#石垣金星)『#西表島の文化力』発刊のお知らせ_#松田良孝記者 #八重山毎日新聞 RT_@tiniasobu
2023/06/19
台湾在住の松田良孝さんが、大きな記事を書いてくださいました。ぜひ、実物を手にしてごらんください! 以下引用です。
西表島で島おこし運動をリードし、2022年6月30日死去した石垣金星さん(享年76)の遺稿集「西表島の文化力―金星人から地球人へのメッセージ」が近く発刊される。一連の著作をトータルに読むことで、いったん島を出た金星さんが島の文化を「発見」し、どっぷりとはまっていくプロセスを知ることができ。島を訪れる調査者や取材者に向けた厳しさにあふれる提言も再録した。
金星さんは死没後の同年11月、第38回八重山毎日文化賞特別賞を授与された。
妻の昭子さんの発案をきっかけに、山口県立大学の安渓遊地名誉教授らが呼びかけ、金星さんと親交のあった人たちが編集に当たった。金星さんが1985年に結成した「西表をほりおこす会」のメンバーらは、ウエブサイトの「西表島の地名と生物文化データベース」でも金星さんの業績を公開していくことにしている。
土地の買い占めや大型リゾートから地域を守る「島おこし運動」の経験が、エコツーリズムに対する金星さんの解釈の素地になっていることが伝わる章立て。それによると、金星さんは「自分たちで自分たちの地域をつくっていく運動が、たまたまエコツーリズムと呼ばれるだけ」と語っていた。
第4章「西表島を訪れるみなさまへ」では、島で行った調査の結果を島に還元しようとしない研究者を「研究に名を借りた単なるドロボウ」、マスメディアに対しては「本当の調査&取材は10年20年30年と通い、島の人と心が通いあってこそ初めて『許される』」と厳しく指摘し、心構えを説く。
宇多良炭坑跡に2010年に建立した「萬骨碑」と、西表島沖に墜落した米機グラマンをめぐる遺骨収集をテーマにした文章も採録。「過去の出来事について事実を正しく伝える勇気が、あしたの平和を創り出すために大切だと思う」との一文から、戦争や平和に対する金星さんの考え方を読み取ることができる。
編者らが「(金星さんの)多彩な業績の中でも輝いている」と位置付ける2006年の著書「西表民謡誌と工工四」からは序文を転載。金星さんはこの中で、島の音楽を「神々に守られ、自然と向き合う中から豊かな自然の恵みを受ける知恵」と総括している。
南山舎から発行。30日に西表で開かれる一周忌の法事で配布するほか、販売は、大原港売店、上原港売店、西表島エコツーリズム協会、山田書店、ブックスきょうはん・やいま店、TSUTAYA石垣店で予定している。南山舎のオンラインショップ「島のもの屋」でも販売する。1650円。24日から次のサイトで先行頒布する。
http://www.itoito.jp/Exhibitions/06/06.html。
(松田良孝通信員)
写真説明
石垣金星さんの遺稿集「西表島の文化力」のチラシ
石垣金星さんは、西表島を起点に台湾とのかかわりを探究してきたことでも知られる。遺稿集「西表島の文化力」のなかで、金星さんは西表島の自然について「台湾の中南部と緯度を同じくする西表島は東南アジアの島々とつながり、その植生は亜熱帯に属しながら熱帯性植物の北限でもある」と、台湾との共通点を意識しながら島の自然を特徴付けている。
織物の分野では、1997~98年に台湾の先住民(原住民)が染料や繊維として使用する植物の調査やシンポジウムに妻の昭子さんとともに参加。先住民のひとつ、タイヤル族の女性が教員を辞めて伝統の織物を復活させようとしていることを知り、自身と同じような選択をしたことに「勇気を持ってぜひ頑張ってほしい」と励ましたというエピソードを収録する。
西表島で使われているイノシシのわなは台湾の人びとが持ち込んだものが原形と言われ、金星さんは、2007年12月に祖納で開かれた第2回カマイサミット・イン西表で、わなの仕組みを説明するなどしている。同サミットには、台湾から先住民のひとつ、パイワン族の猟師、サキヌさんが参加し、情報交換を行った。同書ではサミットに参加した時の写真などを収録している。
(松田良孝通信員)
写真説明
第2回カマイサミット・イン西表で、台湾のパイワン族の猟師、サキヌさん(右端)と登壇した石垣金星さん(左端)=2007年12月15日
以上、引用終わり。
おまけ: 石垣市役所の売店でも売られるそうです。東京あきる野市の真木テキスタイルスタジオは、通信販売はしない予定です。
ご購入は、こちらから
島のもの屋
https://www.jaima-mark.net/SHOP/book-other42.html
