学校給食に有機農産物を)農水省もうごきだした。 RT_@tiniasobu
2021/01/30
学給に有機農産物 農業の未来開く端緒に
『日本農業新聞』2020年09月22日
農水省は、有機農産物を学校給食に導入するための支援を始めた。販路の確保が狙い。自治体とJAは率先して取り組み、有機農業を核に地域農業の展望を開く端緒にしてほしい。
有機農業を推進する国の予算は今年度が1億5000万円で、前年度を5割上回る規模となった。有機農業による産地づくりと、販売先を確保する市町村と生産者らの取り組みに助成。新たな販路として、学校給食を位置付けた。
国内の有機農業の取り組み面積はわずか2万3000ヘクタール。耕地面積の0・5%にすぎない。栽培の基本技術が生産者に伝わっていない、労力がかかる割に収量や品質が不安定、期待する販売価格水準となっていない――ことなどが、原因に挙げられる。作っても販路がなく、生産を諦める農家も少なくない。
一方で有機農産物を扱う流通業者は増えている。新規の専門スーパーや有機宅配業者が参入。流通加工業者の4割が需要は拡大すると答えた調査もある。ただし、扱う条件の第一は「1年を通し一定量が安定的に供給されること」。この条件を乗り越えなければ国産有機農産物の需要は高まらない。
まず、まとまった量を確保できる産地だと地元で認められ、信頼を得た上で、外部で販路を開拓するのが堅実だ。学校給食を糸口とすれば社会的な評価も高まり、消費拡大につながるのは間違いない。そのモデルが千葉県いすみ市である。
市内の小中学校の給食に使う米の全量42トンは、農薬、化学肥料を使わない地元産の有機米「コシヒカリ」だ。8年前まで有機米の栽培は皆無だった。それが現在は100トン近くを生産。JAいすみは県外の有機専門店に販路を広げ、一層の生産拡大を目指している。買い取り価格は有機JASが60キロ2万3000円、有機に転換中は同2万円。収量の減少分をカバーし、再生産可能な価格とした。生産者は安心して栽培が続けられ、産地が形成された。
給食で子どもに食べてもらう意義は大きい。小学生は田んぼの生き物を調べ、学校田で有機稲作を体験する。教育効果は大きく、生産者には米作りへの自信や張り合いが生まれている。
地域農業は高齢化、担い手不足、耕作放棄地の拡大といった課題に直面している。新規就農希望者には有機農業を志す若者が多い。いすみ市ではこうした移住者が増え、有機野菜を栽培して学校給食への供給を担い始めた。稲作主体の大規模経営と、野菜中心の小規模家族経営が共に有機栽培に取り組んでいる。多様な農業経営が共存する地域農業の姿の一つだろう。
農水省の支援事業を活用するには、市町村とJA、農業者が協議会を立ち上げる必要がある。有機農業は特殊な農業でない。環境と経済を両立させる今日的価値のある農業だ。農業への国民理解も深まる。少量でもいい、一歩を踏み出そう。
以上、紹介は 安渓遊地@山口県かんぽ研でした。
関連する論説もヤフーニュースから引用します。
https://news.yahoo.co.jp/byline/inosehijiri/20200928-00200379/
無農薬「有機学校給食」導入の動き広がる
猪瀬聖 | ジャーナリスト
2020/9/28(月) 7:00
2/14に、やまぐちでも有機農産物を給食に という趣旨の集会が開かれます。2月7日までの申込みです。おはやめに!
http://ankei.jp/yuji/?n=2481