本ができました) 『奄美沖縄 環境史資料集成』刊行のご案内 #amami #okinawa #ecology #history RT @tiniasobu
2011/04/01
南方新社@鹿児島からのお知らせです。
いわゆる文科系・理科系の区別のもと,学問体系はどこまでも専門化・細分化
してきたが,その恩恵によって庶民の暮らしはどう変わったのだろうか。「本当,贅
沢な世の中。これ以上,ひらけてはいかんのじゃないか? 宇宙まで行かんでも,そ
こらに荒れている畑,いっぱいある。みんなが宇宙に行けんもん。みんなができるこ
とを発明した方がいいね。」これは,奄美大島に暮らす島びと里力氏の言葉である。
われわれはどこかで道を間違えたのではないだろうか。
原発人災が深刻化する中、学者・マスコミ・政治家・役人・会社員そしてひとりひ
とりの生活者の役割が問われるなか、この「はじめに」の言葉の重さをふたたびかみ
しめています。
安渓遊地
以下引用です。
奄美・沖縄に関心をお持ちの皆様へ
安渓遊地・当山昌直編『奄美沖縄 環境史資料集成』
刊行のご案内
冠省
平素は、図書出版南方新社の出版活動にご理解、ご支援いただきましてありがとう
ございます。
この度、表記の本を刊行しました。
編者・安渓遊地さんからの特長説明を以下に記します。
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生物学・民俗学・考古学など、さまざまな分野の研究者やアマチュアに欠かせない、
図書館にはかならず置いていただきたい内容のものです。
この本は、定価9800円+税ですが、たいへんお買い得な内容です。理由は以下の4
つです。
1.地球研(総合地球環境学研究所、文部科学省管轄の大学共同利用研究所)の列島
プロジェクトの奄美沖縄班の5年間の研究成果をまとめ、しかも、そこにいたる1970
年代からのフィールドワークの成果を惜しみなくもりこんであること。(編集担当者
としては、国民の血税による研究成果の国民への還元の一環と考えています。)
2.1944年から45年に米軍が撮影した奄美と(若干の沖縄)の驚くほど鮮明な空中写真
のデジタルデータを1400枚以上DVDで添付。(高精細のものをご自分で米国公文書館
から取り寄せると1枚1万円以上かかります。)
3.明治以来の沖縄県統計書・大島郡統計書・鹿児島県統計書から膨大なデータを入
力し、DVD上のエクセルファイルで提供。検算によって従来見落とされていた多数の
誤植を訂正したものです。
4.なんといっても内容豊富。当初710頁の予定で定価を決定したのですができあがっ
てみたら844頁になっていました。それでも潔く、値段は据え置き!
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以上です。
定価10,290円(税込み)のところ、8,000円(税込み)でご案内します。
この注文票にてご注文の場合は、1)特別価格、2)送料無料、3)郵便振込用紙同
封にてお送りいたします。
よろしくご検討ください。
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注文票
書名:『奄美沖縄 環境史資料集成』
冊数:定価10,290円(税込み)のところ
メール特価8,000円(税込み)を( )冊
氏名:
郵便番号:〒 -
住所:
電話番号:
メール:
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この内容は転送・転載していただいてもかまいません。
■概要
タイトル:奄美沖縄 環境史資料集成
編 者:安渓遊地・当山昌直
仕 様:A5判、上製本
ページ数:844ページ
