環境問題)農業大学校の生徒さんからの熱い反応]
2009/07/14
ここ数年、地域公開授業となっている環境問題の教室に防府市の農業大学校の生徒さ
んが数回きてくださるようになりました。
ことしは、萩市で新型インフルエンザが発生した直後が1回目で、ナバラの田舎ツー
リズムのお話への参加がキャンセルされ、2回だけの受講でした。
校長先生がおくってくださった、レポートは非常に熱いものが多かったので、以下に
抜粋で、全員31名の方からのメッセージを貼り付けておきます。
県立大の学生さんたちにもよい刺激になれば、と願っています。
県立農業大学校学生_2009年度環境問題レポート
◎うんこも資源だった
人間は食べ物を食べて、うんこを排出します。その食べ物には、いろんな命が含ま
れていて、動物や植物などの命を犠牲にして、自分たちにめぐんでくれていることを
重々に知らされました。さらにそのうんこをお墓と思って、感謝の気持ちで便所に排
出し、きれいにしていく話にすごく関心をもちました。
うんこは植物にとって、重要な肥料となり、いろんなことに役立つことも知りまし
た。こういった自分たちから身近なものが環境にいい未来へつながると考えると、す
ごいことをしているんだなと思いました。「うんこ」はただの「うんこ」ではありま
せん。(NYさん)
僕は、ウンコが汚い物だと思っていました。でも安渓先生やチョン先生の講義を受
けて、ウンコはきたなくなんかないんだって事が分かりました。これからは堂々
とウンコをしていきたいと思います。でも僕も、ウンコを流すときの水の量は、
たしかに気になります。もっとエコなトイレができたら僕もうれしいです。
先生から頂いた本を少しずつ読んでいます。いろいろな事が書かれてあって、とて
もいい本だと思いました。(MHさん)
私は「ウンコ」というものは「汚い、臭い」という印象でしかありませんでした。
けれど1回目の講義を受け、人間が排出する尿やフンを利用し、水を作り出したり、
肥料にしたりと、いろいろ出きるんだな~と思いました。そして「汚い、臭い」とい
うのを感じなくなったと思います。
世界では水不足や砂漠化など、様々な問題がありますが、この方法をどうにか利用
できないのでしょうか?(NNさん)
1回目に行った時は「ウンコ」の話で、最初は何でこんな事を聞くために、こんな
ところにきたのだとうと不満がありましたが、先生方の話を聞く内に「おもしろい」
「興味深い」と思えるようになりました。特に「ウンコに拝む」というところに非常
に感銘を受け、エコトイレに関しては興味深くもっと知りたいと思いました。「汚い」
という印象しかない「ウンコ」に光を当てた先生方は、とてもすばらしいと思います。
今回の公開講座を通じて、自分の知らない新しい知識を得ることができて良かった
です。そして、本場の大学の空気を肌で感じることで良かったです。農大には、編入
で進学という道もあるのですが、それも考えさせられるような良い時間を与えていた
だき、本当にありがとうございました。ぜひ、また機会があれば講義を受けさせてい
ただきたいです。(KKさん)←どうぞどうぞ!安渓の授業はいすにゆとりがあるか
ぎり、公開です。大学が指定しているものは、お金がかかりますが、それ以外はもぐ
り歓迎です。現場で経験をつんで、大学院へという道も用意されていますよ!
