戦争の準備)京都府南部・精華町など全国に弾薬庫計画
2024/10/22
安渓遊地が中学から大学まで暮らした城陽市のすぐ南の精華町に、東洋最大の弾薬庫ができるということを聞いて、調べてみました。
このサイト末尾の精華町の住民からの質問の
21番めに登場する冊子は、「我が国の防衛力の抜本的強化
(火薬庫整備について)」かと思われます。以下で公開されています。https://www.mod.go.jp/rdb/kyushu/pdf/060311.pdf
このサイトの添付pdfの最後のファイルです。
その中に、以下の文章があります。
令和9年度までに約70棟程度を措置し、おおむね10年後
までにはさらに約60棟程度の整備を目標としております。
現時点で確定しているのは、大湊総監部(青森県)、祝園
分屯地(京都府)、大分分屯地(大分県)、えびの駐屯地
(宮崎県)、瀬戸内分屯地(鹿児島県)及び沖縄訓練場(沖
縄県)の6施設です。
京都の施設に関する情報をとりあえずシェアします。
https://www.kyoto-minpo.net/archives/2024/01/20/post-29978.php
京都民報Web 2024-01-20T15:05:04+09:00
祝園分屯地に大型弾薬庫8棟新設方針 24年度予算案に整備費102億円 海自・舞鶴基地でも新設へ調査費
大型弾薬庫新設が計画されている陸上自衛隊祝園分屯地(精華町)
京都が戦場になる危険性高まる
防衛省は2024年度予算案に、京都府など全国計14カ所に弾薬庫を新設するための建設費など222億円を計上しました。京都では、陸上自衛隊祝園分屯地(精華町、京田辺市)での整備費とともに、海上自衛隊舞鶴基地(舞鶴市)でも建設に向けた調査費が計上されています。弾薬庫は攻撃対象となるため、京都が戦場となる恐れが高まっています。
政府は安保3文書に基づき、敵基地攻撃能力の保有や「継戦能力」の確保・維持のために弾薬庫を増設する方針。
日本共産党の倉林明子参院議員の防衛省に対する聞き取りや、本紙の防衛省近畿中部防衛局に対する取材によると、同省は全国で2027年度までに約70棟、その先10年さらに約60棟、合計約130棟を整備する予定です。
24年度予算案では、祝園分屯地に火薬庫8棟、整備場、倉庫等の新設に係る経費約102億円を計上。24年度に設計と造成に着手する予定。陸上自衛隊の管理のもと海上自衛隊との共同運用を行うとしています。
祝園分屯地の大型弾薬庫建設をめぐっては、今年度4億円の調査費が予算計上され、同年6月、精華町議会は、同分屯地の火薬庫建設計画のための調査結果と、今後の計画の説明を求める国への意見書を全会一致で採択しました。
防衛省が昨年12月18日、精華町長、京田辺市長に調査の中間報告と今後の計画について説明。これを受けて同町は同20日、町議会全員協議会の場で、防衛省の説明内容について報告しました。
防衛省から提出された資料はA4判1枚だけ。調査の中間報告については、必要な保安距離や地盤強度などが確認でき、陸上輸送にも適していることなどから、「火薬庫を増設する上で適地」とする結論だけを明記したものでした。
同町は、町職員と町議に質問内容を募り、数十項目にわたる質問状を今月15日、防衛省に送付しました。
相楽平和委員会代表も務める坪井久行町議は「一般質問で活断層などについての不安を指摘してきたが、まともな説明はなかった。こんないい加減な中間報告だけで、『適地』として建設を強行することは許されない。今年度予算の計画の中では火薬庫の棟数、予算も祝園が最大。『台湾有事』に備え、祝園は後方拠点となってしまう。早急に反対運動のネットワークを結成したい」と語ります。
舞鶴基地については、「舞鶴弾薬整備補給所」(舞鶴市長浜地区)内に約3棟を整備するための調査費用として約2億円が計上されています。また、既に同基地所属のイージス艦に米国製ミサイル・トマホークの配備も予定されています。
市民不在で大軍拡推進
計画に対し、日本共産党舞鶴市議団の伊田悦子団長は「弾薬庫整備どころかトマホーク配備について、市民にも市議会にもまったく説明せず、着々と大軍拡を進めることは許されない」と語ります。
また、報復攻撃を想定した自衛隊施設の強靭化をめぐり、来年度予算案で、府内3基地(経ケ岬、舞鶴、福知山)に計約20億円が計上されています。(引用終わり)
以下は、
精華町のホームページには、防衛省の説明文や、町および町民からの質問への回答などたくさんの資料が載っています。
