文化人類学)2006年後期の受講者の無記名コメント(1~5回目)11/10版
2006/10/31
おしらせ。小レポートをメールで出したのに、返事がきていない方は、間違って消
してしまった恐れがありますので、メールに文化人類学ショウレポートと明記したタ
イトルをつけて再度お送りください。
無題のものは、ウィルスメールなどといっしょに捨ててしまうことがあります。
この授業の展開の予定は、以下のHPに載っています。
http://kyoumu.ypu.jp/outdata.php?code=1010500&field=fis&kiso=off&gakki=2&wd=5
山口県立大学で安渓遊地が担当している、文化人類学Ⅰ(国際文化学科)と文化人
類学(環境デザイン学科)という二つの合併開講科目のためのコミュニケーションボー
ドです。
第5回(2006年10月27日の講義)へのコメント
今回は、西表島の廃村詣ででした。初めて西表島を訪れた時、伊谷純一郎先生が指
示されたのが廃村研究でしたから、まさにその場所を訪れるという番組をみました。
学生のコメント
◎前回のミニレポートのQ2の話で、当事者同士で解決してもらう、というのは、私
には思い浮かばなかったことでした。今回話を聞いて、被害を受けた人も、その人に
よっていろいろな考えがあるので、当事者でない人が、勝手に憤慨して勝手に行動を
とっては逆に迷惑ということもあり得るのだな、と思いました。
◎「廃村」ってものに初めて触れました。
◎テレビで放送することにより、観光客などが増え自然が荒らされないか心配です。
◎今回も先生の研究の成果のすごさが実感することができました。ところで、ドクター
コトーという漫画では、取材で古志木島の診療所で働いている先生についてありまし
た。もしかしたら、先生はしってらっしゃるかと思いかきました。← 安渓コメント。
舞台は、与那国島でしたかね。
◎トイレには神様がいるというお話が興味深かったです。日本にはどこにでも神様が
いますが、外国にもトイレに神様がいるという話はあるのでしょうか?← 安渓コメ
ント。あまり聞いたことはありませんが、イスラーム社会では、体を清める場所とし
て大切にされています。
◎廃村になって30余年であそこまで森になるとは思いませんでした。もし私のふる
さとがああいった形で廃村になり、自分の実家があった場所が形もなくなってしまっ
ていたらとても悲しいです。あと、いくら廃村後にだれも近寄ってないとはいえ、も
のすごく不便なところに村があったので、あそこで生活していた人々はもはや当時で
も日本人とは思えないような生活をしていたんだろうと思います。まるで東南アジア
のようでした。さすが西表だと思いました。← 安渓コメント。あそこが不便な場所
と思うのは、陸路を主に考えるからでしょうね。
◎問題をことごとく間違えてしまいました。
◎廃村になった村が、長い年月がたってもまだ、かすかではあるけれど、村の面影を
残しているということに驚きました。
◎今日の授業楽しかったです。クイズにも参加できて!なくなった村に8ヶ月だけ住
むというあの男性の生き方に大変感激しました。毎日大学に通う私からすると・・・
すごくうらやましかったです。
◎今日のビデオはとても興味深かったです。廃村となってしまう村があることはとて
も悲しいことですが、そこに住んでいた人は確かにいて、自分の生まれ育った村のこ
とを忘れず思っていることはとても素敵なことだと思いました。
◎私の地域でも小中学校の統合で、自分が通った学校がなくなってしまうということ
が起こっています。だから、村から学校がなくなってしまうことが、とても身近に感
じました。
◎今日のビデオは、異次元へ行ったようでした。
◎テレビでよく見るクイズ番組は正しい情報を流していないものが多いんじゃないか
