5/15 (火)18:10-19:00 NHK山口で「沖縄復帰40周年関連」のドキュメンタリーに安渓遊地が登場予定です
2012/05/14
NHKの記者さんがこられて、沖縄復帰40周年の記念でドキュメンタリーを作り
たいという相談がありました。助言させていただくつもりで話しているうちに、安渓
遊地にスポットをあてたドキュメンタリーだと知ったのですが、いまさら「やーめた」
ともいえず、NHKテレビにちょいと出ることになりました。お暇のある山口県の方
はごらんくださいませ。「県立大学に変な教員あり」という感じの映像になっている
かもしれません(^^);。
沖縄・とくに西表島での安渓の長年の経験が、山口で暮らす「いま」に生きている
という内容のドキュメンタリー。2012年5月15日(火曜日)の夕方6時10分から7時
までのNHK山口のローカルニュースの中で5分間のわくで放映される予定です。
大学での研究も教育も地域貢献もみんな生活の一部であって、やまぐちという田舎
であればこそ可能なものを楽しみたいと思っている、というあたりが、学生や地域の
方々と共演させていただいた私なりの結論ですが、そのように編集されるかどうかは
わかりません。
企画は、沖縄経験の長い川島進之介記者。撮影と録音は、竹下昌宏カメラマン。編集は山口県立大学国際文化学部卒業生の末本亜紀さん(http://ankei.jp/yuji/?n=1050 参照)です。
以下は川島記者との取材メモのやりとりです。
・大学の3年生のゼミ「私の地域研究――大事なことはみんな西表島が教えてくれた」
(11日)
・研究室での様子(パソコンで約3500枚の「与那国方言語彙集」のカードのデジタル
画像のCDロムを作りながら、解題を書いているところ)
・山口市阿東徳佐での田んぼでの作業。環境保全型農業推進研究会の事務局長でもあ
る、ご近所の吉松敬祐さんの指導で、大学生たちと素足で田んぼにはいって、トンボ
のような「えぶり」をかけて、田のでこぼこを均そうとしますが、……(13日取材)
・地域の交流と活性化拠点である阿東文庫に学生と出かけて、地域の方々と交流。学
生は卒業研究につながるインタビューをさせていただく。
インタビューでの質問予定項目と想定される答え(11日と13日、実際はアドリブです
が)
・なぜ、西表島、沖縄での研究を38年も続けているのですか
・沖縄に行くようになってから沖縄はどのように見える面、見えない面で変わってい
きましたか?
・研究成果を今後どのように生かしてほしいと考えていますか
・”本土”と沖縄の関係についてはどのように感じていますか
1.地球は丸いんだから、ここも世界の中心だ。日本の一番しっぽにある島とおもっ
てやってくるガクシャたちの自分勝手な地域研究は許されない、という誇り高い人々
との出会いがおおきかった。イリオモテヤマネコなどの自然と共存してきた人々の知
恵と経験。それを学び続けていつのまにか40年近くたってしまった。
2 右側通行から左側通行へとか、公共事業でサンゴが死滅するとか、船の便が便利
になって逆にやたら忙しくなってしまったとか、表面の変化もありますが、地域ごと
の伝承や、地名、方言などが失われていっていることは、大きな危機だと思っている。
3.よく知らないものを愛することはできない。愛してもいないものを守ることなど
できない。
さめた頭と熱いハートのバランスをとって、地域と接していくという態度を、若い
人たちに伝えたいと願っている。
4.西表島に行くには、県庁所在地の那覇と、町役場がある隣の石垣島を経由しない
といけません。行政の中心から遠くはなれた辺境だからこそ逆によく見えてくる世界
を知ってほしいですね。しっぽの島々を切り捨ててかえりみず、必要なときだけ利用
するということは、明治になって薩摩や長州が政府を動かすようになって以来続いて
いることなんですね。そういう歴史に無神経なままでは……(以下編集で”省略”され
そうな語りがつづく?)
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研究室のインタビューの時、机の上にたくさんの本が積んでありますが、安渓が関
係したものは、山口県庁1階左手つきあたりの「山口県刊行物センター」にあずかっ
ていたただいています。立ち読み・座り読みも歓迎だそうですから、ぜひおついでの
折に手にとってみてください。