https://www.town.seika.kyoto.jp/kakuka/zaisei/01/kiti/25519.html
消えないうちに、コピペしておきました。
陸上自衛隊祝園分屯地における火薬庫等整備について
陸上自衛隊祝園分屯地における火薬庫等整備について、防衛省近畿中部防衛局からの説明及び資料提供の経過についてお知らせします。
▼防衛省近畿中部防衛局関連ページ
防衛省近畿中部防衛局からの説明及び資料提供
令和5年2月8日(水曜日)
近畿中部防衛局企画部長から町長に対し、安全保障関連3文書及び、陸上自衛隊祝園分屯地においても火薬庫の増築等の候補地の一つとして測量・土質調査を令和5年度に実施予定である旨の説明がありました。
▼安全保障関連3文書について
▼令和5年度予算案における陸自祝園分屯地の調査について (PDFファイル: 207.0KB)
令和5年12月18日(月曜日)
防衛省近畿中部防衛局の企画部長から町長に対し、陸上自衛隊祝園分屯地における火薬庫等整備についての調査結果の途中経過の報告と、今後の計画の概要について説明がありました。
▼陸上自衛隊祝園分屯地における火薬庫等整備の概要について (PDFファイル: 385.2KB)
補足1:令和5年12月20日(水曜日)、12月18日の説明内容について、町議会全員協議会において行政報告をしました。
補足2:令和6年1月9日(火曜日)、防衛省近畿中部防衛局に対しての質問事項のとりまとめについて、町議会全員協議会において行政報告をしました。
令和5年12月21日(木曜日)
国が公表した「令和6年度政府予算案の概要」について、防衛省近畿中部防衛局から情報提供がありました。
▼祝園分屯地における令和6年度予算案に係る施設整備について (PDFファイル: 242.1KB)
令和6年2月1日(木曜日)
本町からの問い合わせ事項について、令和6年1月31日付け文書で防衛省近畿中部防衛局より回答がありました。
▼陸上自衛隊祝園分屯地における火薬庫等整備について(回答) (PDFファイル: 513.4KB)
令和6年5月16日(木曜日)
防衛省近畿中部防衛局企画部長から町長に対し、陸上自衛隊祝園分屯地における火薬庫等整備について、令和5年9月から令和6年3月にかけて実施された基礎調査の結果、及び令和6年4月より実施されている基本検討業務の概要について説明がありました。
▼陸上自衛隊祝園分屯地火薬庫等整備に係る調査結果概要について (PDFファイル: 375.1KB)
補足:令和6年5月23日(木曜日)、5月16日の説明内容について、町議会全員協議会において行政報告をしました。
近畿中部防衛局から町長への説明の様子
令和6年6月21日(金曜日)
町長から防衛省近畿中部防衛局長に対し、陸上自衛隊祝園分屯地における火薬庫等整備にかかる要望及び質問事項の提出を行いました。
要望書 (PDFファイル: 107.6KB)
質問事項 (PDFファイル: 234.0KB)
要望時の様子
令和6年7月29日(月曜日)
町長から防衛省近畿中部防衛局長に対し、陸上自衛隊祝園分屯地火薬庫等整備及び民生安定助成事業に関する要望の提出を行いました。
要望書 (PDFファイル: 204.1KB)
要望時の様子
令和6年7月30日(火曜日)
町長から防衛省地方協力局長及び同整備計画局長に対し、陸上自衛隊祝園分屯地火薬庫等整備及び民生安定助成事業に関する要望の提出を行いました。
要望書(防衛省地方協力局) (PDFファイル: 203.8KB)
要望書(防衛省整備計画局) (PDFファイル: 204.0KB)
要望時の様子
左:防衛省地方協力局次長
右:防衛省整備計画局長
令和6年8月30日(金曜日)
防衛省近畿中部防衛局企画部長から町長に対し、陸上自衛隊祝園分屯地における火薬庫等整備について、令和6年6月21日に、杉浦町長より近畿中部防衛局長に提出した要望書等に対する回答について、説明を受けました。
また、併せて情報提供があり、令和7年度における概算要求において、火薬庫、整備場、倉庫の整備等に係る経費として、約192億円を計上している旨の説明を受けました。
▼要望書に対する回答ついて (PDFファイル: 168.7KB)
▼質問に対する回答ついて (PDFファイル: 163.2KB)
▼令和7年度概算要求における陸上自衛隊祝祝園分屯地に係る施設整備について (PDFファイル: 135.5KB)
