イチョウ葉)血液サラサラ? 統合失調症の術後補助療法になる? ショウガやヨモギは?
2023/12/24
最近、健康食品をめぐる2つの新聞記事をもらいました。
健康が気になる人には、どちらもなかなか魅力的な記事でしょう。紙面の構成も挿絵をいれたりして、わかりやすいですよね。
1番目の、イチョウの緑の葉のアルコール漬けは、現在もそういう製品が売られているし、血液サラサラの薬を処方されているたくさんのお年寄りには、朗報かもしれないと思いました。
証拠はあるのか、というのが気になって、探してみると、まだまだわからないことが多いけれど、「〜かもしれない」、「〜だと思われるが、まだまだ調べないといけない」、といった感じで、断定的なものはないようです。以下は、その部分引用です。
2013年の系統的調査によると、イチョウ葉は統合失調症の術後補助療法になりうると考えられるかもしれません。研究者はイチョウ葉が、抗精神病薬を摂取している慢性的な統合失調症の人たちの症状に対して、有益な効果を与える可能性があることを発見しました。
その研究に携わった研究者たちは、ADHDや自閉症、一般的な不安障害に対しても有効だと発見しました。しかし、さらなる研究が必要だと言われています。
また、立証研究での高齢者の評価によると、イチョウ葉は抗うつ剤の投与によって引き起こされた勃起障害を改善するかもしれません。研究者たちは、イチョウ葉はペニスへの血流を増やす働きをする一酸化窒素ガスの有効性を高めると考えています。
https://alloeh.jp/articles/337 からの部分引用終わり。
まあ、薬の代用になるほどの効果はないということですが、新聞記事の中で注意を喚起しているように、副作用はあるかもしれません。いわゆる「個人差あります」というレベルでしょうか。
そこへいくと、奈良という地域発の2番めの記事は、もっと長い人体実験に鍛えられた伝統の知恵が「愛情いっぱい母の知恵」として紹介されていて、より安心感があります。ショウガは、もうすぐ2000年、ヨモギにいたっては、どのくらい古くからかわかりませんが、古都では親しまれてきたものです。ショウガもヨモギもそれ自身に刺激があるから、とりすぎによる副作用というのも、心配しないで良さそうですね。
そうした「母の知恵」のような在来知にもとづいて、薬用植物から、強力な新薬が生まれることは、マラリアへの第一選択とされる特効薬Altemisininが、中国のクソニンジンというヨモギ属の植物から作り出された例などからもわかります。
アルテミシニン の 薬効と耐性発生のメカニズムの研究とかが進んでいるようです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/57/5/57_371/_pdf/-char/ja
安渓遊地@生物文化多様性研究所 でした。