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10/24 26 28) 絵画展と座談のお知らせ@沖縄県立図書館 #与那国島 #工房なんたむら #和歌嵐香
2026/10/24
9/13 チラシができました。ただいま印刷中です。画質のいいpdfも文末にはりつけました。
絵は、木の精がいのちを育てるようすです。
水のめぐりと島のくらしー与那国島からの絵手紙―
工房なんたむら:和歌嵐香(わからんこ)N子原画展とクロストーク
とき 2026年10月24日(土)・26日(月)・28日(水)
(原画展開催:10時30分から18時、クロストーク中も自由にご覧いただけます)
ところ 沖縄県立図書館4階交流ルーム
入場無料 予約不要
台湾が見える与那国島に伝わる大地・海・天をつなぎ、すべてに感謝するくらしの知恵をアートで表現。和歌嵐香N 子さんの原画展を中心に、水とくらしをテーマの座談会を開催します。ちきゅう研(総合地球学研究所)LNIKAGE(リンケージ)プロジェクトで5年間取り組んだ研究成果の発表をかねます。サンゴ礁の恵みに生かされてきた奄美沖縄やインドネシア等の島々で、陸と海をつなぐ水のめぐりと、くらしの中ではぐくまれてきた生物と文化の多様性をめぐって地域のみなさんと進めてきた研究です。はるかな昔から島のくらしを支えてきた、ゆたかな資源とそれをかしこく使う知恵のかずかずを、島にくらす私たちたちはどうすればそこなわずに未来に手わたせるでしょうか。気候や社会の大きな変動の中でも、島々が生きのびる道をいっしょに探検してみませんか。
座談会形式のクロストーク(椅子が35ほどあります)
10月24日(土)15時から16時30分 クロストーク1 「アートと島の宇宙観」
ホスト:安渓貴子・安渓遊地 × 渡久地健さん(もと琉球大学准教授)
17時から18時 クロストーク2 「水のめぐりと生物文化」
ホスト × 当山昌直さん(沖縄両生爬虫類研究会会長)
10月25日(日)
図書館原画展はお休み(ちきゅう研LINKAGEシンポジウムが なはーと であります)
10月26日(月)15時から16時30分 クロストーク3 「漂流民が結んだ島々」
ホスト × 波照間永吉さん(名桜大学特任教授)
17時から18時 クロストーク4 「生物文化を若者に手渡す」
ホスト × 盛口満さん(沖縄大学学長)← げっちょ先生
10月27日(火) 図書館休館日
10月28日(水)15時から16時30分 クロストーク5「言い伝えは未来へのことづて」
ホスト × 高橋そよ(琉球大学准教授・LINKAGE生存基盤ユニット長)ほか
作家
和歌嵐香N子(わからんこ・えぬこ 1954-2025)
与那国島で生まれ育ち、島のお年寄りからぼうだいな島の言葉と伝承を託された。数々を4000 枚の語彙カードや1000 枚におよぶ絵等で記録し、36年間にわたって安渓夫妻に送り続けてきた。
クロストークホスト
安渓貴子(あんけい・たかこ)、生態学・民族植物学専攻。山口県立萩看護学校非常勤講師。理学博士。主な著作に、『森の人との対話―熱帯アフリカ・ソンゴーラ人の暮らしの植物誌』(2009)『ソテツをみなおす』(2015)など
安渓遊地(あんけい・ゆうじ)、人類学・地域学専攻。山口県立大学国際文化学部名誉教授。京大理博。主な編著に『西表島の農耕文化―海上の道の発見』(2007)『島と海と森の環境史』(2011)など
主催 琉球大学、総合地球環境学研究所
共催 国立研究開発法人科学技術振興機構
内容のお問い合わせ先 a◎ankei.jp(◎を@にして送信) 安渓貴子・安渓遊地
9/7 追加 9/17バージョンアップ
クロストークの主な内容