付 録:附録資料DVD:1945年米軍撮影高精細空中写真他
(220枚の高精細空中写真画像、1219枚の空中写真画像、沖縄県統計書・大島郡統計
書の入力データ、出土ヤコウガイの計測データ、など)
発行所 :南方新社
定 価:10,290円(本体9,800円+税)
■内容(目次より)
はじめに 安渓遊地
第1章 高精細空中写真の世界
1.1 古い空中写真からみる奄美の村々 当山昌直 11
1.2 空中写真にみる1945年の西表島南西部の村々
安渓遊地・安渓貴子 99
1.3 奇跡のコレクションとの出会い――韓国・済州大学校所蔵の
奄美沖縄空中写真予備調査報告 安渓遊地・安渓貴子 111
第2章 海の恵み
2.1 サンゴ礁の民俗分類の比較――奄美から八重山まで 渡久地 健 135
付論 サンゴ礁漁場の民俗語彙
2.2 遺跡出土動物遺存体からみた動物資源利用の歴史
石丸恵利子・荒田敬介 185
2.3 奄美大島小湊フワガネク遺跡出土ヤコウガイの計測データ
木下尚子 291
第3章 野と山の恵み
3.1 近世琉球王国の環境劣化と社会的対応――
蔡温の資源管理政策 三輪大介 303
3.2 植物利用から見た琉球列島の里の自然 盛口 満 335
3.3 ソテツの来た道――毒抜きの地理的分布から見た
もうひとつの奄美・沖縄史 安渓貴子 363
3.4 イノシシとの共存――奄美沖縄における狩猟文化誌 蛯原一平 405
第4章 地名が語る生物と文化の多様性
4.1 ヘタ/ピザ考――地名をして語らしめよ 渡久地 健 441
4.2 西表島の方言地名入門 安渓遊地 457
4.3 西表島・仲良川の生活誌――流域の地名を手がかりに
安渓遊地 503
4.4 ワニのいた川――西表島浦内川の昨日・今日・明日 安渓遊地 519
第5章 残された記録と記憶
5.1 1477年の済州島漂流民と与那国島民の交流の記憶
安渓遊地・安渓貴子 547
5.2 『南島雑話』にみる植物の利用 田畑満大・瀬尾明弘 577
5.3 『必要書』にみる明治末期の西表島における自然利用――
村人からの贈り物に注目して 蛯原一平・安渓遊地 619
5.4 八重山の「生き物屋」のはじめ──正木任のこと 盛口 満 645
第6章 島の精神世界
6.1 沖縄の古風葬とオカヤドカリ類 当山昌直 655
6.2 オカヤドカリに 関する民俗的伝承──
アマン神とアマミキヨ 当山昌直 677
6.3 聖なる植物ダンチクと南島の精神世界 安渓遊地 701
6.4 与那国島のものの見方・考え方 安渓貴子・安渓遊地 717
第7章 統計書の世界
7.1 近代の統計書――
数値の合間にみる奄美・沖縄の人々の暮らし 早石周平 749
第8章 生物と文化の明日のために
8.1 地域の豊かさを考える――
生物多様性と生態系サービス 湯本貴和 769
8.2 教室から見る「シマ」と「いま」 盛口 満 789
8.3 大いなる自然の一員として生きる 安渓遊地 815
執筆者紹介
事項索引
編集後記 安渓遊地・当山昌直
■はじめに
この資料集成は,奄美・沖縄の人と自然の関係について深く知りたい,学びたい人
たちへの手引きとなることをめざして編んだものである。
いわゆる文科系・理科系の区別のもと,学問体系はどこまでも専門化・細分化して
きたが,その恩恵によって庶民の暮らしはどう変わったのだろうか。「本当,贅沢な
世の中。これ以上,ひらけてはいかんのじゃないか? 宇宙まで行かんでも,そこら
に荒れている畑,いっぱいある。みんなが宇宙に行けんもん。みんなができることを
発明した方がいいね。」これは,奄美大島に暮らす島びと里力氏の言葉である。われ
われはどこかで道を間違えたのではないだろうか。
もういちど根本に立ち戻って,たしかな手がかりにもとづいて,奄美・沖縄の島々
