原発増設の風潮に東京新聞と中日新聞が疑問を呈する
2010/02/26
http://badi8.blog37.fc2.com/blog-entry-96.html
でみました!
2社にお礼の電話をして、はげまし、もっとこんなことも書いてよ、と注文する、こ
れはいいなあ、と思いました。
以下引用
「原発回帰 頼り過ぎてはいけない」
2010年2月24日
温暖化対策を理由に、世界中で原発回帰の風が吹く。国内では「もんじゅ」が復活す
るが、脱温暖化に向けた原発の位置付けは定まらない。原発に頼り過ぎない、確かな
エネルギー政策が必要だ。
米ジョージア州で原発二基が新設され、二〇一六年ごろ稼働する。米国で原発が新設
されるのは、一九七九年のスリーマイル島事故以来約三十年ぶりだ。
スリーマイル島事故は、ポンプの事故に運転員の誤操作が重なって、炉心溶融(メル
トダウン)を起こした深刻な大事故だ。
オバマ大統領は、原発再開には慎重だった。方針転換の背景には、56%が原子力を
「安全」とする世論調査にも表れた、スリーマイル島の風化がある。その上で、二酸
化炭素を出さないクリーンなエネルギー源とされる原発建設に雇用創出を結び付け、
秋の中間選挙に向けて、上院通過が難航中の気候変動対策法案を成立させたいという
思惑があるからだ。
脱原発の本家であるスウェーデンや環境先進国といわれるドイツなどでも、温暖化対
策を理由に原発回帰の動きがあり「原発ルネサンス」とさえいわれている。
二〇二〇年までに一九九〇年比25%という、高い温室効果ガス削減目標を掲げる日
本政府も、原発増設を、目標実現の「切り札」と位置付ける。米国の方針転換で、原
発頼みの風は強くなるだろう。
だが、温暖化対策だけを理由に、原発増設に急傾斜していいかどうか、なお疑問が残
る。
オバマ政権は今月初め、ネバダ州ユッカマウンテンの使用済み核燃料最終処分場建設
許可を、地元の反対で白紙撤回させている。稼働条件が整ったわけではない。
日本でも、温暖化対策法案にどのように原発を位置付けるのか、慎重論を唱える社民
党への配慮から、与党の姿勢は定まらない。使用済み核燃料の最終処分のめども立っ
ていない。トラブルや耐震改修のため、既存施設の稼働率は約六割にとどまっている。
廃炉には膨大な費用がかかり、新設もままならないため、老朽施設の延命に懸命なの
が現状だ。
米国は世界一の風力発電大国でもある。石油と同様、原発への過度な依存が、さまざ
まな意味で危険であることも知っている。
日本としても、はじめから原発だけに頼るのではなく、未来のエネルギー政策全体を
どうするか、国民的な課題として考えるべきときだ。