12日に聞いた「うんこ」の話についても、自分の家でサイクルできるトイレ設備につ
いて、もっと詳しく知りたいと思いましたし、これから先の50年後、60年後の東
京のうんこたちは、どうなるのだろう、とも考えました。
その日に配られた一冊の本「出すぎる杭は打たれない」を読んで、本の中の人々の生
活に憧れを感じました。特に、半農半菓の暮らしをしている大下さんは、自分の目指
す将来像そのものでした。
26日に聞いた看護学部生の小川さん(←これは、教科書の話手との混同です。じっさ
いは、国際文化学部の井出さんでした)のお話も、今まで自分が考えていた途上国に
対するイメージとは違った感じだったので、それまでとは違う見方で見れるようになっ
た気がします。
26日のお話の最後に上関原発の話をされていましたが、今、自分が一番興味、関心
をもっているのがこの上関原発問題です。
中国電力は原子力発電はCO2を出さず、安全だと言っています。CO2ではなく
温排水を海に流し、誰かが被爆しなければ、作業もできないものがどうして安全なの
でしょう。
今、原発を建てようとしている人たちは、自分の利益だけを考えているとしか思え
ません。原発の補助金で温泉彫ろうとしている人とか。原発が未来の子どもたちに残
せるのは、大量の放射線廃棄物だけなのではないでしょうか。
これから日本で生きていく一人の人間として、大きな不安を感じます。(YTさん)
このごろ、eco ecoとよく言いますが、あれは企業に「eco」なecoです。たとえば
車を例にあげると。
今ある物をできるだけ長く使いましょうというのに長く使った、古い車の税金は上
がるなど本当のecoではありません。なので先生方のような、本物のエコロジーをす
る人々が理解され、あのようなトイレが普及されることを願うばかりです。(HTさ
ん)
自分には、ウンコは今まで汚いイメージがありましたが、今回の講義を聞いて、イ
メージが変わりました。自分達の体から出てくる物ですし、逆に出てこないと体に悪
いから、毎日出てくれてありがとうと、感謝するようになりました。
ちゃんと自分の目で見て、聞いて、体験した人の話を聞けて良かったです。>農業大学校の講義とは違い、講義の内容が幅広くて、とても興味深かったです。ま
た機会があるなら、講義を受けに行きたいです。(TTさん)
まず、2日間ありがとうございました。
1日目は「糞」の授業で、私たちの日常出している便について学びました。始めに
聞いた時、正直「ばかばかしい話だなぁ…。」と思いました。しかし、話を聞いてい
る内に、トイレが1回10Lの水を使うこと、4人家族だと100L以上の水をトイレで使っ
ているなど、いろいろな事を聞き、エコって…トイレを使っている限りはできないん
じゃないか!? トイレって環境にすごくよくないんじゃないか!?と思いました。
中でも1番考えさせられたのが、玉置半兵衛さんの「あんなぁ、よおうききや」の
中の言葉でした。『便所は、人間が生きるために殺して食べた動物らのお葬式の場所
なんや。』という言葉は、特に心にひびきました。たしかに、人間はお葬式してもらっ
てるのに、人間が食べた生き物達がお葬式してもらえないのは、おかしいです。そう
思うと、「いつもトイレはキレイにしとかないと!!!」と思い、前よりも使い方を
キレイにそうじもちゃんとしよう! と思えました。便はいろいろふかかったで
す…。(YSさん)
私は農大で肉用牛を専攻していて、家でも牛を飼っています。牛を飼っているといっ
ても、親牛が4頭、子牛が2頭というとても小さい規模です。牛舎も昔ながらの造りで、
家とつながっています。うちの牛舎では下にもみをひいているので水は吸いません。
だから尿は低い位置にある溝にたまり、うんこはもみの上にたまります。汚れてきた
らうんこはスコップで車につんで、尿はバケツにくんで畑にまいたり、堆肥をためて
いる所に持って行ったりします。私は、牛のうんこがどこに行って、どのように
利用されているかを知っていますが、私のうんこがどこへ行ってどのようになってい
るかを、全く知りません。トイレの規模をもっと小さくして、自分のうんこがど
のようになるのかを、もっと目に見えるかたちで処理・利用できたらいいなと思いま
した。(SMさん)
今回、大学の講義を受けさせていただいて、物の見方が2つ変わりました。1つ目の
見方が変わったのは、大学生の方の発表であったベトナム・カンボジアのことでした。
