2008/11/1-3)韓国・珍島(Jindo)で踊ってみませんか?
2008/08/19
同僚に韓国の先生が二人になって、「韓国ジャーナル」という新聞も出るようになりました。
学生から原稿依頼がきて、この10月末から11月はじめに、韓国に出かけることを書いてほしいということでした。
書いてからもう一度依頼を見たら、「100字から150字で」と書いてありました。600字以上書いてしまった原稿は、
ほかに使い道がありませんので、ここに貼り付けておこうと思います。
あ、珍島フィールドワークへの参加は、山口県立大学の国際文化学部の学生が対象ですのであしからず。
珍島で踊ってみませんか?
安渓 遊地(あんけい・ゆうじ)
国際文化学部なんだから、学生たちにもっともっと現場での交流の力を身につけてほしい――そんな願いから生まれた「地域実習」という科目があります。アフリカやヨーロッパにはよく行くのですが、同僚の浅羽さん(第1号参照)の勧めで、学生達と韓国に行くことになりました。
「珍島の珍しい祭に参加して、いっしょに踊りまくってみませんか」というのが、その誘いの言葉でした。祭好き、踊り好きをクラッとさせる台詞です。浅羽さんは、ソウル大学人類学科の全京秀先生を口説いて、引率役の私の30年来の沖縄研究のエッセンスを韓国の学生や研究者にお話しする機会をつくってもくれました。
私が韓国でお話ししたいのは、1477年に済州島を出た船が難波して、与那国(よなぐに)島に漂着した物語です。足かけ3年を経て故郷まで帰り着いた金非衣(キム・ビイ)ら3人の漂流者の足跡は、学者の間では知られていますが、昨年初めて訪れた済州島ではすっかり忘れられていました。帰国してすぐ与那国島の人から電話をもらいました。とても賢くて人間的なつき合いのあった3人の漂流者のことを、与那国ではことこまかに伝承してきたというのです。沖縄側でも失われかけていた伝承の中から、おなじ庶民としての島びと同士の海を越えた交流と友情の記憶の物語がよみがえってきました。
珍島で学生たちと踊った報告はあらためてしたいと思います。
おまけ
浅羽祐樹さんのブログ
http://kstudies.exblog.jp/
全京秀先生
http://ci.nii.ac.jp/naid/110000351304/
(本文はまだ読んでいませんが、とっても素敵な人みたいです)
珍島と海割れ
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hirakatu/karabora111.htm