記録映画「米軍再編 岩国の選択」の上映報告が西山監督から届きました
2006/12/26
記録映画「米軍再編 岩国の選択」を製作した西山正啓(まさひろ)監督からメッセー
ジがとどきました。
以下引用です。
2006年上映報告/8月~12月
◎ 8月25日(金)大分県湯布院町NPO「風の原っぱ」試写会
◎ 9月 7日(木)福岡試写会
◎ 9月10日(日)山口県岩国市完成記念試写会
◎ 9月13日(水)山口市上映会
◎ 9月22日(金)東京試写会/文京シビックセンター
◎10月 6日(金)大阪外国語大学/学内上映
◎10月 9日(月)福岡県築上町上映会(米軍訓練移転予定地域)
◎10月20日(金)広島市上映会/平和記念資料館東館「メモリアルホール」
◎10月27日(金)長崎県佐世保市上映会
◎11月12日(日)佐賀県唐津市上映会
◎11月19日(日)北海道北見市常呂上映会
◎11月21日(月)北海道札幌市上映会
◎11月22日(火)北海道苫小牧市上映会
◎11月23日(水)横須賀住民投票説明会(ダイジェスト版)
◎11月23日(水)北海道室蘭市上映会
◎11月21日(火)~26日(日)東京国立市上映会
◎11月27日(月)山口県周南市上映会
◎11月30日(木)東京三鷹市試写会
◎12月 2日(土)東京世田谷区烏山区民センター
◎12月 3日(日)東京三鷹市播舎すぺーすはちのこ上映会
◎12月 4日(月)東京法政大学小松光一ゼミ上映
◎12月 5日(火)東京文京シビックセンター上映会
◎12月 6日(水)東京練馬区/リサイクルショップ街上映会
◎12月 8日(金)京都上映会
◎12月 9日(土)千葉県市川市勤労福祉センター
◎12月10日(日)東京津田塾大学
◎12月16日(土)神奈川県相模原市上映会
2006年8月~12月上映活動報告
【製作者より】
◎沈黙する山口県民
8月25日大分県湯布院の「日本をどうするローカルネット大分・日出生台」主催
の試写会、9月7日福岡マスコミ試写、岩国完成記念上映会、山口市上映会とつづき
上映活動がスタートした。地元の岩国では井原勝介市長や映画に登場する市民が12
0名参加し会場は活気づきました。住民投票から6ヵ月が経ち、そろそろ遠い過去の
出来事になりつつあった時期(9月)に、住民投票を推進した人々がスクリーンの前
に勢揃いして決意を新たにする光景を見られるなんて、こんな嬉しい事はない。「住
民投票に反対する会」のリーダーだった人も最前列で鑑賞、トークも含め最後まで参
加してくれた。記録映画をつくってよかったと思うのはこういう場面に立ち会えるこ
とだ。
岩国市は山口県知事、周辺自治体の相次ぐ容認による包囲網に加え国(防衛庁)の
新庁舎建設に対する補助金削減というあからさまな脅しによって苦難・苦渋の日々が
つづいている。一方県内世論はというと山口県自治労・平和運動フォーラムが県庁所
在地の山口市で上映会を開催したのみである。安倍首相の地元ということもあってか、
岩国が選択した「もうこれ以上米軍基地機能の強化拡大はいやだ!」という意志を支
援する市民活動、県民世論が起きないのは何とも淋しい。もし自治労・平和運動フォー
ラムなどの労働組合が声を上げなかったら、異議を唱える者が誰もいないということ
になる。地縁、血縁の多い地域社会で異議申し立てするのは辛いことだが、これでは
もう民主主義・主権在民を放棄していると言われても仕方がない。このまま黙してい
いのか、と岩国市以外の山口県民に問いたい。国策を強制する安倍首相と主権在民を
盾に抵抗する井原市長。皮肉にも二人共、地元選出の政治家である。人口わずか15
0万山口県民の中で日本の縮図が展開している。
◎北海道、山口、九州の中山間地から見えること
11月中旬から久しぶりに北海道各地(北見・常呂・札幌・苫小牧・室蘭)を上映行
脚した。日本ハムファイターズの優勝パレードを全テレビ局が実況中継する大騒ぎの
一方で、夕張市財政破綻の暗いニュースが報じられていた。今我々の前には働いても
働いても生活苦から脱け出せない「ワーキングプア」が深刻な社会問題として立ちは
だかっているが、町村合併によって消滅しかねない地域の問題も深刻だ。北海道は広
い。町村合併で役場がなくなり、人も少なくなる。この現象は農協も漁協も同じ。今
まであった農協支所や漁協までもが合併、統合で地域からなくなろうとしている。そ
の内郵便局もなくなるのではないか、と人々は不安を口にする。こんな地域にUター
ンする若者はいない。過疎化、高齢化は加速し、お寺の維持さえ困難になる状況がす
ぐ眼の前に迫って来ているのだ。連日テレビのワイドショーは税金の使い道について
伝えている。いずれも小泉時代の「聖域なき構造改革」からの調査報道であり、霞ヶ
関の縦割り既得権益に関する横領まがいの話ばかりだ。夕張市の財政破綻を自治体の
