留学生はいま)日本のクリスマスには三博士が登場しないんですね
2015/01/28
スペイン滞在中のあやさんからのレポートです
スペイン留学4か月目報告書
12月3日に、ナバラの日、という祝日があり、学校もお店もすべて閉まっていま
した。毎週日曜日もだいたいのお店は閉まっており、ショッピングモールなどは日曜
日や祝日こそ稼ぎ時じゃないのかな、と思う一方で、日本人はほんとによく働くなぁ、
と思います。第一に、24時間、365日営業!というものがなく、(わたしがまだ
見つけていないだけかもしれませんが)そして2時~4時くらいの時間はシエスタで、
だいたいのお店が閉まります。本当に日本と働くスタイルが違うと感じました。
冬休みを利用して、ドイツ、ベルギー、フランスへ行ってきました。ヨーロッパの
クリスマスはやはり日本と違うところがあり、非常に面白かったです。日本ではクリ
スマスシーズンにツリー、サンタクロース、トナカイなどが街を彩りますが、こちら
ではキリストの誕生の瞬間である場面、馬小屋で、生まれたばかりのキリストがマリ
アに抱きかかえられていて、東方の三博士がお祝いに来ている、という場面が、どの
国でも、街の広場やデパートのウィンドウなど、いたるところに飾られていました。
雑貨屋さんに行くとその置物が売られていたり、個人の家にもツリーと一緒にその置
物を飾る家もあるそうです。また、日本では、クリスマスが終わればお正月モードに
はいりますが、スペインでは1月6日の、三博士がキリストにプレゼントを贈った日
まで、クリスマスムードです。ツリーもキリスト誕生の場面も、まだ至る所に飾られ
ています。5日には大きなパレードもあり、小さな子どもを連れてきている家族がた
くさん見に来ていました。パレードの時は、博士がくるたびにその博士の名前を子ど
もたちが呼んでおり、小さなころからキリスト誕生の話を知っていて、三賢者の名前
もきちんと覚えているのだなと思いました。
クリスマスの由来を改めて知ると、もちろん私も、“クリスマス”という理由でケー
キを食べたり、親からプレゼントを貰ったりしていましたが、スペインから客観的に
見ることで、日本では、何のお祝いかもよくわからないまま、あんなにも盛り上がれ
るんだな、と思いました。商業的な理由で、クリスマスを日本でも盛り上げようとし
たときに、聖書をあまり知らない私たちには、マリア様、イエス・キリスト、三博士
はあまり重要ではないと判断され、‘サンタクロースが子どもたちにプレゼントをあ
げる日’として日本で広まっていったのかなと考えました。こう考えてみると、今日
本では‘仮装する日’として盛り上がっているハロウィンも、本来あるはずの重要な
意味をもたずに日本にやってきたのかなと思います。
そして、10日間の旅行を通して感じたことは、「都会はどこも似ている」という
ことです。旅行では主に都市をまわったのですが、東京にもあるような、世界展開し
ているお店や高いビルがびっしりと並んでいて、もちろんそこにしかない建造物や美
術館はありますが、街へでるとどこも同じような景色が並んでいました。本当にその
国を知りたいときは、都市へ行くのも大事ですが、すこし都市から離れたところの方
が本当のその国の様子や人々を見ることができるのではないかなと思いました。
4か月目になる12月は、テストに、冬休みの旅行と、いつもにまして「あっ」と
言う間に過ぎていきました。1月は授業がすべてあるわけではなく、今までより自由
に時間が使えるので、有効に時間を使いたいと思います。