の過去・現在・未来を考え直したい。このような願いを共有する執筆者は,総合地球
環境学研究所(地球研)で湯本貴和教授率いる「列島プロジェクト」奄美・沖縄班と
して2006年からの5年間にわたる共同研究をおこなってきた仲間である。その研究の
成果にもとづいて,外からの冷たい目ではなく,地域からの熱いまなざしを育むため
に役立つ情報を選りすぐっておきたいと思う。
第1章は,戦争中に米軍が撮影した空中写真の世界である。爆撃や艦砲射撃によっ
て破壊される前あるいは爆撃直後の島々の姿がそこにある。従来ほとんど取り上げら
れることがなかった奄美の島々の写真を,米国での取材によって紹介し,精細な画像
を活用していただけるように付属のDVDに1400枚におよぶ写真データを収録した。ま
た,韓国済州島に奇跡的に残された空中写真との出会い等を通して,奄美だけでなく
沖縄の状況についても触れている。
第2章では,海の恵みを中心に,サンゴ礁と人との関わりを島々の漁師に弟子入り
して学んだ成果を紹介するとともに,動物遺存体をめぐる膨大な考古資料を提示する。
南島交易の鍵となったヤコウガイの遺跡でのデータも示される。
第3章は,野と山の恵みと題して,海外との貿易が衰えた時,あるいは飢饉にみま
われた時,いかにして土壌と森林と水源という資源を枯渇させずに島の暮らしを持続
させるかという難問を,蔡温の取り組みやソテツ利用の知恵などを通して考えてみた
い。そして,身の回りの自然とのつきあい方の地域による違いを,有用植物の利用法
とイノシシとの共存のあり方の比較という視点から記述する。
第4章は,地名をめぐる研究成果だが,海岸地名をめぐる考察と,誤って書かれる
ことが多い西表島の地名を例として,小地名の世界に分け入っていく楽しみと,それ
らがまとまったとき見えてくる風景を味わっていただきたい。
第5章では,外来者の視点で島の自然と文化を語った史料や伝承を再検討する。14
77年に済州島から与那国島に漂着した3人の漂流記に対応する豊かな口頭伝承をあら
たに発掘した聞き書きと伝承者による絵の紹介,幕末の奄美への遠島人・名越左源太
の記録『南島雑話』の民俗植物誌,明治末の石垣島から西表島へ通った役人日記の分
析,石垣島の初代の測候所長で民俗学・植物学の基礎をつくった岩崎卓爾とその弟子
の正木任についての聞き書きを収録する。
第6章は,オカヤドカリ類という小さな動物とダンチクという地味な植物を手がか
りに,島の精神世界の深淵を測る。赤ん坊のうちからミミズやジャコウネズミと話す
ことを覚えさせられたという与那国島の女性の語りに「自然」と「人間」を対立させ
て考えることのなかった時代の声を聞き取っていただきたい。
第7章は,明治大正の奄美・沖縄の統計書から,漁業や農業・林業といった自然と
の関わりの強い部分を抜き出して,わかりやすいグラフなどにして示したものである,
入力した膨大な原表は,もともとの誤植をできるだけ検算によって訂正したうえで,
データファイルとして付属のDVDに収めてある。
第8章は,これまで受け継がれてきた,島々の生物と文化の多様性をいかにして次
の世代に手渡していくのか,という「未来への問いかけ」である。地球研・列島プロ
ジェクトのめざしたところから説き起こす。生態系サービスという視点から「奄美・
沖縄の豊かさ」を考える総合的な見取り図の提示である。より具体的には,自然と切
り離されても生きていける暮らしに実感と感動を与えるための学校教育での様々な模
索を紹介する。最後に,日本の南にある島々に今も息づいている「身近な生き物と語
る」という知恵の再評価が提唱される。
この資料集成を手近に置いて折に触れて愛用していただければ幸いである。
2011年3月
執筆者を代表して 安渓遊地
