大学教育の模索)「地域共生演習への道」ブレーンストーミングの図解と文章化
2010/07/12
今年のはじめ、『大学生とマチに出よう』というブックレットhttp://ankei.jp/yuji/?n=1017を書くために、呻吟していました。
「地域共生演習」という授業にいたるまでの道をブレーンストーミングして、KJ
法で図解にして、文章化して(それぞれ添付のpdfファイルをごらんください)、
あとはそれに肉付けしていくだけ、なんですが、これがたちまち500枚×400字にもなっ
てしまって、ブックレットにおさまらないのです。
そんなわけで没にした部分も多いのですが、リンクをはったバージョンを以下には
りつけておきます。
大学院を志望しようかどうしようかと迷っている古い友人の背中を押すための隠れ
たカリキュラムでもあります。
第1部 大学は学生を輝かせ、地域と地球を元気にする人材として送り出すことがで
きるかを問う
第1章 学校は誰のためになんのためにある制度なのかという原点の問
いをいつも忘れずに
第1節 既存の大学という組織への「異議申し立て」として「もうひとつの大学」を模
索し続ける
1.大学時代の3人の恩師それぞれの熱中に学んだことが基礎になっている
・「寝たきり大学2年生」を起こした水野アリツネウス先生のラテン語熱中コー
スの力
http://ankei.jp/yuji/?n=550
・学園紛争の問いかけに職を辞して移動大学運動に取り組んだ川喜田二郎先生と
若者たち
http://ankei.jp/yuji/?n=785
・幼稚園と大学院でしか教えられないだろうと言われた伊谷純一郎先生の教育
http://ankei.jp/yuji/?n=1049
http://ankei.jp/yuji/?n=1029
2. Universityから生命系の宇宙に学ぶCosmosityへ――ケニアで見た夢
http://jspsnairobi.sakura.ne.jp/filemgmt_data/files/hukutana_007.pdf
第2節 たかが学校じゃないか。「不登校したら人生終わり」じゃないよ
安渓貴子、一九九九「子どもと出かける『自分探し』の旅」『笑う不登校――こど
もと楽しむそれぞれの日々』教育史料出版会
第2章 学生の顔が輝くような教室にするための工夫と苦労の向こうに「
わくわく」がある
第1節 誰が来るか、何が起こるか予測がつかない教室のわくわくを大切に
1.多彩な客員で「いつもの教員のいつもの話」の限界を破る努力
・異文化からの知人友人に授業にでてもらう――西表・アフリカ・パキスタン・
韓国
・地域の人が教室にきてくれるように仕掛けをする――誰が生徒か先生かをめざ
して
2.オムニバス授業をわくわくするものにする試み
・教育論の衝突――同僚どうしが教室で演じる「デスマッチ」
・違う専門の教員たちがひとつのテーマで熱く語るオムニバス講義の魅力
第2節 プロの教職員集団づくりという異質の統合の大切さとむずかしさ
1.教員たちを集めたオムニバス講義の前には自己紹介的研究会をするようにしてきた
2.プロ集団を束ねる方法――高木善之さんの「オーケストラ指揮法」
第3節 主役は学生。大教室でも一人ひとりが主人公であることを実感できるように
準備する
1.学生からの声を授業の中でフィードバックすることが教室の一体感を生む
2.さまざまな大きさの教室それぞれの工夫が必要
・ 300人クラスでの授業から研究室での修士論文の指導までを経験してきた
・超マスプロ教育からマンツーマンに近い教育まで――フランスでの1年半で学
んだこと
http://ankei.jp/yuji/?n=417
・寝た子を起こすために教室でオカリナを吹いたりする
http://ankei.jp/yuji/?n=233
第2部 地域を生かし・地域にいかされる大学教育をやまぐちの地から
第1章 地域と大学が接する時の基本的なつきあい方を学んでそれを踏
まえる
第1節 地域と丁寧に接することと学生を地域に連れ出すことが矛盾しないように気
をつける
1.調査されるという迷惑についてきびしく指導してくださった西表島その他の島び
とたち
http://ankei.jp/yuji/?n=674
2.地域に出て行く大学教員の夢と落とし穴
・たくさんのボランティア団体に参加して時には深入りしてしまう
・動き出したら止まらないアクセル係と断乎としたブレーキ役――わが家の2馬
力の秘密
・昇進社会では、ほとんどのポストを無能に達した人々が占める――『ピーターの
法則』(ダイヤモンド社)
第2節 それなら地域に何をしてくれるんですか?という問いに答える研究と教育が
必要な場面も
1.「ひと仕事を大切にする」プロジェクト主義――モードⅠの科学からモードⅡの
科学へ
2.屋久島の研究と保全から環境教育へ。「屋久島フィードワーク講座」の10年
http://ankei.jp/yuji/?n=509
第2章 教員も学生も地域の生活者として学びあうことができるはずだ
第1節 現場に立って身体で覚えたことを実感をもって伝える
1.生活者として自らを鍛える――家造りと田んぼづくりから学ぶ
http://ankei.jp/yuji/?n=216
http://ankei.jp/yuji/?n=769
2.学内のリサイクルサークルにかかわって――古紙の値段から知る世界経済の最前線
http://ankei.jp/yuji/?n=423
第2節 地域という学校で身体も心も頭も使って深く学ぶ
1.教室から出て身体を使って学んだことは心にも深く入りこむ
・手と身体を動かして学ぶ――分別ゴミ箱づくりの2年半から「えこチャリ」へ
http://ankei.jp/yuji/?n=198
http://blog.ypu.jp/gp/article/000238.html
・自然の中で、自分の感性を解放する――田んぼの生き物調査から実践的アニミ
ズムまで
http://ankei.jp/yuji/?n=6
2.教室を飛び出して「学びの場」を地域に広げる
・ミニフィールドワーク――金も時間もかけず気軽に学生とおでかけする
http://ankei.jp/yuji/?n=737
・学生たちと地域おこしのお手伝いに出かける――達人塾とスローツーリズム
http://ankei.jp/yuji/?n=864
http://ankei.jp/yuji/?n=428
第3章 地方の小さな大学にしかできない挑戦を模索する
第1節 シューマッハーのSmall is beautiful.をめざしつつSmall can be ugly.を忘
れず
シューマッハー『スモールイズビューティフル』http://ankei.jp/yuji/?n=198
第2節 小さな花でいいから――与えられた条件を生かし切って「その向こう」をめ
ざす
http://ankei.jp/yuji/?n=123
公立大学法人 山口県立大学
現代GP承継・地域共生授業担当
教授 安渓遊地(あんけい・ゆうじ)
〒753-8502 山口市桜畠3丁目2番地1号
山口県立大学国際文化学部
電話ファクス 083-928-5496
地域共生演習への道・文章化.pdf (8KB)