説明の様子 説明の様子
関連リンク
防衛省近畿中部防衛局
この記事に関するお問い合わせ先
総務部 財政課 財政第1係
〒619-0285 京都府相楽郡精華町大字南稲八妻小字北尻70番地
電話番号:0774-95-1914
ファックス:0774-93-2233
メールフォームによるお問い合わせ
住民からの質問とその回答を pdfから書き出して
以下にはりつけておきます。最初の1文が質問、そのあとが回答というように並んでいます。
防衛省への質問事項
質問要旨 回答要旨
1 ボーリング調査は、どの程度の範囲を調査したのか。
これまでの土質調査においては、陸上自衛隊祝園分屯地敷地内の建物を配置する予定の場所において、合計33箇所でボーリング調査を実施しました。
2 必要な地盤強度を確保できるとのことだが、 N値などの科学的根拠を具体的に示すことはできないのか。
ご指摘のN値とは、ボーリング調査において、試料を採取するためのサンプラーをハンマーで打ち込んだ際、30cmの深さに達したときの打撃回数を示す数値であり、これが大きいほど、地盤が支えることができる力が大きいことを示すものです。今回の調査においては、火薬庫等を建設する予定の場所で実施したボーリング調査において、一般的に構造物の支持基盤として十分とされるN値50以上の地層を確認しております。
3 必要な保安距離とはどの程度のものなのか。
保安距離については、火薬類取締法等において、保管する火薬の種類や量に応じて定められているものです。今回整備を計画している火薬庫に係る具体的な保安距離については、火薬の種類・量が類推され自衛隊の能力が明らかになるおそれがあることから、お答えを差し控えさせていただきますが、火薬類取締法等に基づいた距離は十分に確保いたします。
4 今回の調査結果は報道機関等に公表されるのか。
貴町との間においては、これまでも、様々な形で公表可能な情報の提供や必要な説明を行ってまいりました。今後も引き続き、貴町のご要望を踏まえ、適切に対応してまいります。
5 今後、工事計画が具体化してきた際には、工事内容に関する近隣地区住民への説明は行うのか。
今後、火薬庫の工事計画が具体化してきた際には、工事内容について、近隣地区住民への説明を行うことを検討してまいります。
6 基本検討業務について、大規模開発に準じるような環境影響評価を行う予定はあるのか。
今般の火薬庫等整備における開発区域は、京都府環境影響評価条例の対象となる規模(50ヘクタール)には達しない見込みですが、貴町からのご要望を踏まえ、適切に環境調査を実施してまいりたいと考えております。
7 基本検討業務のなかで確認いただきたいことについて、内容の追加を要望することは可能か。
貴町からご要望があれば、その具体的な内容をお伺いし、どのような対応が可能か検討したいと考えております。
8 今後の施設整備にかかるスケジュールについて可能な範囲で説明されたい。
具体的な施工計画については、基本検討や設計等を通じて決定していくため、現時点で明確なお答えができる段階ではありませんが、整備を行うにあたり周辺地域への影響を十分考慮の上、可能な限り土砂の搬出入が生じないような計画を検討してまいりたいと考えております。
9 令和6年度予算に計上されている102億円が工事費用の総額となるのか。
令和6年度予算には、火薬庫8棟等に係る調査・設計と造成工事の費用が計上されておりますが、これは工事に係る経費の総額ではありません。
10 用地造成工事に関する基本検討を行うとのことだが、可能な限り土砂の搬出入が生じない工事計画を検討されるのか。
具体的な施工計画については、今後実施する基本検討及び設計を通じて決定していくため、現時点で明確なお答えができる段階ではありませんが、整備を行うにあたり周辺地域への影響を十分考慮の上、可能な限り土砂の搬出入が生じないような計画を検討してまいりたいと考えております。
11 令和5年度調査結果に関して、①地盤調査の結果N値の公表を。②配置候補地のボーリング調査には、断層も含まれているのか。含まれているなら、結果の公表を。③ボーリング調査による試料・土質試験の結果公表を。④対面での一問一答方式による相互理解が求められる。
