文化人類学10)理想の病院・あなたの夢_RT_@tiniasobu
2022/12/09
文化人類学のはたしてきた主要な役割のひとつは、「特定の文化の色眼鏡」で世界を見ることの危険と、そのような自文化中心の行動パターンへの異議申し立てです。
「じゃなかしゃば(このようでない世の中を指す水俣あたりの方言)」を求める世界の動きと、ケアの現場に立つ予定の学生たちの人生が共振することを願って。
今回は、2つの病院を紹介します。
課題1 パッチ・アダムスの笑う病院とホスピタルクラウン
パッチ・アダムスというお医者さんのことを聞いたことがありますか? 自殺願望があって自主的に精神病院に入った彼は、そこで「笑いの力」に目覚めて、医師になることを目指します。笑いのあふれる病院をつくり、医療費がかからない病院を夢見て活躍する彼の DVDや 文庫本が近くの図書館にあるといいのですが・・・・・・。
以下は、ネタバレあらすじ15分です。実話に基づくものなので、これを見てから本編を見ても、大丈夫楽しめると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=2g59S3itVf8
これを参考に、将来あなたが働きたい(まだないのなら創りたい)理想の病院(または職場)は、こんなところ、というあなたの夢を教えてください。
課題2 ムクウェゲ医師と「女を修理する病院」
わたしたちの手放せないスマホやパソコンに不可欠のタンタル鉱石などの希少金属とコンゴ民主共和国の内戦には深いつながりがあります。2018年にノーベル平和賞を受賞したムクウェゲ医師の日本訪問の記録「終わらない闘い」JNNドキュメンタリー 24分を見てください。
https://www.youtube.com/watch?v=aal12cIrd2E
遠いアフリカの話とおもっておられたかもしれませんが、日本政府は、二酸化炭素の排出を減らすという取り組みとして、コンゴ民主共和国の森林保全にお金を出しています。日本で化石燃料を使う暮らしとコンゴ民主共和国の人々の暮らしは直接つながっているんですね。
https://www.jica.go.jp/press/2018/20181219_01.html
携帯電話だけが問題ではありませんが、エシカルケータイという運動は参考になるところがたくさんあると思われます。
http://www.ethical-keitai.net/
これらのことを踏まえて、「コンゴ内戦の火に油を注ぐ紛争鉱物と自分のスマホに深いつながりがあるとわかったら、あなたはどのように行動しますか?」というムクウェゲ医師の問いかけに、答えてみましょう。150字以上。文献の引用はあったほうが望ましいです。
安渓遊地・生物文化多様性研究所