今までカンボジアなどの国のイメージは、パワーポイントにあったみたいにかわいそ
うでした。それが今回の発表で、貧富の差が激しいというイメージに変わりました。
都市部では近代的な建設があるのに、郊外ではバラックの家という日本では考えられ
ない差ができているというところは、早く先進国に追いつきたいがためにおきてしまっ
た弊害なのではないかと思いました。それ以上に考えさせられたのは、「援助で物を
建てたり、お金をあげたりすることが本当にその国のためになることなのか」という
ことでした。今まで私は、募金活動やテレビ番組でやっていた支援がすべてその国、
その人のためになるのだと信じていました。しかし、援助でできた学校に子供を行か
せず、働かせる親がいて、運営が滞ってしまうと聞いて、援助や支援はあげることじゃ
なくその国で今、本当に何が必要なのか見極めていく必要があるのだと考えさせられ
ました。
2つ目の見方が変わったのは、キューバで行われている都市農業についてです。今、
農業について様々なことを学んでいますが、有機農業や無農薬栽培は不可能ではない
にしろ、かなり難しい上に広い土地ではできないと思っていました。しかし、キュー
バの都市ハバナで行われている農業は、石油を使っている化学肥料、農薬を使わない
と聞いて、本当に驚きました。特殊な農法を使うわけでもなく、厳選してミミズで土
を肥やし、ニームという植物から作った農薬に混植による害虫の防除、牛を使った耕
耘と日本ではほとんど石油に関係している物をキューバでは、自然から作り出した物
で行っていて驚きました。しかももう1つ驚いたことは、彼らの農業は都市の中心で
行われていて「大都市と農業が切り離されていない、一体になっている農業」だと思
いました。消費者と農業が切り離されていない日本は見習わねばならないことだと思
いました。ハバナの人々が行っている農業は、これから先の未来にも通用する「明る
い未来の農業」だと感じました。日本もこれから先にむけた農業を模索していく必要
があると思いました。
今回の講義は自分の中の考え方が変わりました。これから先、この経験を未来
につなげていこうと思います。(OSさん)
人間はできる!! やればできる物なんだと思いました。なので、僕もが
んばります!!!(HJさん)
2回目の授業で一番印象に残ったことは、「自然は人間が勝手に引いた境界線に左
右されない」という文で、ごもっともだと思いました。自然に勝てるものはないと思
いました。
県立大学の授業は、農業大学校では受けられない授業で、しかも楽しかったので、
また、機会があれば、ぜひ、授業を受けに行きたいです。(AMさん)
1番最初のウンコの講義は最初、正直な気持ちを言うと馬鹿にした気持ちで受けて
ました。しかしチョン・ギョンス先生と安渓先生の熱い気持ちが伝わり、ウンコはと
ても大切なものだと分かりました。
自分が便所でウンコをした後、さすがに手を合わせてお辞儀することはしてません
けど、した後は必ず、見て確認をしてウンコを流すように努力しています。一回
ウンコを見ることで日頃お世話になっている食べ物の、最後の姿を目に焼き付けてト
イレをすませています。
2回目の講義も将来、農業経営者を目指すヤングファーマーの私としては、とても
興味深い授業でした。
一番印象に残ったことは、熱血テレビで放送していた、トイレの水で育てている畑
は、トイレの水で本当に育つのかと疑問に思って見ていたけど、おじさんがトイレの
水を飲んだり、異常に育ちきった植物、畑の仕組みを見ていると、気がついたら完全
に見入ってました。
その他にも、他国の農業状況などとても考えさせられました。悲しい現実だけど、
この講義が最後の講義だったのが、くやしくてしょうがないです。もし時間があるの
ならば是非、農大にも来てほしいです。
最後に、講義が終わった後に気付いたことがあります。安渓先生って裸足なんです
ね。あの時なぜ、裸足なのか気になっていたけど聞けませんでした。健康的なのでよ
く自分の学校の寮で裸足になって、よく舎監さんに怒られてます。でもやめませんけ
どね。
ではこれからも、オカリナ片手に楽しい講義をしてください!!また安渓先生に会
えることを望んでいます。さようなら!!(MIさん)
←安渓コメント。裸足は、在日アフリカ人の私としては、その方が涼しかったから、
とチョン先生とは家族のようにおつきあいをいただいていて、気兼ねがないからでし