実施の意向は。 ① 今回の調査においては、火薬庫等を建設する予定の場所で実施したボーリング調査において、一般的に構造物の支持基盤として十分とされるN値50以上の地層を確認しております。② 今回実施したボーリング調査については、地下に分布する地盤の土質や硬軟及び締り具合等を調査し、地盤強度を確認するものです。③ 試料・土質試験の結果については、膨大なデータ群となるため、何に関するどのようなデータが必要か、個別具体的なお求めがあれば、できる限り丁寧に説明させていただきたいと考えております。④ 貴町との間においては、これまでも、様々な形での情報提供や説明を行ってまいりました。今後も引き続き、貴町のご要望を踏まえ、様々な形での情報提供や説明を行ってまいりたいと考えております。
12 令和6年度計画に関して、①基本検討の内容を、分かりやすく説明を。②基本検討の次の段階は何なのか。③完成までの段階別スケジュールを示してほしい。④どの段階で、工事などの地元説明をするのか。⑤町議会に対しての説明の予定はあるのか。⑥陸上自衛隊用弾薬と海上自衛隊用弾薬は、同じ保管庫で管理することを想定しているのか。⑦保管方式は、覆土式を想定しているのか。
①・ ② 現在実施している基本検討においては、既存文献資料収集等による活断層や自然環境等の調査・確認のほか、具体的にどの位置に施設や道路を配置するか、用地造成工事をどのように行うか、新しく整備する施設に対する給水や雨水・汚水の排水をどのように行うか、内外柵や工事用ゲート・通路、仮囲い、資材等仮設ヤードをどのように設置するか等の検討や施工方法、概略工事工程等、施工計画に関する検討を行っております。この基本検討の結果を踏まえ、具体的な施設の設計を行っていく予定です。③ 施設整備の具体的な計画については、基本検討や設計等を通じて決定していくことになりますが、令和6年度においては、火薬庫8棟、整備場、倉庫等の新設に係る調査・設計及び造成工事の入札・契約手続を行い、令和7年度に造成工事に着手する予定です。なお、建物等の工事は令和9年度の完成を予定しております。④ 具体的な時期については現時点で決まっておりませんが、今後、火薬庫の工事計画が具体化してきた際には、工事内容について、近隣地区住民への説明を行うことを検討してまいります。⑤ 貴町議会へのご説明については、精華町からご説明されているものと承知しています。そのうえで、貴町議会への説明についてご要望があれば適切に対応してまいります。⑥ 個々の火薬庫に保管する弾薬の種類等をお示しすることは、自衛隊の能力が明らかになるおそれがあるため、お答えすることは差し控えます。⑦ 今般計画している火薬庫の種類は、現時点では地上覆土式を想定していますが、具体的には今後実施する設計を通じて決定してまいります。
13 環境保全に関して、①法規制の有無にかかわらず、環境や人体に悪影響を与えうる物資の持ち込み・貯蔵は想定しているのか。②1月の回答では、過去における保有・使用の明確な回答がなかったため再確認する。③過去における年間地下水の使用量はどれくらいか。④今回の増設で、どの程度の変化を見込んでいるのか。⑤敷地内の土壌を含む環境への排水の量はどのくらいか。⑥排出前の水質検査の項目と数値はどうなっているのか。⑦今後も報告する意思はあるのか。
①・ ② 現在、弾薬、燃料、塗料、消火剤等の化学物質を陸上自衛隊祝園分屯地で保管しておりますが、PFOSをはじめとした、法令 ※により規制の対象となる化学物質については、貯蔵、使用されることはありません。法令による規制の対象とならない物質については、具体的にどのような物質を想定されているのかわからないため、お答えすることが困難です。個別具体的なご質問があれば、可能な範囲で、お答えいたします。 なお、陸上自衛隊祝園分屯地においては、2010年3月までの、PFOS等を含む泡消火薬剤の使用量や使用期間を確認できる記録を現在保有していませんが、PFOSが規制された2010年(平成22年)4月以降、PFOS等を含む泡消火薬剤を使用した訓練や実火災での使用はなく、部外流出事案もありません。※化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律③ 水源である井戸は、自衛隊の運用や基地機能の維持にとって重要な設備であり、年間地下水の使用量については、これを明らかにすることにより、自衛隊の能力が推察され、任務の効果的な遂行に支障を生じさせるおそれがあるため、お示しできないことをご理解下さい。