11/27 国際文化学研究会)カナダのケベック州でキャンパスの内では英語のみ、外ではフランス語ですごしてきた一月の衝撃を教授が語る RT @tiniasobu
2013/11/13
国際文化学研究会というあつまりを、毎月第三水曜日の夕方もよおしています。お
もに、山口県立大学大学院の国際文が学研究科の全教員と全院生が参加しますが、地
域の方々にも無料で公開しています。もう、50何回目かになります。
日時 平成25年11月27日(水曜日)16時10分から
場所 国際文化学部棟 C-12教室
主催 大学院国際文化学研究科
発表者 井竿富雄 国際文化学研究科 教授
タイトル 「山口県立大学卒業生・大学院修了生は生きた器械になれるか」
要旨
発表者は今年8月31日から9月23日までの期間、カナダ・ビショップス大学への
短期語学留学学生引率と自身の英語研修を命じられた。実のところ、発表者はこ
れまで留学経験がなく、今回のカナダ派遣は全くのところ青天の霹靂であった。
近年は、英語の必要性が強調されるようになってきた。グローバル化という言
葉もやや陳腐化した感がある。英語ができることはもはや特技ではなく、日常生
活の一部が多言語・多文化化していることに慣れなくてはいけないというほどの
ものがあるように感じられる。英語の必要性は、吉田松陰が英語教育・留学の提
案をしているほど古くからあるのだが、それでもどうしたものか第二言語には壁
が高い。
今回発表者が経験したのは「イマージョン(Immersion、没入)教育」という
ものである。これは、英語のみの環境での英語教育である。具体的には、初級文
法のさらに基礎から一度全部英語で教育を受けるというものであった。日本でも
全編英語による講義が導入されている学校は存在している。しかし、キャンパス
の外へ出れば日本語の世界である。カナダの場合、キャンパスの外へ出ても日本
語の世界はない。24時間イマージョン可能な環境では、どのような成果が上がる
ものなのか。そして、教育の結果どのように変化するものなのか。それは自身に
とっても関心が持てた。
発表者は今回、自身の経験に基づきながら、海外での英語教育について考えて
みたい。英語教育方法論などについては自身の専門領域とは異なるが、できるだ
け今回の経験をまずは客観的にふりかえり、そこから取り出せる「国際文化学に
資するもの」は何かを考えてみたい。結論の一部を先取りすると、今回の研修に
おいては、英語そのものもさることながら、教育方法のようなものに関しても得
るところが大変大きかった。また、場所がカナダの中でも「フランス語が唯一の
公用語」であるケベック州ということも、発表者にとっては鮮烈な体験であった。
このような体験は、ひろく学内で共有できるようになっていってほしいと考えて
いる。
なお、今回も会終了後、18時から第二部の会をYucca(ユッカ、バイパスをはさん
で向かい側、昔のコンビニ・ポプラ跡)で開催する予定です。こちらも皆様
多数の御参加をお願い致します(こちらは有料です、学生は100円以上、収入に応じて
青天井)。
追記 第二部でYuccaに車を利用してこられる場合、駐車スペースに御注意く
ださい。建物裏のスペースは、近隣の住宅の方が自宅用に借りられているもので
すから、絶対に止めないでください。