■編集後記
この本の着想は,2009年の夏に名瀬の古書店・あまみ庵で生まれた。「はじめに」
で紹介した里力さんの言葉のような,暮らしの中からわき出る深い知恵にあふれた「
島からのことづて」に惹かれる私たちは,それをわかりやすく読者に届けるための「
理科系のミンゾク学」ブックレット(『ソテツは恩人』ほか全7冊,ボーダーインク)
を刊行してきた。奄美編の続編を鹿児島県内で出版できないかと店主の森本眞一郎さ
んに相談したところ,たちどころに鹿児島市の南方新社に電話してくださったのであ
る。しかし,向原祥隆社長の返事は否定的だった。「いまどき,小さくて内容が固め
の本なんかまったく売れません。むかし九学会連合が出した『奄美』や『沖縄』のよ
うな,分厚くて後世に残る資料集的な本なら別ですが……」それならと,私たちはこ
の本のもとになる目次を3ヵ月で作り,「米国に発注すれば1枚1万円はかかる空中写
真のデータを1000枚以上つけます!」という言葉を添えて南方新社に送った。
「いったん口から出たことは取り戻せない」というのが,向原社長の潔い返事だっ
た。「研究を愛する人を育てる」ためだけでなく,「地域を愛する人を育てる」ため
にも良い本を出したいという願いが天に通じたのである。上述のブックレットが地球
研の内外で高い評価を受けていたのが幸いし,湯本教授の尽力で,とくに予算をつけ
ていただけることも決まった。翌2010年春には,執筆・編集予定者全員がやんばるの
森につどう合宿を通して,できあがりのイメージを共有し,そのあとは,ただ走り続
けた。あらたな3冊のブックレットに加え,列島プロジェクト全体の論文集『日本列
島の三万五千年――人と自然の環境史』全6冊(文一総合出版)の執筆と編集も並行
しておこなうことになったのだ。
3000通におよぶメーリングリストでの情報交換を重ねながら,当初は当山だけが使
えた版下作りのソフトを,安渓が8月の久高島合宿の合間に伝授され,『奇跡の海―
―瀬戸内海・上関の生物多様性』(南方新社2010年10月刊)の版下づくりを経験した。
緊密なチームワークと多くの支援のたまものであるこの本の完成を,心待ちにしてく
ださったみなさんとともに喜びたい。
編集担当 安渓遊地・当山昌直
■執筆者紹介(50音順)
荒田 敬介(あらた けいすけ)
1985年岩手県盛岡市生まれ.日本考古学専攻.京都大学大学院文学研究科聴講生.
文学修士(岡山大学).主な研究テーマは,日本の初期農耕社会と戦争.
安渓 貴子(あんけい たかこ)*
愛知県生まれ.生態学専攻.山口大学・山口県立大学非常勤講師.理学博士.主な
著作に,安渓貴子,2009『森の人との対話――熱帯アフリカ・ソンゴーラ人の暮らし
の植物誌』アジア・アフリカ言語文化叢書47: 1-614,東京外語大
AA研,安渓貴子,2003「キャッサバの来た道――毒抜き法の比較によるアフリカ文化
史の試み」吉田集而・堀田満・印東道子編『イモとヒト』平凡社,205-226,ANKEI T
akako, 1990 Cookbook of the Songola,
African Study Monographs, Suppl.13:1-174,京都大学.
安渓 遊地(あんけい ゆうじ)** http://ankei.jp
1951年富山県生まれ.母方は加計呂麻島西阿室出身.人類学・地域学専攻.山口県
立大学国際文化学部教授.理学博士(京都大学).主な編著に,安渓遊地編著,2007
『西表島の農耕文化――海上の道の発見』法政大学出版局,宮本常一・安渓遊地,20
08『調査されるという迷惑』みずのわ出版,湯本貴和編,田島佳也・安渓遊地責任編
集,2011『島と海と森の環境史――日本列島の3万5000年』文一総合出版.