た。オカリナは、「静かにしなさい」といわないで授業に集中していくための魔法の
杖です。
◎キューバの都市農業を日本の若者が訪ねる
農薬をつかわない野菜づくりに、こんなに興味がわいたのははじめてのことでした。
このキューバの農業を見習って、少しでも近づけていかなければ未来の日本は危な
いと思います。(OMさん)
キューバでは子供の頃から農業に触れ、目で見ながら環境を身近に感じながら育っ
ていくことに対し、日本ではどこに行っても食べたいものはすぐ手に入るし、教室の
中で環境問題の知識だけを身に付けるような、意識の低さを感じます。
今一度、原点に戻り、環境問題、農業について考え、行動をおこすべきだと思いま
す。
私は将来、地域全体で農業をするというような形で子供からお年寄りまで、す
べての人に農業の大切さ、「食」への関心を深めていけるような活動をしたいと、
考えています。その中で、今回学んだECOな農業、ECOな生活を定着させていき
たいです。
今までと、違う視点で農業について考えることが出来ました。ありがとうございま
した。(KNさん)
僕の家では米を育てています。
将来、後継者になるのですが、親と同じように、同じ味の米を作ってもやりがいが
ないので、今回学んだことを生かし、親が作ってきた味よりは、おいしいお米を
作ります。(THさん)
2回目の講義では、他の国の環境問題でした。
他の国では、ゴミからお金になる物を見つけて生活していて、学校もちゃんとした
おのではありませんでした。
また、貧富の差が激しかったですが、日本の方が現地で店を開いていて、貧しい人々
を優先して採用していく動きを見て、すごいなぁと思いました。
私も農業を目指している者として、なんらかの形で援助が出来たらと思います。
微力ながら、私自身もそういう国への助け合い募金に募金したりしています。
2回という少ない講義でしたが、本当に自分の生活を返り見る時間とこれからの生
活で、役立てられる講義でした。
本当にありがとうございました。(SKさん)
2つ目に、キューバでの農業ですが、旧ソ連から、輸入が一方的に無くなり、絶望
的な状況に陥ったにもかかわらず、見事に、食料自給率をドンドン上げていました。
果たして、日本にもキューバと同じ事ができるのでしょうか…?私は、今のままでは、
確実に無理だと思います。おそらく、中高年は農業をしようとは思わないはずです。
「誰かが何とかしてくれる」や「自分には今の仕事があるから、それを投げてまでし
ようとは思わない」等の自分勝手な考えが多いと思うからです。また、農業をやろう!
と思ったんでさえ、実際何をすれば良いかわからないでしょう。会社は仕事を与
えられますが、農業は自分から仕事を探さなければなりません。農業大学校で生
徒として教わっている私達でさえ、毎日、毎日四苦八苦しています。
なので、急に農業を始める人は「バカ」だと思います。今の状態から、徐々に農業
の知識・経験を積むべきです。義務教育に取り入れても良いと思うくらいです。私は、
昨年までずっと大阪にいましたが、農業に関わった記憶は全くないです。みんなが農
業を知るだけでも、日本は変わると思います。
最後になりましたが、とても楽しい講義をありがとうございました。(TNさん)
私は現在、農業大学校で野菜の生育を行っているが、先人の知恵や技術、そして品
種改良を重ねた作物を、例にならって行っているだけだと言っても過言ではない。け
れど、やはり生産者としては、自らより良い物を考え、産み出していきたいと思って
おり、それは味や見た目だけではなく、地球環境を良くするようなものも含まれてい
る。空論ではあるが、光合成の効率が良く、酸素をより多く排出出来るような作物が
あれば良いなと考えている。取り組む分野が違っても、皆が住む地球環境を良くした
いという気持ちは同じなので、今回聞かせて頂いた話をきっかけに、更に環境問題へ
の関心が高まった。(HYさん)
◎大学らしい授業に学んだこと
学生の発表者の話し方や姿勢がとても良く、伝わりやすかったので、事前にリハー
サルや発表の訓練をやっていたのかなと思いました。自分が発表する時のよい参考に
したいです。(←安渓コメント、本番までに、何度もリハーサルをしていただいてい
ます。)
講義の最後に質問の時間をもうけ、学生が積極的に質問することに、活発な印
象を受けました。自分は1回目の講義では、内容に感心はしても、質問を考えら
