みんつど)予約開始ですよ『精神疾患の元新聞記者と発達障害の元新聞記者が お互いを取材してみた。』
2023/11/10
涙なしに読めない抱腹絶倒本 絶賛予約開始!
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784947767332
写真は、最近買った本、拾った本、もらった本から。
一番上に載っているのが、いまうわさの、長ーい題の本。
『精神疾患の元新聞記者と
発達障害の元新聞記者が
お互いを取材してみた。』
山口県周南市にあるロゼッタストーンという出版社から、今月下旬には発売ということだが、著者の一人の天地成行さんが贈ってくれた。
発売までは、情報をもらさないで、ということは言われていないので、ネタバレを含む感想を書いてみよう。
漫画風の背景に、二人の著者がたたずんでいるカバー。もう一人の著者は、大橋広宣さん。
天地さんは、他の人には聞こえない声が聞こえたり、見えない姿が見えたりする。統合失調症と診断され、ハイになったり落ち込んだりするブレも激しい。
大橋さんは、子どものころから九九ができないとか、片付けができない、しめきりに間に合わないといったことで、学校についていけなかった。いまも、テレビの仕事などで「あと何分」ということがつかめない。
ふたりとも随分違うのだけれど、今の日本の社会では、どうにも「生きづらい」。その「生きづらさ」を互いに語り合ってみたら、抱腹絶倒のエピソード満載の本になった。
実際に、お二人とお話しさせていただく機会が最近もあった。お二人が困ったり、人を困らせたりした経験談を聞いていると、当人や家族がとても困ったことは想像できる。でも、僕はなぜかとてもくつろいでしまう。肩こりがなおるというか、アフリカの田舎の村に帰ったような気持ちになることが多い。
他の人には聞こえない声が聞こえたり、見えない姿が見えたりする。そんなことは、沖縄やアフリカで暮らしていると、わりと普通。コンゴ民主共和国の田舎の村で女の人が怖い声で男の人格になって話し始めると、村の人たちは集まって武人の霊の声に耳を傾ける。タンザニアでは、そんな霊が50種類も出る村があるとか。
僕自身は、小さいころから空間と時間を認識できないので人を困らせている。方向音痴で、180度反対の方向に歩いて行って迷子になるのはしょっちゅう。今でも、あらゆる会合に遅刻して、たまに間に合った! と思ったら、誰もいなくて、ちがう日だったりする。
同調圧力の強い、息苦しい日本は、「みんなができることができない」というだけで苦しんだり、いじめられたりする世の中。もしもみんがな同じだったら、どんなにつまらない世界になるだろう。
「人は人にしか傷つかないけれど、人にしか救われない」と大橋さん。天地さんは、最近「すべてはご縁なのだ」と悟ったという。本当につらかったとき、無理しなくていいんよ、と抱きしめてくれたお二人の家族の場面では、思わず泣かされた。
この本は、全国で愛読される本になるだろう。僕は天地さんの体験談を、いろいろうかがってきた。活字にはしがたい、お二人の赤裸々でぶっとんだエピソードが、表紙のタッチの漫画やアニメになる日も近い気がする。
安渓遊地
追伸 息子もさっそく読んでみて、「たしかに、これは道徳の教科書にするべき」と一言。
貴子は、発達障害の当事者の「生きづらさ」を直接知ることができたのは、知らなかったことが多くて、とっても学ぶところが多かったわ、と言ってました。