④ 今般計画している施設の給水計画については、現在実施している基本検討において検討を行っているところであり、現時点で具体的な内容についてご説明することが困難であることをご理解ください。いずれにせよ、今般の施設整備により、地下水をはじめとして、周辺住民の方々の生活に影響を与えることがないよう調査・確認を実施してまいります。⑤ 今般計画している施設の排水計画については、現在実施している基本検討において検討を行っているところであり、現時点で具体的な内容についてご説明することが困難であることをご理解ください。⑥・ ⑦ 貴町からのご要望を踏まえ、BOD等の水質の調査も含めた環境調査を実施することとしております。貴町との間においては、これまでも、様々な形での情報提供や説明を行ってまいりました。今後も引き続き、貴町のご要望を踏まえ、様々な形での情報提供や説明を行ってまいりたいと考えております。
14 危険性と安全確保に関して、①保管庫自身の地震や揺れへの対応能力は、震度・ガルなど科学的な回答を。②弾薬保管状態での地震や揺れへの対応能力は、震度・ガルなど科学的な回答を。③保管予定弾薬の最大破壊力と保管庫の強度の関係で、保管庫外に振動・風圧・火力は、どの程度の影響を想定しているのか。④自衛隊教範では、「弾薬に着火した際の対応」として「2分以内に1キロメートル以遠への避難」とされていることは、防衛省が認めている。そうであるなら、保安距離は最低前述距離を確保することが求められるが、そう理解していいのか。⑤1月回答では「火災が発生しにくい」としか記されていない。発生しうる余地があると理解していいか。⑥1月回答では「万全を期す」旨随所に記されている。それは大前提であり、その上で私たちが住民から問われた際に、「科学的に説明ができ、相手が理解しうるデータや根拠」がなければ精神主義でしかない。今回の回答では、必要なデータの提出を求める。
①・ ② 一般的に、耐震基準を定める建築基準法などの関係法令に基づけば、大規模地震(震度6強.7に達する程度)に対する耐震強度を有しているものと認識しています。 ③ 火薬庫の設置にあたっては、火薬類取締法等の関係法令に基づき、必要な保安距離(火薬庫の不慮の爆発による影響から保護をするために火薬庫から保安物件までの間に確保が義務づけられている法定距離)を確保いたします。④ 陸上自衛隊の教範には、誘導弾が直接火炎に包まれた場合には「1km以上の距離又は遮蔽物のかげ等に避難する」と記載されている資料はありますが、1kmはあくまで遮蔽物のない場合を念頭に置いたものであって、誘導弾が火薬庫に保管されている場合を想定したものではありません。⑤ 自衛隊における火薬庫の設置、運用にあたっては、火薬類取締法、自衛隊法等の関係法令に基づき適切に行うとともに、火薬類を取り扱う隊員への安全管理に必要な教育、火薬庫の所在する地区として必要な警備態勢をとるなど、弾薬類に関わる火災等が発生しないよう万全を期して設置・運用してまいります。万が一にも、弾薬類に関わる火災等が発生するなど、民間人等の安全を損ないかねないような事態が生起した場合には、隊員による初期消火に努めるとともに、必要に応じて消防など関係機関の協力も得て、迅速に避難の警告を行うなど、民間人の安全の確保に全力を尽くしていく考えです。いずれにせよ、火薬庫の設置・運用にあたっては、火薬類取締法等の関係法令に基づき、適切に実施してまいります。⑥ 個別具体的なお求めがあれば、お答えできる範囲内で、丁寧に説明させていただきたいと考えております。
15 隊員に関して、①殺人事件被告人の懲戒処分が5月となった理由は何か。②1月回答でも「火薬類を取り扱う・・安全管理に必要な教育が行われて」いるとされていたにもかかわらず、訓練中の死亡事故が発生している。原因を問う。③自衛官以前の「社会人教育」「ジェンダー教育」「人権教育」などの実際を問う。