石丸 恵利子(いしまる えりこ)
広島県生まれ.動物考古学・同位体考古学専攻.総合地球環境学研究所・プロジェ
クト研究員.文学修士(広島大学).主な論文に,石丸恵利子,2010「淡水魚――日
本列島における淡水魚の利用」『縄文時代の考古学』(人と動物の関わりあい――食
料資源と生業圏)4: 118-129,同成社.石丸恵利子・海野徹也・米田穣・柴田康行・
湯本貴和・陀
安一郎,2008「海産魚類の産地同定からみた水産資源の流通の展開――中四国地方を
中心とした魚類遺存体の炭素・窒素同位体分析の視角から」『考古学と自然科学』57
: 1-20.
蛯原 一平(えびはら いっぺい)
1978年奈良県生まれ.生態人類学専攻.東北芸術工科大学東北文化研究センター研
究員.地域研究博士(京都大学).主な著作に,蛯原一平,2007「西表島におけるイ
ノシシ用重力罠の復元――罠をめぐる生態的背景を中心に」『季刊東北学』 10:
130-141,蛯原一平,2009「沖縄八重山地方における猪垣築造の社会的背景」『歴史
地理学』 51(3): 44-61,蛯原一平,2009「沖縄西表島の罠猟師の狩猟実践と知識―
―11
年間の罠場図をもとに」『国立民族学博物館研究報告』 34(1): 131-165,分担執筆,
2010『日本のシシ垣』古今書院.
木下 尚子(きのした なおこ)*
1954年東京都生まれ.日本考古学専攻.熊本大学文学部教授.文学博士(九州大学)
.主な著作に,木下尚子,1989「弥生定形勾玉考」『東アジアの考古と歴史』同朋社,
木下尚子,1996『南島貝文化の研究――貝の道の考古学』法政大学出版局,分担執筆,
1998『続・暮らしと環境』,山口県史編纂室,木下尚子,2009『13~14世紀の琉球と
福建』平成17~20年度科学研究費補助金基盤研編著究(A)(2)研究成果報告書,
熊本大学文学部.
瀬尾 明弘(せお あきひろ)*
1972年大阪府生まれ.植物生態学専攻.総合地球環境学研究所・プロジェクト研究
員.理学博士(京都大学).主な研究テーマは,DNA分析などを用いて,琉球列島な
らびにその周辺地域に生育している植物の分布の変遷の解明.主な論文に,瀬尾 明
弘,2006[ 琉球列島に生育する複数の植物種の遺伝的分化の地理的パターンの比較」
『分類』6: 115-120,Seo, A., M. Watanabe, M. Hotta and N. Murakami. 2004
Geographical patterns of allozyme variation in Angelica japonica
(Umbelliferae)
and Farfugium japonicum (Compositae) on the Ryukyu Islands, Japan. Acta
Phytotaxonomica et Geobotanica 55: 29-44.
田畑 満大(たばた みつたけ)
1935年鹿児島県生まれ.奄美市文化財保護審議委員,奄美の自然を考える会顧問.
主な研究テーマは,奄美群島植物相並びに分布と由来. 主な論文に,T. Sugawara,M.
Kobayakawa, M. Nishide,
K. Watanabe, M. Tabata, K. Yasuda and A. Shimizu (2010) Dioecy and
Pollination of Morinda umbellata subsp. umbellata (Rubiaceae) in the Ryukyu
Islands. Acta Phytotaxonomica et Geobotanica 61: 65-74.
当山 昌直(とうやま まさなお)*
1951年沖縄県那覇市生まれ.動物学専攻.(財)沖縄県文化振興会史料編集室室長.
主な論文に,当山昌直,1976「宮古群島の両生爬虫類相 (Ⅰ)」『爬虫両棲類学雑誌』
6(3): 64-74,Toyama, M., 1983 Taxonomic reassignment of the colubrid snake,
Opheodrys kikuzatoi, from Kume-jima Island, Ryukyu Archipelago. Jpn. J.
Herp. 10(2): 33-38, 当山昌直,2006「空中写真からみた名護岳およびその周辺の変
遷」pp.1-20.名護市天然記念物シリーズ第6集『名護岳――名護市動植物総合調査
報告書 2003-2005』 名護市教育委員会.