責任に負わせているが、ハコ物行政を指導、管理したのは政府のヒモ付補助金政策で
はなかったか。岩国市は「米軍再編計画」を容認しないと新庁舎建設の2007年度補助
金を計上しないなどと脅されている。都合の悪いことには見て見ぬふりをし、財政基
盤の弱い自治体に対して言うことを聞かなければ意地悪をするこの国の体質こそ小泉
流に“ぶっ壊さなければ”ならない。国、地方を問わず政治家・高級官僚・公務員が
既得権を死守しようとする権力の行使は見苦しい。こんな倫理感、道徳感も持ち合わ
せない連中によって教育基本法は変えられ、憲法も帰られようとしている。大多数の
横暴によって我々はどこへ連れて行かれようとしているのか。「美しい国」とよく言
えたものだ。弱い立場の人たちが這い上がれないほどの痛みを感じる格差社会を愛せ、
国を愛せというのは無理である。教育、福祉、医療、年金など最低生活さえ享受でき
ないような政策を推し進める一方で、在日米軍再編には湯水のように税金が使われよ
うとしている。アメリカの言いなりなのだ。映画の中で「半年前まで私は普通のおば
さんでした」と語る、河本かおるさんは「勉強すればするほどこの国はアメリカの植
民地ですね」と語ってくれたことがある。少し現実を直視すれば見えてくることなの
だが。
◎2007年に向けて
在日米軍再編は米国との間で勝手に決めた政府間の約束を、事前に何の相談もなく
押し付けられた全国関係自治体の首長・議会・住民が一体になって猛反発してきた筈
だった。しかしここに来て経済振興策欲しさに条件付き容認へと一斉に動き始めた。
これまで首長・議会の一致した反対表明に拍手を送り、行動を共にしてきた住民が一
人取り残され、場合によっては両者が対立する時期が来たようだ。全国関係自治体の
与野党が揃って「米軍基地機能拡大・強化」問題で住民と一緒になって大きな反対運
動を展開したことは、最近では沖縄を除いてなかったことである。政府は沖縄に対す
るやり方同様、経済的に疲弊した地方自治体の台所を見透かした上で経済振興策とい
うアメをちらつかせ言うことを聞かせようとしている。こうすれば地域住民の心が揺
れ、住民同士の仲を引き裂くことが出来るのだということを彼らは知り尽くしている。
本当にこのまま沈黙していいのか。あの振り上げた拳(こぶし)、怒りをどこへ納め
たのか。
教育基本法、憲法、日米軍事同盟の強化・在日米軍再編、今ほど主権者意識が問わ
れている時代はない。2007年は統一地方選挙、参院選挙がある。見識ある議員、
政治家を選ばないと、我々はとんでもない場所へ連れていかれるのである。
岩国住民投票は決して過去の出来事ではない。佐賀県ではプルサーマル発電計画に
反対する人々による県民投票条例、横須賀では原子力空母の母港化に反対する住民投
票条例制定に向けた署名活動が終った。テーマこそちがえ我々の社会が抱えた難題は
同じだ。主権在民、民主主義の根幹が問われている。現在でも住民投票をやりたいと
思いながら悔し涙を流している地域住民が全国にはたくさんいるのだ。
「この国の行方・この国の希望」大分県日出生台、沖縄普天間基地前から発するメッ
セージで97分の映画は始る。主権在民ここに在り!岩国市民の勇気ある挑戦はこの
国の希望である。とにかく元気のでるこの映画を見てください。そして井原市長、岩
国市民にはがき、手紙、電話、ファックス、メール何でもいいから激励メッセージを
送りましょう。岩国市民が選択した意志を孤立させないために、です。
◎この度、在日米軍再編問題に関る人たちから要望の多かったダイジェスト版が完
成しました。2007年初頭から貸し出しを行いますので学習会や集会でぜひご利用
ください。タイトルは「空母艦載機がやってくる!~2006岩国住民投票の記録」。
貸し出し料は(個人)2万円、(団体)は3万円です。
西山正啓(にしやままさひろ)感謝!
安渓による追加です。
岩国市長ホットラインというサイトがあります。
http://www.city.iwakuni.yamaguchi.jp/cgi-bin/odb-get.exe?WIT_template=AC020000&WIT_oid=icityv2::Contents::1228
匿名でなければ、返事をくれるとかいてあります。
ファクスや郵便でもいいそうです。
以下、引用
市長ホットライン
市長へのご意見、ご提言をEメールでお寄せください。
お返事をお送りする都合上
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を必ず記入してください。
ファクスや郵便でもお受けしています。
ご住所、お名前、郵便番号、(ファクス番号)を必ずご記入ください。
≫ファクス⇒FAX0827-29-1115
≫郵 便 ⇒〒740-8585 岩国市役所
匿名の場合は、回答いたしませんので、あしからずご了承ください。
(引用終わり)