という印象を受けました。フィールドワークのように実際に自分で見て、聞いて、体
験することが大切だと改めて思いました。
◎授業には関係ないのですが、『わが故郷アントゥリ』をのなかで風の名前に関心を
持ちました。西風がイリカジというのは西表島のイリから分かったのですが、北風を
ニシカジというのに驚きました。
← 安渓コメント。奄美・沖縄では、北のことをニシという地域がほとんどです。俗
説では、壇ノ浦の戦いにやぶれた平家が南の島に落ち延びて、いつも北からの源氏の
追ってを気にしながら暮らしていた。それで、北という言葉が「(追ってが)来た!」
みたいで恐いから言い換えた、というのですが、これは信じにくい説ですね。こんな
のを民間語源説といいます。
◎今回の映像を見て、村を作るのには多くの人の力と時間が必要だったに違いないの
に、村がそこに人が住んでいたとわからなくなってしまうのはあっという間なのだと
思いました。自然の力はすごいと思いました。
◎自分の住んでいた村が無くなるのはとても寂しいことだと改めて思いました。昔の
人は生活するのに山を何時間もかけて越えて大変だったんだなと思いました。
◎豚便所初めて知りました。今でも日本のどこかにあるのだろうかと思いました。
◎クイズしんすけくんって番組の問題は難しかったです。全部間違えてしまって少し
ショックでした。
◎やはり田舎の村では過疎化が進んでいるのが今日の授業でわかりました。
◎私は以前、沖縄に住んでいた事があるのでテレビや新聞などの地図で日本の事をいっ
ているのに沖縄が省略されていると疑問に感じる事がありました。そんな怠慢はやめ
て欲しいです。
◎先生の面白い話は100パーセントを聞き取りたかったけど、一生懸命聞いても、半
分しかわからなかったので、とても残念です。でも、大体のことがわかっています。
◎今日みたいな番組を見て質問に答えるという授業はとても楽しかったです。
◎調査地被害の対策を考えるには、確かに加害者とされている研究者にも耳を傾ける
必要があると思いました。「被害」と聞くとそれを訴えている方ばかりを考えてしま
うのは、人間(自分)の悪い所だと感じました。
◎自分の育った村が廃村になり、簡単にはいけなくなってしまうということはとても
さみしいことだろうなぁと思いました。豚小屋をトイレとして使うことによって、人
糞が豚のえさとなり、その豚の糞を肥料として使うサイクルはとてもよく考えられた
いいものだなぁと思いました。
◎若者がどんどん都会へ出て行きたい気持ちは分かりますが、村がお年寄りだけにな
り、廃村になってしまうのはやっぱり寂しいです。
◎調査地被害の実態は、もっと多くの人に知ってもらうのがいいのではないかと思っ
ていましたが、それが第二の調査地被害を生む可能性があることに今日気づきました。
◎村が廃村になった本当の理由を聞いて、びっくりしたというか少し怖かったです。
自分の故郷がなくなってしまうなんて、とても悲しいことだから、つらいだろうと思
います。
◎廃村という状態を初めて見ました。
◎自分が育った場所がなくなってしまう。そんな悲しい現状があること・・・なかな
か受け入れる事ができませんでした。
◎西表島がテレビであんな風に取り上げられているとは思いませんでした。質問形式
で構成されている映像を見ることができ楽しかったです。
第4回(2006年10月27日の講義)へのコメント
安渓からのメッセージ
今日は、宮本常一先生の「調査地被害」という言葉を紹介。そのあと、南の島でき
いた、その実態のプリントを配布。課題は、以下の設問のひとつ以上に答えてみるこ
と、小レポート、600字程度としてもよい。なるべくメール送信を希望)でした。
Q1 なぜ、島の名前まで隠したのか?それで、学問的な正確さは保証できるでしょ
うか。
Q2 あなたなら、調査地被害を与えたといわれる研究者たちにどのように行動し
ますか?