水のめぐりと島のくらし:和歌嵐香N子原画展をめぐるクロストーク案内
安渓貴子・安渓遊地
はじめに
2001年に発足した地球研(ちきゅうけん、大学共同利用機関法人・総合地球環境学研究所)は、英語名を「人間性と自然の研究所 (Research Institute for Humanity and Nature)」といいます。この名付けは、初代所長だった日高敏隆(ひだか・としたか)さんの発案によるもので、地球環境問題は、人類の文化そのものに根っこがあり、科学技術だけでは解決できないという気づきに基づいています。以下は、地球研の理念(ビジョン)と取り組み(ミッション)(https://www.chikyu.ac.jp/rihn/about/philosophy/)を、かみくだいて表現してみたものです。
地球研は、地球スケールで地域から⼈と⾃然の関係のあるべき姿をえがき、平等かつ公平で、未来可能な地球社会の実現をめざします。具体的な取り組みとして、⼤学単独ではできない共同研究の基盤を提供し、⼈⽂学・社会科学・⾃然科学のさまざまな学問分野を融合する学際研究をおこないます。それに加え、地域社会と連携・協働する「超学際研究」によって、「⼈と⾃然のかかわりとつながりの環」を根源まで掘り下げ、その全体像を理解し、地球環境問題の解決に向けた実践をめざす「総合地球環境学」を先導します。
地球研の多彩な研究・広報活動のうち、LINKAGE(リンケージ)プロジェクトでは、サンゴ礁のある島々を舞台に、多様な自然資源の恵みに支えられてきた島々の自然とそこに生きる人々に注目しています。そこなわれがちな環境を保全し、自然の資源を絶やさず使い続けるための社会のしくみや制度を、状況に合わせて地域の人々が調整する「順応的ガバナンス」を強化し、未来にわたって島で生き続けていけるようにするための研究を行っています。
LINKAGEプロジェクト中の「生存基盤ユニット」では、地域社会との連携・協働を、島にくらす人々に密着して学ぶ、民俗学・文化人類学の方法をとっています。メンバーの大半は、もともと理系の研究者です。人々の行動は、例えばサンゴ礁の破壊の原因が何であるかを、自然科学の研究成果によって頭で理解しただけでは容易には変わりません。心から納得し、実践を通してひとりでに体が動くほどに体得できて初めて、私たちの暮らしは持続可能な未来につながる変革を起こし、新たな環境ガバナンス(共治)に移行できる可能性をもつと考えています。島ごとの違いや歴史が自然科学的な検証を許さないことを踏まえた人文学の方法では、プロジェクトの数年だけでない、地域との長い時間をかけた地道なつきあいを必要とします。地元の人たちがもっとも嫌う「調査されるという迷惑」の問題と向き合い、掘り起こし記録したさまざまな「歴史語り」が、地元の方々が自分たちの歴史とアイデンティティを再発見する機運となって、あらたな未来へ向けて行動を開始する、そんな動きにつながることを願い、確かな手応えを感じながら島々に通っています。
0. 島々で叱られて半世紀:研究は誰のため? (2026/10/24, 26, 28)
ホストの自己紹介。「あんたらは何をしに来た? バカセなら毎年何十人も来るぞ。誰もそんなことをしてほしいとは頼んでいないのに」と言われながら、溶け込む努力を重ね、研究をさせていただき、やがて地域ビジネスをともに起こす中でぶつかりあって大喧嘩もし、それでも懲りずに通い続けていたら、島ことばや伝統文化や、さらに地域の未来についての相談をもちかけられるようになっていました。
1. アートと島の宇宙観:汚れを浄化する水の大循環を伝えるために(10/24 15時〜)
