な道を選ばなければ、本当の平和は実現できないのではないでしょうか。1000年にもおよぶイベリア半島での多文化共存の歴史やhttp://ankei.jp/yuji/?n=2261で紹介するCEDARの考え方を参考に、あなたの意見をまとめてみましょう(150字以上)。なお、授業では主に食文化に注目していますが、それに限定する必要はありません。