(安渓はどうすべきだったか)
Q3 調査地被害を減らすために、どんな方法があるか、いくつか提案してみてく
ださい。
いきなりの質問で、かなり難しかったようですね。ここで答えてくださった方には、
とりあえず参加点を1点差し上げます。
小レポートとして認めた方は、以下にコメントしてあります。出席簿の「小」と書
いておいてください。
途中でムカデが出現したというので駆けつけてみると、受講生の首筋に登ろうとし
ていたのを払い落として、「ごめんね」を連発しながら踏みつぶすというハプニング
ありました。今日の民族楽器は、ネパール製のもので、英語ではsinging ball(「歌
う鉢」ですか)というものを鳴らそうと取り出した拍子に、ペルー製の丸い地球型オ
カリナを落として割ってしまうというようなこともありました。後半は、国分直一先
生の人と学問を紹介する映像を見せました。
学生のコメント
掲載してからの追加が4つありました。(10月31日)
◎私は大学入学前に宮本常一さんの「忘れられた日本人」を読みました。今回の講
義で宮本常一さんについて沢山話が聞けたので良かったです。←安渓コメント。国際
文化学科の推薦入試で合格された方のウォーミングアップのために推薦した本のひと
つでした。
◎研究者の中にも物を盗むなどする心の無い人がいるのだな。と思いました。
◎調査地被害を減らすためには、借りたものはちゃんと返すなど基本的なことも重
要だと思いますが、まず、調査する人と、調査される人との立場について考えること
が大切だと思います。調査する人の方が上で調査される人たちの方が下、というので
はなくてどちらも同じ立場にあると認識することが大事だと思います。
また、プリントにもあったようにいきなり「調査」といわれても困るのは当然だと
思います。事前にしっかり説明をして、空いている時間など、私生活に支障がないよ
うに調査するべきです。この調査がどのようなことに使われるのか、どのような意図
で調査するのかなどを説明することも重要だと思います。
そして無断で借用することや、盗用するとことは人として絶対にやってはいけない
ことです。調査の一環だといって、地元の土地を荒らすことも許されることではあり
ません。このようなことが「調査地被害」を大きくする一つの原因だと思います。こ
れでは、地元の人たちが研究者たちを信頼できなくなるのも無理はありません。
調査をする前には、地元の人たちとしっかりコミュニケーションをとりお互いを理解
しあう。そして対等の立場で話し合って、地元の人々との信頼関係を築くことが大切
だと思います。
このようなことの積み重ねが、調査地被害を減らすことに繋がっていくのではないで
しょうか。
◎Q1 なぜ、島の名前まで隠したのか?それで、学問的な正確さは保証できるで
しょうか。
島の名前を公表してしまうと今回言っていたような調査地被害が起きやすくなると
思います。正確性についてはやはり物足りない部分もあるかもしれませんが、それよ
りもそこに住む人々の暮らしの方が何倍も大切なので比べようがない問題だと思いま
した。←安渓コメント。これは、P子さんの声にわりあいよく答えてくださった意見
だと安渓は思います。
◎少し難しい内容だったなと思った。Q1~3はまたあとで書きます。
◎①分かりません。保証はできないと思います。②改善策を探し出すことが必要だ
と思います。③研究者たちが配慮すべきだと思います。
◎質問の答えQ.1 私なりの答え…調査地の名前を隠すというのは、調査した所の人
たちに失礼だと思う。調査されるだけされて名前が発表されてなかったら今まで協力
してきたのは何だったのかというふうになるのではないかと思う。Q.2 私なりの答え
…調査地被害を与えたと言われる研究者に私はその場では何も言うことはできないだ
ろう。でももし言うことができれば、一体何をしたいのか、早く調査しなければなら
ないのかということを聞きたい。そして、その答えが適切でなく、調査地の人たちも
納得しなかったらやめていただきたい。Q.3 私なりの答え1.誰が、どうやって、何
を調査するのかを前もって知らせて調査地の人の理解を得たうえで調査を開始する。
2.調査発表する前に調査地の人に調査結果を発表する。3.その後、できあがった資
料を調査地に送る。質問の答えの小レポートです。←安渓コメント。今、360字ぐら
