講義)フィールドワーク実践論 でお話ししたこと
2009/06/05
2009年6月4日 担当 安渓遊地
まず、小テストをやってみましょう。5分考えて10分程度で書いてください。
えんぴつ書きでけっこうです。 (評価の基準は、内容60%、表記40%で
す。)
あなたは大学の授業でレポート作成のために「中心市街地の活性化のために住民と
大学が共同で何ができるか」というテーマでフィールドワークをしにいったとします。
通りで偶然であった田中一郎さん(70歳)とその妻(お名前と年齢を聞き忘れまし
た)がとても親切に対応してくれて、あなたの質問に答えて昼過ぎから5時半ごろま
でいろんな話をしてくださり、途中、喫茶店でケーキセットまでごちそうしてくださ
いました。そのあとすぐに、先生に紹介されていた、道場門前でお店を経営しておら
れる中村次子さん(60歳、住所は、〒753-00山口県山口市道場門前2-20-82)を訪
ねましたが、あまり協力的でなく、30分ほどで「あなたは、フィールドワークの基
本がまだわかっていないようだから、今日はこれ以上お話しできません」といわれて、
十分なお話がきけないままお別れしました。先生からは、「お話を1分でも聞いたら
お礼状を、写真はどんなにピンぼけでも必ずお送りしなさい」と厳しく言われていた
ので、家に戻ってから、それぞれの方に葉書を書くことにしました。ここでは、中村
さんあての葉書の文面を考えて、表面と裏面を書きなさい。自分の住所を書く場合は、
〒753-8502
山口県山口市桜畠3-2-1山口県立大学安渓研究室気付 とすること。郵便番号のわ
くが5つしかない古い葉書だけれど、気にしないこと。
フィールドワークの落とし穴――その二つのタイプ
タイプA 予想以上に協力的~くらっとなるような甘ーい誘いを受ける
タイプB 協力してもらえない~むかっとするような攻撃的なことをいわれる
例題(先生方もいっしょに考えてください)
A1 私27歳 はじめての外国フィールドワークをして一月目 コンゴ民主共和国の
森の100人ほどの村の村長さん「わしの子どもにならんか?」
A2 29歳、同じ村で「ずっとここに住んで、アブラヤシ工場を経営しながら、奥さ
んをもうひとりか二人もらってはどうかな?」
B1 27歳 在ケニア日本大使館員「学生のあなたがたはフィールドワークとか称し
て税金を使ってこんなところまで旅行している。恥ずかしいとおもいませんか。民間
のお金で来ている福井先生はりっぱだけれど。」
B2 23歳 西表島の住民「おまえは、廃村調査とかえらそうに言うているけれど、
墓の副葬品の壺を売って金もうけをしている連中の仲間だろう。わしの目はごまかせ
んぞ」
宿題
テキスト『フィールドワーク実践ハンドブック』の第1章と第2章を読んで、第2
章の終わりの3つの設問のうち、ひとつをえらび、100字程度で回答しなさい。火
曜日の夜12時までに安渓にに送信してください。「無題」にせず、学籍番号と
名前をタイトルにしてください。このプリントの裏の書評
http://ankei.jp/yuji/?n=733
を参考にしてもかまいません。