① 関係規則に基づく所要の手続きを完了したことから、本年5月30日に懲戒免職の処分宣告を行ったものです。② 5月に発生した手りゅう弾による事故の原因については、 ① 投てき後の「位置」と「姿勢」によっては、曲線の軌道により飛散した破片に接触する危険性がございますが、訓練参加隊員にはその認識がなく、加えて、投てき壕の前壁に依託 (いたく )して伏せる姿勢をとる( ※)との認識もなかった。 ( ※)投てき壕の前壁に身体をもたれさせ、かつ、前壁の高さよりも低く姿勢をとること。 ② 第1普通科連隊長以下各級指揮官等は、こうした状況を認識していなかったため、「事前の教育及び予行」並びに「射撃実施間の指導」を十分に実施しておらず、それぞれの職責を果たしていなかった。といった2点が判明しております。これらに対し、再発防止策として、 ① 全ての陸上自衛官が、投てき壕の前壁に依託 (いたく )して伏せる姿勢の重要性について、統一した認識を持つよう教範を改正する。 ② 投てき訓練に携わる全ての各級指揮官等が、教範の改正に基づき、訓練の「事前の教育及び予行」及び「射撃実施間の指導」を確実に実施するよう徹底し、また、一連の投てき訓練の動画を作成し、訓練実施前に必ず視聴させる。といった2点を徹底することにより、同種の事故の再発防止に取り組み、安全管理の徹底を図ってまいります。③ 新隊員教育においては、例えば、法令遵守、ハラスメント防止、基本的人権の尊重等について教育しています。
16 自衛隊・基地情報に関して、1月回答では「能力が明かになる恐れがあり、答弁控える」旨が多用された。①1月回答2ページでは、「攻撃目標にならないか」との問いに「わが国への攻撃の可能性を低下させるもの」としている。これは、相手がおおよその自衛能力を認識していることが大前提の回答である。つまり、詳細はともかく能力の概要を知らしめることで防衛する発想と解釈できる。その観点からも、地元自治体への説明責任として不足していると考えないか。②自衛隊は、日ごろから何基地にA機種が何機配置されているとか任務や訓練をメディアを通して開示している。もし、1月回答が原則であるなら、どんな質問にも答えられないこととなり矛盾する。認識を問う。
①・ ② 「抑止」とは、我が国を守る強い意思と能力を備えていることを相手方に認識させることにより、我が国に侵害を加えることは容易ではないと認識させ、もって脅威が及ぶことを未然に防止する考え方を意味しています。 我が国としては、こうした「抑止」の考え方に立つとともに、信頼醸成の観点からも、近隣諸国や国際社会に我が国の意思と能力を誤解なく認識してもらうため、国家安全保障戦略や防衛力整備計画により、我が国の安全保障に対する考え方や備える防衛能力の水準を公にすることで、意思と能力に係る一定の透明性確保に努めているところです。 他方、火薬庫については、保管する弾薬の種類や個々の火薬庫の規模や保管能力について、これを明らかにすると火薬庫内に貯蔵する火薬の種類やその保管量が推察され、自衛隊の能力が明らかになるおそれがあり、今後も、お答えすることは差し控えさせて頂くことをご理解ください。
17 1月回答の整合性に関して、①8ページで「大型火薬庫」の呼称を否定している。一方、4ページでは一般的と断りつつ「大型の弾薬類」と説明している。「大型」とは何かも含め、理解できる説明を求める。
本年1月31日に貴町にご回答した文書中、ご指摘の部分については、防衛省として「大型の弾薬類」の明確な定義はないものの、小銃弾のような小型の弾薬に比して、地対艦誘導弾など比較的大型の弾薬類は、一般的に、安全装置により電気を遮断し、発射できない状態で、頑強な箱の中に収納し、衝撃に耐えうる構造となっていて、何重にもわたる安全措置により、意図しない燃焼や爆発が起こらないよう万全を期している旨をご説明したものです。他方、火薬庫そのものに関しては、防衛省において「大型火薬庫」と呼称した事実はなく、今般、陸上自衛隊祝園分屯地において増設を予定している火薬庫8棟を含め、防衛力整備計画に基づき整備を行う火薬庫については、必ずしも比較的大型の弾薬のみを対象としたものではありません。
18 事故を含む有事の対応に関して、①精華町消防本部との関係・連携・情報共有は、どうなるのか。②住民の避難計画の策定に、どのように協力するのか。③有事発生時の住民の避難誘導・避難先の確保の責任を持つのか。どのような内容を想定しているのか。④住民避難用のシェルター設置はあるのか。
