お話します)6/26_15:30-_「『調査という迷惑』の越え方」@神戸学院大学人文学部 RT_@tiniasobu
2019/06/25
2019 年6 月26 日(水)15:30- @神戸学院大学人文学部 の教員(と興味をもつ学生)向けにお話をさせてもらうことになりました。
安渓 遊地(阿東つばめ農園・生物文化多様性研究所)
お題は、
「『調査という迷惑』の越え方」 です。 『調査されるという迷惑』の続編を考えていて、そのタイトルにしようかと思っている題にしました。
疑問符に囲まれたのは、アクティブラーニング用のものです。
当日参加される方には、プレゼンのプリントをお渡ししないことにしていますが、pdfを添付しておきますので、メモなどはとられないでも大丈夫と思います。
「調査というものは地元のためにはならないで、かえって中央の力を少しずつ強めていく作用をしている場合が多く、しかも地元民の人のよさを利用して略奪するものが意外なほど多い」
──この宮本常一(1972)の自省を胸に、私が主にアフリカの旅で出会った、地域研究をめぐる「正解」のない問い(以下の 潤ツ
?)にどう答えるか、ごいっしょに話しあってみましょう。
0.アフリカにあこがれて(1978)
学振からの電話──潤ツ科研費で海外へ行くか、やめて高い奨学金をもらうか?
1.アフリカに行けない(1983)
大使館員の電報──潤ツ身に覚えのないことで5年間科研費に応募できなくなったら?
2.久しぶりのアフリカで挫折(1990)
自問──潤ツ世界が病気でもアフリカの田舎は元気って、本当?
3.「着土」をめざして(いま)
踏み越える──潤ツ世界の病気をなおすため私にできることはある?
関係ありそうな文献(http://ankei.jp にも「唐突なリサイタル」などあります)
安渓遊地、1991「される側の声──聞き書き・調査地被害」『民族学研究』53(3): 320-326
(宮本・安渓、2008 の第2章) http://ankei.jp/yuji/?n=1903
安渓遊地、2002「聞き書きと人権侵害──立松和平対策事務所の10 年」『山口県立大学国際
文化学部紀要』8: 69-78 (http://ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/yp/metadata/505)
安渓遊地、2010「『父たち』の待つ村への旅──私のアフリカ経験から」『季刊東北学』24:
36-49 (http://ankei.jp/yuji/?n=993)
安渓遊地、2015「他人ごとからわがことへ──フィールドに育てられる」『平和研究』44:
79-98, 特集
地域・草の根から生まれる平和(目次のみですが http://www.waseda-up.co.jp/series03/post-724.html)
安渓遊地、2018「『いまここで』という暴虐からの解放──地域の触媒としての大学の役割」
『やまぐち地域社会研究』14:
51-56(http://petit.lib.yamaguchi-u.ac.jp/G0000006y2j2/metadata/D560014000006)
宮本常一、1972「調査地被害──される側のさまざまな迷惑」『朝日講座・探検と冒険』七、
朝日新聞社(宮本・安渓、2008 の第1 章)
宮本常一・安渓遊地、2008『調査されるという迷惑──フィールドに出る前に読んでおく本』
みずのわ出版(1000 円+税) (長めの書評 http://ankei.jp/yuji/?n=2102)
宮本常一・安渓遊地、2019『調査という迷惑を越えて(仮題)』みずのわ出版
いまのところの目次案
安渓遊地 宮本常一先生の装備・愛情・勇気 『図書新聞』2010年10月
宮本常一 抵抗の場としての地域社会 『宮本常一著作集』第15巻301-317頁
宮本常一 宮本常一・はじめてのアフリカ 『宮本常一、アフリカとアジアを歩く』「東アフリカを歩く」23707字から抜粋
安渓遊地 フィールドでの「濃いかかわり」とその落とし穴──アフリカ編 『季刊東北学』24号
安渓遊地 「あなたがたは差別しようとするのです」──あるコンゴ女性の声 『ふくたーな』4,5号
安渓遊地 宮本常一・玉野井芳郎・山尾三省──やまぐち人の声を聞く 山口県立大学『東アジアに輝く』
安渓遊地 宮本常一・そのフィールドワークの倫理と立ち位置 Eurasia Border Studies 英語から翻訳
安渓遊地 他人ごとからわがことへ──フィールドに育てられる 『平和研究』44
安渓遊地 「いまここで」という暴虐からの解放? 『やまぐち地域社会研究』14: 51-62
安渓遊地 世界の若者と語るミヤモト・ツネイチの魅力 『出版ダイジェスト』2010年10月号