お話します)調査地被害のないフィールドワークは可能か@琵琶湖博物館
2023/11/10
レジュメです(一般公開ではありません)
2023年11月10日 琵琶湖博物館研究倫理研修
「調査地被害のないフィールドワークは可能か」
安渓遊地(https://ankei.jp 阿東つばめ農園)
「調査というものは地元のためにはならないで、かえって中央の力を少しずつ強めていく作用をしている場合が多く、しかも地元民の人のよさを利用して略奪するものが意外なほど多い」──この宮本常一(1972)の自省を胸に、私が旅の中で出会った、地域研究とフィールドワークをめぐる「正解」のない問いにどう答えるか、ごいっしょに考えてみましょう。
0.宮本常一先生との出会い(1974、大山山麓)
1「おまえは墓あらしだろう!」(1974、西表島)
2「大学院生に科研費?」日本大使館員(1978、ナイロビ)
3 「学者が民具や骨を奪う」萱野茂さん(1992、二風谷)
参考文献
安渓貴子・安渓遊地、2023「つばめ農園おひさま便り」連載47、『月刊むすぶ』634号。
安渓遊地、1991「される側の声──聞き書き・調査地被害」『民族学研究』53(3): 320-326(宮本・安渓、2008の第2章)。
安渓遊地、2002「聞き書きと人権侵害──立松和平対策事務所の10年」『山口県立大学国際文化学部紀要』8: 69-78。
安渓遊地、2015「他人ごとからわがことへ──フィールドに育てられる」『平和研究』44: 79-98, 特集 地域・草の根から生まれる平和。
安渓遊地、2018「『いまここで』という暴虐からの解放──地域の触媒としての大学の役割」『やまぐち地域社会研究』14: 51-56。
安渓遊地、2023「調査されるという迷惑を超えて」『ワークサイト』19号、コクヨ。
安渓遊地・安渓貴子、2023「島びとの描く宇宙観と生命観――画文集『ぬ‘てぃぬかーら・どぅなん(いのち湧く島・与那国)』の世界」『生態人類学会ニュースレター』29号。
石垣金星著・安渓遊地他編、2023『西表島の文化力――金星人から地球人へのメッセージ』南山舎。
宮本常一、1972「調査地被害──される側のさまざまな迷惑」『朝日講座・探検と冒険』七、朝日新聞社(宮本・安渓、2008の第1章)
宮本常一・安渓遊地、2008『調査されるという迷惑──フィールドに出る前に読んでおく本』みずのわ出版(1000円+税)
配布予定資料を添付しました。






