グリーンピース)第15版『環境に優しい電機メーカー・ランキング』を発表
2010/05/26
グリーンピース・ジャパンプレスリリース がとどきました。東芝も原発に熱をいれ
ていないで、きちんとしてもらいたいものです。以下引用です。
2010年5月26日
第15版『環境に優しい電機メーカー・ランキング』を発表
~有害物質に関する公約撤回によりデル、サムスン、東芝にペナルティポイント
~
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は本日、「環境に優し
い電機メーカー・ランキング Version 15」を発表しました。このランキングは、
パソコン、携帯電話、テレビ、ゲーム機器を製造・販売する日本・アジア・欧米
の大手メーカー18社を対象に、各社の有害化学物質、リサイクルおよび気候変動
への取り組みについて、以下の3の領域における基準を10点満点で評価したもの
です。
1.有害化学物質
有害化学物質を排除することで製品をクリーンにすること
2.e-ウェイスト
古くなった製品を生産者の責任として世界規模で回収し、再利用すること
3.エネルギー
世界規模で、会社の操業および製品が気候変動(地球温暖化)に与える影響を削
減すること
総合評価
最新版では、デル、サムスン、東芝は、PVC(塩化ビニル)とBFR(臭素化難燃剤)を
排除する公約期限を撤回したことによりペナルティポイントを科せられました。
前回上位にランクインしていた企業のうち、東芝は3位から14位へ、サムスンは7
位から13位へと大幅に順位を落としました。東芝は2010年4月までにPVCとBFRを
排除する公約を撤回したため、サムスンはPVCを排除する公約の撤回および公約
を守れないことを公約の実施期限まで認めず、消費者とグリーンピースの誤解を
招いたためです。その他にもLGエレクトロニクスは、エネルギースター基準適合
性の無視および虚偽申告によって製品エネルギー効率に関するポイントをほとん
ど失い、6位から12位へと順位を落としました。
複数の企業が順位を下げる一方で、HP、アップル、ソニー・エリクソン、エイサー
は電子機器業界における環境面のリーダーとして頭角を現しています。これらの
企業は有害物質の排除だけではなく、さらに一歩進んで、有害物質の今後の使用
を禁止する法律を支持する姿勢を見せています。
日本企業の取り組み
有害化学物質
日本企業は有害物質基準における評価が相対的に低いといえます。PVCとBFRを排
除する期限の公約では、他企業と比べて排除期限が遅く、満点の3点を獲得して
いる企業はありません。唯一、2点を獲得したシャープは、代替品が見つかるこ
とを前提に2011年3月までにPVCとBFRを全製品から排除すると公約しています。
しかし、トップメーカーに求められている排除期限は2010年12月と、より厳しい
ものです。日本企業でPVCとBFRの両方を排除した製品を発表している企業はあり
ません。一方、ノキア、ソニー・エリクソン、アップルといった有害物質におい
て取り組みの進んでいる企業は、すでに全製品からPVCとBFRを排除しています。
e-ウェイスト
e-ウェイスト基準においてはサムスン、ノキア、LGエレクトロニクス、ソニーが
高得点を獲得していますが、日本企業は全体的に評価が低い傾向にあります。企
業による自主回収プログラムの項目(満点=3点)においては、1点を上回る企業
はありませんでした。携帯電話を生産するノキアとモトローラ、そしてパソコン
を生産するレノボ、アップル、デルのように単一製品のみの場合、この自主回収
での得点が高い傾向にありますが、パソコンのみが対象となっている富士通や、
ゲーム機のみの任天堂の評価は相対的に低いといえます。e-ウェイストにおいて
総体的に評価の高いソニーは、OECD諸国以外での自主回収プログラム拡張ができ
なかったため本15版で得点を失い、この項目では無得点です。一方、製品全体に
おける再資源化プラスチック使用量の項目(満点=3点)では、総使用量の10%の
再資源化プラスチックを使用しているソニーが高得点を獲得しています。東芝と
シャープは、再資源化プラスチックの使用量と、使用量を増やす計画とを報告し
たため1点を獲得しています。パナソニックは2009年度の再資源化プラスチック
の使用量が前年に比べて増えていますが、使用量を増やす計画については言及し
ていません。
エネルギー
日本企業はエネルギー基準での評価が高い傾向にあります。得点が倍増される新
機種のエネルギー効率項目が主な得点源となっており、新しく発表したテレビの
すべてがエネルギースター基準に適合すると報告したパナソニックとシャープは
満点(3点X2)を獲得しています。 自社の操業による温室効果ガス排出量の削減項
目においては、ソニーが2016年までに絶対量を30%削減する(対2001年比)ことを
公約しているため満点を獲得しています。しかし、自然エネルギー使用量の項目
においては全体的に評価が低くなっています。1点を獲得したのは、毎年全世界
で購入される全エネルギー量の8%を自然エネルギーから調達しているソニーのみ
であり、他の企業は無得点です。シャープや東芝も使用量を報告していますが、
得点を得るには使用量が低く、一方で富士通の報告はグローバルではなくヨーロッ
パのみの使用量のため、得点を得るには至っていません。(以上)
グリーンピースとは
グリーンピースは、「グリーン」(持続可能)で「ピース」(平和)な社会を実
現するために活動する国際環境NGOです。気候変動とエネルギー問題の解決、海
洋生態系の保護、遺伝子組み換えがおよぼすリスクの防止、平和と軍縮を追求す
る活動などを行っています。
▼グリーンピース・ジャパンのウェブサイト
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/toxics/greener_electronics/
▼第15版『環境に優しい電機メーカー・ランキング』はこちら(PDFファイル)
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/toxics/greener_electronics/ver15/GEGv15_J_v3.pdf
グリーンピース・ジャパン
以上引用でした。