れなかったので、2回目の講義では、聞きながら考えていたので、質問をすることが
出来ました。
受講生は聞くだけでなく、考えて疑問点を見つけられるようにすることが学習への
意欲を高める上で、大切なことがわかりました。(HDさん)
しかも映像を見るかぎり、日本で栽培しているものよりも、キューバでのキャベツ
の方が品質が良いように見えました。
キューバは有機栽培でやっていて成功していますが、日本で同じことをやって成功
するかどうかといわれると、成功しないかもしれません。(MTさん)
どこの国でも農業のしかたは同じなのだと気づきました。このお話を聞いて、外国
の農業をもっと知りたいと感じました。
今回、お話してくださってありがとうございました。
今後、未来の農業を支えられるようにがんばりたいと思います。(KEさ
ん)
また、講義の中でビデオを視聴し、私は、言葉が通じなくても農業で通じ合え
ると深く思いました。
私は今、農大で花き(卉)のことについて、学んでいるのです。今回、2回講義を
受けさせて頂いて、これからやっていく農業だけでなく、生活面にも役に立つこ
とがありました。(KTさん)
今まで私は「農業」=「日本」だと思っていたけど、外国での農業の技術がこんな
にも進歩しているなんて、知りませんでした。むしろ、日本よりも技術が進んでいる
のではないかと思う部分が多々あり、その部分は日本も見習った方が良いと感じまし
た。(HYさん)
自分達がどれだけ恵まれ、どれだけぜいたくをしているのかが、すごくわかり
ました。
農業の事で、キューバに有機栽培で研修に行かれた人のビデオを見て、キューバは
日本とは違い、気候に適してはいなく、夏には作れない作物もあるそうで、その中で
も有機栽培という難しい事をしており、いろいろな工夫がされていました。その中で
も、オルガノポニコというコンクリートで周りを囲い込み、土耕はやせにくくなり養
分を逃がさないようにするやり方や、土作りには、何度も実験され選抜されたミミズ
を使用しての土作りや、ヒマワリを使って害虫をおびき寄せ、他にも混植という虫が
いやがるハーブを一緒に植え寄せ付けないという、様々な工夫を知る事ができました。
ですが、なによりも研修生とキューバの人が、一緒に作物を育てたり笑っている所を
見ると、本当に何でもいいから一緒に笑いながら作物を育てているという事がす
ばらしいと思いました。これから先、自分も作物だけでなくたくさんの人達と関
わり育っていけるよう頑張りビデオで見た研修生や、キューバの人の関係が作れるよ
うにできたらいいなと思います。
たった2回の講義でしたが、環境問題から、違う国の農業や人間関係まで、楽しい
講義でした。本当にありがとうございました。(OYさん)
キューバの首都ハバナでの都市近郊農業は、雇用を生み出し、ハバナでの自給率は、
100% ハバナの人口は、220万人もいるのに、それをまかなえるなんてとてもすごい
事だと思いました。日本でも自給率100%の市や町や村があるかもしれない。でも、2
20万人という数の人を、地産地消でまかなうことは、すごい事だと思いました。日本
の食料自給率は、約40%といまだ、低い数値をたどっています。今、必要なのは、発
想を変えて新しい事をやらなければならないと思いました。私は、今、ハウス栽培で
ミカンを栽培しています。ミカンを栽培していると、アゲハチョウの幼虫やハダニな
どといった害虫が出現して、しょっちゅう農薬を使っています。今までは、有機農薬
を使ったりは、していなかったのですが、これからは、有機農薬を試してみよう
と思います。安渓先生ご講義ありがとうございました。(KTさん)←山口県に
は、環境保全型農業推進研究会という仲間がいて私も入ってます。いろいろな有機農
業の知恵をもちよっています。
境保全型農業研究会のこれまでの活動内容はhttp://ankei.jp/kanpoken/にあります。
これからはhttp://kanpoken.soreccha.jp/をご覧ください。
二回目の講義で興味深かったのは、自然との共存を足もとからつくることについて
でした。キューバを例にして見たビデオでは、ソ連からの援助停止をきっかけにして、
野菜自給率100%の国になったことを知り、おどろきました。化学肥料や農薬にたよ
らない有機農業を実現させ、都市農業を可能としたキューバの技術の高さに感心しま
した。日本も輸出が全部止まったら、自分達の力で日本の自給率を上げることが