不思議な多面体であるアーティスト和歌嵐香N子のアートの味わい方を、サンゴ礁とそこに生きる人々を研究する地理学者であり、自ら絵筆もとる渡久地健(とぐち・けん)さんをゲストに迎えて。地底(にら)・海(とぅー)・天(てぃん)をつなぐ、いのちあふれる奇跡の星・地球の水とエネルギーとエントロピーの宇宙的大循環を、N子さんの絵とその語りから読みときます。
2. 水のめぐりと生物文化:目に見えるものと目には見えないもの(10/24 17時〜)
「カンヌミチドー、カンヌミチドー(神の水よー)」田の稲も枯れるほどの干ばつの中、待ちに待った雨に濡れながら、島のおばぁのことばです。水は資源でもあるけれど、天からたまわる「神の水」であり、それがいただけるかどうか、みんなで分かち合えるかどうかは、地上での人間の暮らし方にも深く関わっています。トカゲの研究から出発して、生物の島ことばによる名前と資源としての利用法を聞き取りながら島々・村々をめぐり、最近は水の文化誌にも深い関心を寄せる当山昌直(とうやま・まさなお)さんをゲストにお迎えします。
3. 漂流民が結んだ島々:民衆の記憶力(10/26 15時〜)
N子さんは、わずか2歳の時から明治生まれのお年寄りたちの中で育てられました。どぅなんむぬい(与那国語)で「んかち んかち、だらー んかち(むかしむかし、大昔)」で始まる、歴史語りのシャワーを日常的にあびるなかで叩き込まれた彼女の伝承は、(1)王様のいない時代、(2)その終わりごろの賢い3人の漂流民のいた頃、(3)琉球王国の支配を受けた時代、(4)その後、の4つに分かれます。漂流民の時代の物語が細部まで『朝鮮王朝実録』に記録された済州島からの1477年の漂流記と一致することから、驚くべき民衆の記憶力が明らかに。琉球文学と民俗の研究者で、生前の和歌嵐香N子さんとも親交のあった、波照間永吉(はてるま・えいきち)さんをゲストにお迎えします。
4. 生物文化を若者に手渡す:いのち湧く島々とゲッチョ先生の教育実践(10/26 17時〜)
N子さんは、高校進学で与那国島を離れるまで、明治生まれのおばあちゃんと同じ部屋で過ごしました。カミガミへの祈りと歌に埋め尽くされた彼女の日常は、あらゆるものにいのちが宿りその恵みに感謝するという、昔からの島のくらしそのものでした。食べ物は「ぬ‘てぃちでぃむぬ」つまり「いのちを継ぐもの」で、大切に育てたヤギや豚を、祈りとともに屠殺して、解体し、料理して茶椀に盛るまでが与那国島での彼女の役割でした。そんな「あらゆる生き物に感謝し」、「いのちをいただく」場から遠く離れてしまった若者たちとともに、沖縄のいのちと食べ物の現場の体験を、フリースクール珊瑚舎スコーレや沖縄大学での授業の中で伝え続けてきた、ゲッチョ先生こと盛口満(もりぐち・みつる)さんにお話をうかがいます。
5. 言い伝えは未来へのことづて:島の知恵を世界につなげる(10/28 15時〜)
石垣島の高校を出たあと全国を放浪して、独学でさまざまな経験を積んだN子さんは、時々短い質問を電話で投げかけてきました。例えば「〝自然保護〟とか〝自然を守れ〟って最近よく聞くけれど『自然』っていったい何?」とか「お金って何?」「時間って?」のような、大学の講義なら最短でも半年はかかるような難問でした。大学で教えている高橋そよ(たかはし・そよ)さんと、社会人として大学院で学んでいる安里恵美(あさと・めぐみ)さんに、現場での「知の橋わたし」の面白さや苦労などを紹介していただきます。N子さんの伝える与那国島の知恵を、世界の人々の宝にするためにはどんな方法があるかをみんなで考えましょう。
おわりに
クロストークは、参加者の方にも発言していただくことで本当の「クロス」になります。一期一会の出会いで、みなさんとともに、サザンクロス(南十字星)をきらめかせましょう。





