イタリア最高裁判決)「飢えをしのぐために少量の食物を盗むことは、犯罪には当たらない」 血も涙もある司法 #Jean_Valjean_RT_@tiniasobu
2020/01/20
2016年1月7日の イタリア最高裁の判決。血も涙もあります。復帰前までの与那国島のように「畑のものには、正しい盗み方と正しい盗まれ方がある」と子どもに教えていた知恵(http://ankei.jp/yuji/?n=2396)を思い出しました。
2011年に、ジェノヴァのスーパーでパンしか買えず、500円相当のソーセージとチーズを外套に隠して持ち出そうとして通報・逮捕された36歳のホームレスの移民男性。2013年に懲役6カ月の有罪判決を受けるも、2016年に、最高裁で無罪。ハフポストは、もとの出典のリンクが豊富に付いていて、fakeじゃないことを確かめやすい点がすぐれています
「何も食べられないような苦しい状況で、少量の食べ物を盗むのは犯罪ではない」
以下、ハフポストからの引用です。https://www.huffingtonpost.jp/2016/05/11/stealing-small-amounts-of-food-when-in-need-is-not-a-crime_n_9900552.html?fbclid=IwAR3ngSewceaTk6a_Rqy4P8gpeQPRFgNKQ3darL0LyBh9BMKEHkUFKGz7Prk
「飢えた時、食べ物を少し盗むのは罪ではない」イタリア最高裁の判決とは
まるで「レ・ミゼラブル」の主人公ジャン・バルジャンのようなストーリー。
Dominique Mosbergen The Huffington Post
「何も食べられないような苦しい状況で、少量の食べ物を盗むのは犯罪ではない」という判決が、イタリアの最高裁判所で下された。
ホームレスのロマン・オストリアコヴさん(36歳)は、2011年にイタリア・ジェノヴァにあるスーパーマーケットで、1本のソーセージとチーズを盗み、逮捕された。
彼はスティックパンの支払いをしようとしながら、約500円相当のソーセージとチーズをジャケットの下に隠していた。気付いた客が警備員に知らせ、逮捕された。そして2013年、有罪判決が下され、懲役6カ月の実刑判決が言い渡された。
しかしながら2016年5月、イタリアの最高裁判所はこの有罪判決を覆す決定をした。「飢えをしのぐために少量の食物を盗むことは、犯罪には当たらない」という理由からだ。
「窃盗が起こった時、被告は今すぐにでも何かを食べなければ生きていけないような状態にあった。必要にせまられた行為であることは明白だ」という最高裁判所のコメントをCNNが伝えている。
消費者団体「Codacons」のカルロ・リエンツィ会長は「経済危機により、スーパーマーケットで万引きせざるを得ない人々が、特に高齢者の中で急増している」と、ガーディアン紙に説明している。
「最高裁判所は、とても大切な原則を示しました。飢えをしのぐための少量の窃盗は、犯罪に相当しない。生きるためには食べる必要があるのです」と同氏はコメントした。
イタリアの新聞「コリエーレ・デラ・セラ」によると、イタリアでは、貧困に苦しむ人の数が毎日推定615人ずつ増加しているそうだ。
同紙は論説欄で、「法律は、現実に沿ったものでなければいけない」という考えを示した。
この事件は、フランスの小説家ユゴーの作品「レ・ミゼラブル」の主人公ジャン・バルジャンに例えられてきた。
イタリア国内では「多くの人たちが貧困の危機にさらされる中で、人道的な判決だ」最高裁判所の決定を讃える声もある。
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
そのもとはCNN
Stealing food out of necessity ’not a crime,’ Italian court rules
By Cristiana Moisescu, CNN
Updated 1639 GMT (0039 HKT) May 3, 2016
A homeless man was arrested after stealing sausage and cheese from a
Genoa supermarket, worth Euro 4.07 $4.50).
Story highlights
Ruling comes after homeless man caught stealing sausage, cheese
He was sentenced to six months in jail
(CNN)Stealing small amounts of food out of necessity is not a crime,
Italy’s highest court of appeal has ruled.
The ruling was in the case of a homeless man who in 2011 was caught
stealing sausage and cheese from a Genoa supermarket, totaling Euro 4.07
($4.50).
The 36-year-old Ukrainian national, Roman Ostriakov, had the goods
hidden under his jacket as he paid for bread sticks. He was reported to
shopkeepers by another customer, and was later arrested by police.
In 2013, Ostriakov was convicted of theft and sentenced to six months
jail and a ?100 fine ($115). The ruling was appealed, but upheld in
2015.
’Essential need for nourishment’
This week, Italy’s Supreme Court of Cassation overturned the conviction
entirely. It ruled that stealing small amounts of food to sustain a
vital need is not a crime.
”The condition of the defendant, and the circumstances in which the
seizure of merchandise took place, prove that he took possession of that
small amount of food in the face of an immediate and essential need for
nourishment, acting therefore in a state of necessity,” the court said.
Therefore, his theft does not constitute a crime, it argued.
The appeal was brought forward by the General Prosecutor’s Office in
Genoa, which argued that since Ostriakov never left the premises of the
shop with the stolen goods, he should be charged with attempted theft --
not theft.
最高裁の判決文そのものが読めます。
http://www.italgiure.giustizia.it/xway/application/nif/clean/hc.dll?verbo=attach&db=snpen&id=./20160503/snpen@s50@a2016@n18248@tS.clean.pdf
P.Q.M.
Annulla senza rinvio la sentenza impugnata perch醇Q il fatto non
costituisce reato.
Cos醇_ deciso il 7 gennaio 2016
以上の理由により この事案は犯罪にあたらないため本訴をただちに取り消す。