い。400字にちょっとたりませんが、おまけして小レポートと認めます。
◎Q1 島の人たちは好意で研究者達の取材に受けてくれているのに、島の名前や個
人を特定できる情報を公にしてしまうべきではないと思います。公にしたことで、も
しその島の住民の不利益になるような事でも起きてしまったら大変な事態になってし
まうので、やっぱり匿名にしておいた方がいいと思います。それによって、学問的な
正確さが欠けてしまうのはしょうがないことだと思います。
◎Q1 保障できるとは私は思いません。説得力に欠けて、島の実名が出てこないと、
実際のことであると受け取るのは難しいことなのではないでしょうか。Q2 反対する
べき。何のための調査であるのか、本来の目的が見えていないのではないかと思う。
Q3 研究者、もしくは調査被害に対して反対の意見を持つ人が研究に加われば、被害
は減り、よりよい方法が見出されるのではないかと思う。 現地の人とともに行動
する、一番詳しく知っている、生の声を聞けば、いいアイデアも出てくるのではない
だろうか。
◎Q1. 島の名前を隠すということは、島の名前がばれるとまずいからだとしか考
えられない。つまりちゃんとした調査もしてないということだと思う。だから、当然
学問的な正確さは保証できないと思う。保証できないから、島の名前まで隠している
のだと思う。たとえもし調査の内容が正しくとも、名前を隠してしまったら正確かど
うかすら分からないのでやっぱり保証はできないと思う。Q2. 立場にもよるが、とり
あえずその研究者に警告する。あんなことをしたらいけないとか、ああいうことはい
わないほうがいいとか。それでもだめならその研究者が調査に行くときにはついて行っ
て、自分で被害を最小限に抑えつつ、その研究者を徹底教育する。徹底教育とは、被
害を犯す研究者たちは、調査地被害の文章を読んだ限りでは、ふつうの人間として当
たり前のことができていないくて、他人のことは全く気にせず、自分のことばかり考
えている、つまり相手の気持ちも考えず、自己中心的な考えをしているので、その考
え方を根底から直すようにすること。または調査地にこのような被害を与えてしまう
研究者たちがいる、と発表する、などでしょうか。Q3. 調査値被害を与えた研究者
たちに被害を起こさせたことを自覚してもらうこと。それから自分は調査させてもらっ
ていると考えるようにすること。調査値被害を与えたと思われる研究者にはなにか罰
を与える(減給や調査費用の削減、調査禁止など)。←安渓コメント。600字。小レ
ポートとして認めます。
◎Q1:島の住民のプライバシーを思って隠したのだと思う。その島特有のものがあ
ると考えると学問的正確さは保証できない。Q2:その研究者がどのような調査をして
きたのか調べて住民の立場にとってマイナスになる言動を一つ一つ正す。Q3:いきな
り調査するのではなく、住民達がどのような考えを持ち、どのような暮らしを送って
いるのかなどを下調べしておいて、住民達とも積極的に接しておくべき。Q1に対する
私なりの答え。島の名前をだしてしまうと、この「される側の声」を読んだ報道陣な
どが押しかけて島の人たちに迷惑をかけてしまったりするからではないかと思いまし
た。先生は島の人と学者さんたちの両方のことを考えて島の人の名前、学者さんの名
前、そして島の名前もふせたのではないかと思います。確かに島の名前をふせること
によって学問的な正確さは保証できなくなってしまうかもしれませんが、これまで島
の人の気持ちを考えず調査をしてしまった学者さんたちにそのことを気付かせるきっ
かけにはなるでしょうし、またこれから調査をしようとする学者さんたちにも島の人
たちの気持ちを考えた調査を行わせるきっかけにもなると思います。だから島の名前
をふせることで学問的な正確さを保証できなくなることがあるかもしれませんが、調
査される側の島の人たちの気持ちを知ってもらうということが1番大切なことであっ
て島の名前を乗せる必要はないのではないかと思いました。←安渓コメント。600字。
小レポートとして認めます。
◎Q1→島の名前を書くとそこに調査をしにきた人のことが分かる。学問は知らない
ことを知るためにやるものだが、ときには立場のために学問をする人がいる。そういっ
た人々は自分の地位が少しでも危うくなると自分の地位を使ってそういったものを排
