上関)現地を訪問した国会議員団への日本生態学会上関要望書アフターケア委員会からの要請文
2010/09/09
2010年9月8日、田ノ浦現地を訪問された国会議員のみなさんに、以下のような
日本生態学会上関要望書アフターケア委員会からの要請文を、アフターケア委員のひ
とりの佐藤正典さん(鹿児島大学)に託して手渡しました。
生態学会は、原発反対の団体ではありませんが、浜や海への立ち入りができないよう
なことはこのすばらしい生物多様性ホットスポットの保全につながる研究のための手
段を奪うことですから、それはやめさせてください、というお願いです。
上関現地訪問国会議員団のみなさまへの要請
上関町長島田ノ浦および祝島への視察、お疲れ様です。
日本生態学会上関要望書アフターケア委員会では、上関原子力発電書の予定地が比
類ない生物多様性ホットスポットであるという調査結果をふまえて、慎重な環境影響
評価と適切な調査の実施を、事業者や監督官庁にたびたび要望してきました。しかる
に、現地では、地質の詳細調査の追加や、準備工事に名を借りた環境破壊が進行中で
あり、陸と海の生物相に多大の被害が起こっています。さらに、事業者は、国有地で
ある浜辺への立ち入りを禁止することを計画中であると聞きます。これは、学術的な
研究のための立ち入りをも制限するものとなる恐れがあります。つきましては、以下
の2点が実現できるような、国政での取り組みを要請いたします。
1.原子炉設置許可がおりていない段階での環境に悪影響をおよぼす一切の工事の
中止
2.国民の共有の財産である浜辺と海への立ち入りが国民の権利であり、私企業に
よって制限されるべきでないことの確認
以上
日本生態学会自然保護専門委員
上関要望書アフターケア委員長
安渓遊地