①・ ② 武力攻撃事態においては、防衛省・自衛隊は、貴町消防本部等とも連携しつつ、被害状況の確認、人命救助、住民避難の支援等の措置を実施することになります。有事における国民保護を適切に実施するためには、貴町との連携は欠かせません。その上で、住民の避難計画、いわゆる避難実施要領のパターンを平素から整備しておくことは重要です。防衛省・自衛隊としては、避難実施要領のパターンの策定、見直しについて、貴町に国民保護協議会の委員として任命していただいている第4施設団第102施設器材隊長を通じて協力していきます。なお、弾薬等の保管にあたっては、意図しない火災等の事故が発生しないよう、何重にもわたる安全措置により万全を期しております。そのうえで、万が一事故が発生した場合は、自衛隊内で完結(消火・救助・救急搬送など)するよう務めます。いずれにせよ、有事における国民保護も含め、適切に貴町と連携してまいりたいと考えております。③ 武力攻撃事態等においては、住民の避難の要否の判断や要避難地域及び避難先地域の決定は国の責任において行い、事態対策本部長たる内閣総理大臣から都道府県知事に対して避難措置の指示を行うこととしております。 その上で、都道府県知事は具体的な住民の避難の方法等を示して住民に対して避難を指示し、市町村長は避難実施要領を定め、消防、警察、海上保安庁及び自衛隊と連携して避難住民の誘導の第一次的責任を担うこととしております。また、都道府県知事は避難住民等で救援を必要としているものに対し、避難先の確保等の救援を行うこととしております。 このように、国民保護法において、適切な役割分担のもと、相互に連携協力し、住民の避難等の措置を的確かつ迅速に実施することとしております。④ 政府としては、武力攻撃を想定した避難施設(シェルター)の確保のため、弾道ミサイル攻撃等による爆風等からの直接の被害を軽減するための一時的な避難施設となる緊急一時避難施設の指定促進に取り組んでおり、祝園分屯地の周辺では、精華西中学校をはじめとする、コンクリート造りの堅ろうな建築物が指定されているところです。
19 地元自治体との関係に関して、①町・議会と、定期的な情報交換などの場を持つ意思はあるか。②地元住民との情報公開などの場を持つ意思はあるか。③今回のやりとりを、正式文書として取り交わす意思はあるのか。
①・ ② 貴町との間においては、これまでも、様々な形での情報共有や意見交換を行ってまいりました。今後も引き続き、貴町のご要望を踏まえ、様々な形での情報共有や意見交換を行ってまいりたいと考えております。③ これまでも、貴町からのお求めがあれば、公文書により回答しています。
20 基本検討業務の ①について 活断層や自然環境等があげられているが、活断層の存在が明らかになった時の対応は。
近畿中部防衛局においては、現在実施している基本検討の中で、文献等を通じた活断層の調査を実施しているところです。いずれにせよ、火薬庫の設置にあたっては、建築基準法などの関係法令に基づき、必要とされる耐震性等を確保しつつ、十分な安全性を考慮して建設してまいります。
21 我が国の防衛力の抜本的強化 (火薬庫整備について )という冊子を九州防衛局が作成している。住民説明の資料として使われているのではないかと思う。本町では住民への説明会は行わないとのことだったが、地元住民への説明に差があるのか。
防衛省としては、施設整備にあたっては、地元の方々に対して可能な限り丁寧な説明に努めているところです。その上で、用地の新規取得を伴い、新しい駐屯地等を設置するものか既存の駐屯地や基地内において施設を整備するものかによって、説明の形式や時期が異なることがあります。いずれにせよ、町のご要望を踏まえ、今後、火薬庫の工事計画が具体化してきた際には、工事内容について、近隣地区住民への説明を行うことを検討してまいります。
22 能登半島地震では、最大約 2.2mの地表の隆起があったとの報道があったが、このような地表の隆起が生じた場合にあっても、火薬庫内の弾薬は爆発等が生じない対策がされるのか。
火薬庫の設置にあたっては、建築基準法などの関係法令に基づき、必要とされる耐震性を確保しております。また、火薬庫に保管される弾薬等については、何重にもわたる安全装置により、意図しない燃焼や爆発が起こらないよう万全を期しております。
(引用終わり)
防衛省祝園弾薬庫への住民質問への回答56.pdf (167KB)
防衛省祝園弾薬庫への要望への回答55.pdf (173KB)
防衛省祝園弾薬庫土質調査結果tyousakekka.pdf (384KB)
防衛省祝園弾薬庫計画への精華町からの質問への回答22頁boueikaitou.pdf (526KB)
防衛省祝園弾薬庫予算051221yosan.pdf (248KB)
防衛省祝園弾薬庫解説051218konngonokeikaku.pdf (394KB)
防衛省祝園弾薬庫の説明050208tyousanituite.pdf (212KB)
防衛省・火薬庫の整備の必要性060311.pdf (1,064KB)