できるのかなと、頭に思い浮かびました。でも基本は、持続可能な農業をする自
分達はがんばらなければいけないと感じました。(SYさん)
外国の人を助ける前に、マジメに働きたいと思っている日本のホームレスや、派遣
切りされた日本人の自立を確立させることの方が、大切じゃないかなと思いました。
自国のことをきちんとできてないのに、他国のことに首をつっこむのは、上から目
線の先進国のエゴだと思います。外国との付き合いも大切だとは思うけど、まず身内
の幸せを考えてほしいです。(KTさん)
←安渓コメント。たしかにそういう面もあります。日本に来ている外国人労働者はあ
なたにとって「身内」でしょうか?人はいろいろないきさつで、世界に「身内」をも
つことがあるのです。安渓遊地は、アフリカの森の村で養子にしていただきました。
そして、そのような身内意識に基づく連帯は、地域自給とならんで、世界の平和のた
めのもっとも大切な基礎のひとつなのです。その「身内」意識が、自国だけ、人間だ
けに留まっているようでは、危ういというのが、今回の2回の授業の眼目でした。
キューバのように追い込まれた状態でないと、短期間で変わることは難しいのだと
思います。だからこそ山口のような地方での農業が、これからは先を見て行かなくて
はならないと思います。安渓先生の講義を2回受けて思ったことは、今、日本人に本
当に必要なものは、最先端技術よりも、一昔前に戻った地球に優しい技術なんだと思
います。(INさん)←安渓コメント、いえいえ、実はあれが最先端なんです。永続
性に配慮しない、いまのハイテクは早晩ほろびますから。
2日目は、有機栽培・カンボジアの事についての授業でした。日本とカンボジアの
違いは、いろいろ多いですが、日本の冷たい心の人々などいろいろと日本にないもの
を、他国の人はもっているのだと思いました。私は、日本の人はバリバリ働いてでき
る人達と思っていましたが、ちょっとロボットみたいに人なのかもしれないと思いま
した。平和のためにはこんな人達が増えてもいいのだろうか? ちょっと神経質なと
こがあるのではないでしょうか? 今の日本は、カンボジアの人よりもかわいそうな
気がしました。
有機栽培のビデオまでは、外国(キューバ)の有機栽培について学びました。農業
高校出身なので、野菜についても学んで来ましたが、外国での栽培のしかたなどは知
らなかったので、ビデオを見てビックリすることが多かったです。
まずは、あんな都会のど真ん中で野菜を作っていたこと、有機栽培をしていること、
あんなに熱い中でも野菜は元気に育つこと。他にもありますが、本当ビックリな3つ
のことです。
キューバの人は、昔の人がしていた牛さんを使った栽培方法や、ミミズを使った土
作り、防虫効果のある植物から作る防虫剤など、日本とは違った野菜の作り方をして
いました。
しかし、よく考えれば、日本よりもエコで安心な野菜作りでした。石油がなく
ても、食べ物に困らない方法を昔の人は知っていたのに、何で日本人はそんな偉い人
たちを見習わなかったのでしょうか?
今回2回の授業を通して思った事は、一言に「エコ」といってもいろいろあって自
分はちゃんとしているつもりでも、なかなかできていないのだと思いました。「エコ」
という言葉は奥が深いです。もう1度自分の私生活の中でのエコを見直して、ちゃん
とエコを考えたいです。
後は、農業をするにあたって、ちゃんと環境について考えながら、しようと思いま
した。今回の授業は本当におもしろくて、奥がある深い物で、農業をして行くうえで、
参考になりました。長くなったうえ、けっきょくまとまっていないのですが、本当に
ありがとうございました。また機会があれば、裏山の話、エコトイレの話など、いろ
いろと聞きたいです。2日間(?)ありがとうございました。お世話になりました。
(YSさん)
2回目の都市農業の話もとても興味深いものでした。都市で農業をするには都市の
人たちの、農業への理解が必要だと思います。農大でも、農業機械の騒音や農薬、牛
舎やサイレージなどのにおいの問題で、周りの民家から苦情がきたりするそうです。
農業への理解や、農業をする人の配慮で、農業はもっと発展していけると思います。
2度の講義では、考えさせられることがたくさんありました。キューバのおばさ
んのように、農業が好き と心から胸をはって言えたらいいなと思いました。あ
りがとうございました!(SMさん)