阿東つばめ農園)食も電気も同時生産~ソーラーシェアリング『全国農業新聞』2019年9月6日号 RT_@tiniasobu
2019/09/22
阿東つばめ農園のソーラーシェアリングは、山口県で第一号ということで、新聞やテレビなどで紹介されるようになってきました。
草刈りをしていたら、ふらりと飛び込んでこられたのが、藤山浩さんでした。
「山口市の徳地に調査に行ったら、安渓さんのことを知らないのかとあちこちで言われて、見学にきました!」ということで、千葉あたりでソーラーシェアリングを見学するけれど、稲作の例は珍しいといって、興奮気味に写真を撮って行かれました。その訪問が、たちまち農業委員会が出している新聞の記事になりました、
事前に、記事の内容をみてほしいと、送ってこられました。なかなかできないことで、ちゃんとしておられるなと感心したしだいです。同時にいただいた写真も載せておきます。藤山さんは、最近、阿武町内3か所で、村づくりのいろいろな面白い事例を紹介されたのですが、そのときの内容に、もう阿東つばめ農園のソーラーシェアリングが入っていたので、びっくりしました。以下は、引用です。内容については、阿東つばめ農園として修正をお願いした結果がきちんと反映されています。
『全国農業新聞』2019年9月6日号1面 連載「農と村のルネサンス」
「食も電気も同時生産~ソーラーシェアリング」
一般社団法人 持続可能な地域社会総合研究所
所長 藤山 浩
最近、全国的にソーラーシェアリングが広まっています。
ソーラーシェアリングとは、農作物を育てながら同時に発電を行う「営農型太陽光発電施設」のことです。
日陰になって作物が育たないのではと懸念される方もいらっしゃると思います。実は、太陽光パネルを貼る面積は、全体の3分の1程度で、残りの3分の2は光を通すのです。それぞれの作物には、「光飽和点」というものがあり、それ以上の余分の光があっても成長が速くなるわけではありません。稲の「光飽和点」は、40~50%です。したがって、33%程度の遮光率では、生育に影響が出ないというわけです。他の野菜等の多くも、3分の1程度の遮光では、成長を阻害しないレベルだそうです。
私も、8月下旬、山口県で初めてと言われるソーラーシェアリングを見に行ってきました。山口市の山間部の高原、阿東地区にある「阿東つばめ農園・おひさま発電所」は、まだ比較的珍しい水田に設置されています。美しい伸びやかな田園風景の中に、意外なほど違和感がない素敵な景観となっています。2反強の田んぼに、合計350m2のパネルが地面から3mくらいのやぐらを組んで設置されています。ですから、その下をトラクター等も通り、作業することができます。さすがに、100本程度ある支柱の間は手作業になるそうです。
そうした手間はあるにせよ、20年にわたって農作物の収穫以外に年間を通じた収入が生まれることは、大きな魅力です。順調に行けば、10年くらいで元がとれる見込みだそうです。つまり、利回りが10%くらいあるのです。ですから、農家だけでなく、地域ぐるみでお金を出し合って設置すれば、年金を自分たちで増やすことも可能となります。
この同時営農タイプの場合、農地全体ではなく、支柱部分つまり2反強で合計0.5m2程度の一時転用手続きは、必要です。今後は、偏った発電優先ではなく、しっかり営農も続ける仕組みとして大切に育て、食もエネルギーも同時に生み出す未来形農業の可能性を開いてほしいと思います。
以下は、 持続可能な地域社会総合研究所の紹介です。
最新刊紹介:『「地域人口ビジョン」をつくる』農文協、2018年12月
■■■■■ 藤山 浩 フジヤマ コウ Fujiyama Ko ■■■■■
一般社団法人 持続可能な地域社会総合研究所 所長
〒699-5126 島根県益田市隅村町936
http://www.susarea.jp/
■■■■■ 田園回帰で長続きする美しい地元の暮らしへ ■■■■■
以上、紹介者は 阿東つばめ農園・安渓遊地でした。