みんつど)44号春のクライシスからのたちなおり号
2024/04/02
みんなの集える新聞『みんつど』は、しだいにいわゆる新聞のしがらみから自由になってきています。
一面右上に題字があるとか、合計が偶数ページで、空白のページや空白の行はない、などなどの約束事です。やたら数字にこだわるのも新聞病ですが、それは最初からないようです。
余白をつくらないために図や写真を適当な大きさで配置するときの指示の言葉が、編集長のペンネーム「天地成行」になったわけです。
天地さんの場合、クライシス(危機)というのは、「扱う情報量が急速に増え、発信回数もうなぎのぼりになることで脳のCPUが過熱。行き過ぎるとシャットダウンしてしまい、しばらくは再起動できなくなる状態」 などと想像していましたが、「人生詰んだ!」というものすごいこわ〜い経験だそうです。
そう言われれば、わかりやすい。私も「人生詰んだ!」と思ったことは何度もあります。
はじめて大学の教員になった年、出張入試のただひとりの担当者として派遣されました。泊まったホテルのスナック「君佳(きみか)」が、マスコミ関係者のたむろする場所。すっかりいい気になって、午前3時ころまで呑んだ呑んだ。
はっと目がさめると午前10時過ぎ。 「いっけなーい! もう入試始まってる! いや始まってない!!!」
タクシーで駆けつけたら、たった一人の受験生がうろうろしていました。会場の案内さえ貼ってないのですから当然です。
私「あー、それでは今から入試の面接を開始します。もう2列ほど後ろにおかけください。」
酒臭いのがばれないように、指示を与えて、質問を発し、15分ほどで終了。
そのあと、ホテルまで歩いて帰る途中、側溝に2度ばかり吐く。「もう少し寝させてくれませんか?」と聞いたら、「チェックアウトのお時間でございます。」
受験生に、大学に電話して問い合わせる機転があったら、懲戒免職ものでした。
そのほかもいろいろありますが、またの機会に。
空間と時間音痴である、こんな私を入試の責任者にしたら、新聞に「今年は〇〇大入試できず!」などとでかでかと載ることを恐れて、そういう遅れてはいかん仕事は回さないように、「合理的配慮」が密かにされていたと思います。
山口県立大学の政治学担当の老先生にこう話したことがあります。
私「先生、また酒で失敗しました。」
老先生「いや、酒で成功するなんてことは、絶対にありません!」と
たいへん力をこめて保証してくださいました。説得力あったなぁ。
人をなんだかほっこりさせる、天地成行さんの失敗談がこれからも待たれます。
ブログ上で人気のあった記事3つ載せたら、人気はなかったけど、載せたい記事をひとつぐらい入れましょう。菊池寛の「我が馬券哲学」を読んだら、そうすべきとわかります。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000083/files/1343_26589.html
一、損を怖れ、本命々々と買う人あり、しかし損がそれ程恐しいなら、馬券などやらざるに如かず。
読まれないことを恐れ、人気のある順に掲載する人あり、しかし、読まれないことがそれほど恐ろしいなら、物書きなどはなからやらない方がいい。(のんべのおじさん超訳)
のんべのおじさん こと 安渓遊地
