2024/9/7)「与那国島の自然と共に生きる会」発足! 会員募集中です YouTube紹介で会のようすを御覧ください。
2024/09/16
2024/9/16 発足日の予告記事を、内容紹介と、会員募集の内容にバージョンアップしました。
無料で、こんな素晴らしい講演が聞けたりする機会はなかなかないと思います。
メーリングリストに登録してもらうと、「与那国島の自然と共に生きる会」の会員になれるとのことです。ご希望の方は、お気軽に
https://sites.google.com/view/yonaguni-shizen/home から参加申し込みを!
2024年9月7日は、「与那国島の自然と共に生きる会」発足の日。与那国島の自然・里山・里海の生物多様性を保全し、子々孫々に残すために必要な諸活動を行いたいという趣旨の集まりです。
当日の参加申し込みは、以下のリンクからでした。美しい写真もつけられています。
https://sites.google.com/view/yonaguni-shizen/home
与那国島の自然と共に生きる会(9/7 設立)
与那国島の自然・里山・里海の生物多様性を保全し、子々孫々に残すために必要な諸活動を行いたいと考え、多くの人の力をお借りしながら当会の設立総会を開催するに至りました。与那国島の自然の魅力発信・自然保護に関心がある方はぜひご参加ください。メーリングリストの登録も募集しています。
2024年9月7日(土) 設立総会 & 記念講演
フィールド観察会
● 2024年9月7日(土) 10:00~ カタブル浜 防波堤集合
● 講師:松尾亮(希少生物研究会)
与那国島の鳥類を調査している松尾さんを講師にお迎えし、鳥類を中心に島の自然について教えて頂きます。
設立総会&記念講演
● 2024年9月7日(土) 与那国町複合型公共施設
18:30~ 19:00 設立記念総会
19:00~ 20:30 記念講演
講演1 [ 与那国島のサンゴ礁 は おもしろい!] zoomにて生中継
講師:菅浩伸(九州大学浅海底フロンティア研究センター センター長)
参考:『沖縄タイムス』2022/10/5 記事、沖縄・与那国島に手つかずの巨大サンゴ礁 全長4キロ 洞窟のような地形も きれいに保たれた理由は? https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1035918
沖縄・与那国島北東部の祖納地域の沖に、全長4キロ以上ある手付かずのサンゴ礁が広がっていることが4日までに分かった。生育状況は極めて良好といい、専門家は「非常に価値がある。他地域のサンゴ礁保全のヒントが得られるかもしれない」と期待している。(社会部・東江郁香)
講演2 [ 与那国島は鳥類の楽園 ]
講師:松尾亮(希少生物研究会)
20年間与那国島に通い鳥類の調査を行ってきた松尾さんから、与那国島が鳥たちにとってどう重要か、またどんな鳥が見られるかを解説頂きます。
与那国島をフィールドにしておられるサンゴ礁や鳥類の研究者の発表は、まだ論文にもなっていないホットな内容で、地元との情報交換も活発に行われ、今後が楽しみな会です。
安渓遊地と安渓貴子も、事務局のお誘いで、遠隔で参加し、最後に以下のようにコメントさせていただきました。実際に話したことは、舌足らずでしたので、少し補ってあります。
コメント 安渓遊地です。1974年から、主に西表島の人と自然の勉強をしてきましたが、在来稲のことを教わるなどの目的で、1976年から時々与那国島にもおじゃまさせていただいております。
菅浩伸先生の、
名蔵湾と与那国島のサンゴ礁地形の発表は、非常に刺激的でした。
2022年の沖縄タイムスの記事で、与那国島に大きなサンゴ群落あり、ということは読んでいましたが、現在進行形のご研究の一端を、知らせていただき、なんだかすごく得をした気分です。与那国島の自然と共に生きる会は、すばらしい! と思いました。
松尾亮さんが、島に通って記録された成果を紹介された鳥の419種類におよぶ与那国島の鳥の豊かさにびっくり仰天でした。
日本生態学会の自然保護専門委員として、全国の問題を扱っていますが、与那国島は、とくに大切な場所だということをあらためて認識すべきと思っています。
樽舞湿原については、軟体動物の専門家が非常に注目していますが、最近調査に入ったときは、庄山守さんの水生昆虫の場合とは逆で、水位が低すぎてあまり見つからなかったというようなことを聞きました。
軟体動物多様性学会では、自然環境保全委員会というのを設置しています。なぜか、安渓遊地は、その委員長なのですが、瀬戸内海の上関原発予定地の使用済み核燃料の中間貯蔵施設誘致計画や、広島県竹原市のホットスポットであるハチの干潟の保全のために、他の学会と共同して、要望書を出したりしています。
与那国の方に教わったのですが、クンマ(貢馬)という場所にだけ、手がシャベルのようになった生き物=おそらくモグラの仲間=がいたそうです。手が人間の手を「ぱぁ」にしたようなジャコウネズミは全島にいますが、それとは明らかたに違っていて、太陽にあてるとすぐ死んでしまったので飼うことはできないそうです。従来センカクモグラはいても、与那国島にはいないとされてきました。基盤整備もされていますから、もう生き残っていないかもしれませんが、たとえ骨でも見つかれば、生物地理学上の大発見です。ぜひ、会のみなさんで探してみてください。
また、1960年代まで、与那国島沖で毎年子連れのジュゴンが見られ、おばあさんが船の上から拝んでいたという記憶を挿絵入りでいただいたことがあります。ジュゴンは、西表島周辺では大正時代にはほぼ絶滅しています。ひょっとすると台湾との間に個体群の交流があった、ということも視野に入れるべきかもしれません。渡り鳥もそうですけれど、与那国島の自然と共に生きることは、他の島の自然と共に生きて、その生物多様性を守ってきた人たちとも共に生きるという目標が大切になると思います。
当日の様子は、YouTube でごらんいただけます。
https://www.youtube.com/live/2cplamJRuNw?si=iNhjsMCi5SNvP0jH&t=8616
以下は、保全の立場からの安渓遊地の解説です。
午前中にエクスカーションが行われた、与那国島の南側の樽舞(たるまい)湿地は、希少生物も多い生物多様性の保全にとって重要な場所です。
現在進められようとしている、樽舞湿地を港湾にという計画の自然環境への巨大な影響を危惧する情報は、以下にまとめました。https://ankei.jp/yuji/?n=2666