渡久地 健(とぐち けん)*
1953年沖縄県本部町生まれ.地理学専攻.琉球大学非常勤講師.学術修士(筑波大
学).主な共著書に, 1990『熱い自然──サンゴ礁の環境誌』古今書院,1992 『熱
い心の島
――サンゴ礁の風土誌』古今書院,印刷中『太平洋の島々に学ぶ』彩流社.サンゴ礁
関係以外の論文に,渡久地健,2003「植物景観画としての《奄美の杜》――田中一村
絵画の地理学的考察」『沖縄文化』第96号.
早石 周平(はやいし しゅうへい)*
1974年大阪府生まれ.母方は徳之島犬田布出身.霊長類学専攻.鎌倉女子大学短期
大学部講師.理学博士(京都大学).主な論文に,Hayaishi, S., Kawamoto, Y. , 2
006 Low genetic diversity
and biased distribution of mitochondrial DNA haplotypes in the Japanese
macaque (Macaca fuscata yakui) on Yakushima Island. Primates 47: 158-164.
三輪 大介(みわ だいすけ)*
福岡県生まれ.主な研究テーマは沖縄のコモンズ.大阪YMCA非常勤教員.主な著作
に,三輪大介,2009「入会制度における環境保全機能の実証的研究――沖縄県国頭村
及び鹿児島県瀬戸内町における入会係争を事例として」『環境経済・政策研究』2(2
):
64-75,三輪大介,2010「入会林野における利用形態の変容と環境保全――入会地の
“保存型”利用に関する考察」『環境社会学研究』16: 94-109,三輪大介・室田武,
2010「沖縄県『海浜条例』
と入浜権運動――入浜権運動の現代的意義と課題」『居住福祉研究』10: 52-65,分
担執筆,2009『グローバル時代のローカル・コモンズ』ミネルヴァ書房.
盛口 満(もりぐち みつる)*
1962年千葉県生まれ.沖縄大学人文学部こども文化学科准教授.珊瑚舎スコーレ夜
間中学校講師.主な研究テーマは,琉球列島における植物利用の聞き取り調査,身近
な自然の教材化の研究など.主な著書に,盛口満,2009『ゲッチョ先生の野菜探検記』
木魂社,盛口満,2001『ドングリの謎』どうぶつ社,盛口満,2007『ゲッチョ昆虫記』
どうぶつ社.
湯本 貴和(ゆもと たかかず)
1959年徳島県生まれ.総合地球環境学研究所教授.理学博士(京都大学).植物生
態学,地球環境学専攻.地球研プロジェクト「日本列島における人間―自然相互関係
の歴史的・文化的検討」リーダー.主な編著に2011『日本列島の三万五千年――人と
自然の環境史』全6巻,文一総合出版.
■研究組織紹介
総合地球環境学研究所(地球研 http://www.chikyu.ac.jp/index.html)
地球環境問題の解決に向けた学問を創出するための総合的な研究を行う目的で大学
共同利用機関として2001年に創設された.人文社会系と自然系からの双方向的なアプ
ローチで人間科学としての地球環境学の総合化をめざしている.
日本列島における人間―自然相互間の歴史的・文化的検討(列島プロ)
地球研の研究プロジェクトのひとつ.湯本貴和教授をリーダーとして, なぜ日本列
島は生物多様性のホットスポットなのか? それを今後も保つにはどうしたらいいか?
を問うために130人の研究者を集めて2010年度まで5年間の本研究を実施.
列島プロ・奄美沖縄班
上記の列島プロの中の7つの地域班のひとつ.執筆者紹介で名前に*印を付けたのは
最終年度の班員(**は世話人).「理科系のミンゾク学」を楽しむブックレット『聞
き書き・島のくらし』シリーズ7冊をボーダーインク(那覇)から刊行中.
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図書出版南方新社
向原祥隆
〒892-0873鹿児島市下田町292-1
TEL099-248-5455
FAX099-248-5457
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