除しようとするから島の名前さえも隠したのではないかと思った。また学問的な正確
さ、といった点では正確さはないかもしれないが、調査地被害の研究は、非常識な人
間がやった本来あるべきはずでない事柄を調べたものだから本当はしらべられるはず
ではなかったものだから学問的価値は必要ないと思う。Q3→強制力はないのだから
自分がいやなときは教えない。これは難しいですが、立場などが関係ない第三者が調
査の仕方を監視する。
◎先生の大事な宝物が割れてしまって残念ですね…。Q1について:その島に住んで
いる人のプライバシーを守るためにも島の名前は隠してもいいと思います。学問的な
正確さより個人のプライバシーの方が大事だと思うし。Q2について:まず人間同士が
接する上での礼儀のあり方を教えるべきだと思います。調査者は大人のはずなのに私
からみても恥ずかしいと思うぐらい礼儀がなっていないと思います。Q3について:調
査される側の人が嫌な気持ちになるのであれば、調査を拒否する権利があってもいい
のではないかと思います。または、調査者を限定する(調査をさせてもらっているこ
とに感謝できるようなまともな人間に限定する)とか。
◎Q2 自分も迷惑をかけてしまった「研究者」の一人に違いはないから、その研究
者達と言葉を交わして理解させるのがいいのではないでしょうか。
◎Q2についての答えですが、私は調査するなら現地の人に迷惑かけては絶対にい
けないと思います。迷惑かけるくらいなら調査する資格はないです。なので、調査地
被害を与えた研究者に、私は上記のようにちゅうこくするでしょう。そして、心から
自分のしてしまったことをもう一度考える時間を与え、当地の人が最も自然にいられ
る環境をつくるよう呼びかけたいです。
◎調査地被害のプリントを読んで、本当にひどいというか、よくこんなことができ
るな、と思いました。Q2・やっぱり、自分のしたことを分かって、改めて欲しいで
す。ここに出てくる研究者は、きっとまた他のところでも同じ事をしていると思いま
す。本当は、「こんなことするなー」と説教したいくらいですが、私がそんなことを
言っても、何の効力もなさそうなので、私は、調査地被害を受けた人の声を、どうに
かして彼らに届けるべきだと思いました。それと、Q3に関しては、やはりこの調査
地被害のことをみんなが分かって、人間らしく、思いやりというか常識を持って行動
することで、被害は減ります。また、調査する前に行政を通さなければいけないよう
にするか、調査される側の方々が、(なんとも悲しい話ですが)すぐに研究者を信用
しないことくらいしか思いつきませんでした。ただ、これができても、結局は調査す
る側が改めないと、調査地被害はなくならないとも思いました。←安渓コメント。小
レポートと認めます。
◎3番目の問いについてですが、調査地に被害を与える人もいますが与えない人も
いると思います。だから、これはモラルに関する問題なのではないかと思われます。
人の意識や考え方を変えるというのは難しいことですが、調査地に被害を与えなくす
るためには、調査地の人々や調査地を好きになってもらわなければならないと思いま
す。そのためには、地域の人々との交流の機会を増やせればいいのではないでしょう
か。それが不可能であるなら、調査をする人に監視をつけるなどをしなければならい
と思います。
◎Q3:調査地被害を減らすためには、自分が住んでいる地域に研究者が来ていき
なり質問されたり、非常識なことをされたりした時、自分ならどんな思いをするか、
考えてみればいいのではないかと思います。
◎ただでさえ「調査対象」というあまり愉快ではない扱いをされるのに、さらに研
究後の結果を寄越さなかったり調査態度が悪かったりすると、それはもう「被害」以
外のなにものでもないと思いました。なぜこのようなことが起こるのかは、プリント
にも書いてありましたが、やはり「調査してやっている」という考え方、人間に多い
「少数派」を低く見る態度の表れであると思います。小レポートは、別にメールで送
ります。調査をする際にも、いろいろ気をつけなければいけないんだなと思いました。
様々な非常識な人々の話を知って、ひどいなと思う反面、自分も知らず知らずのうち
に人を傷つけるかもしれないと思い、フィールドワークは人への気遣いが本当に大切
なんだと思いました。
◎今までちゃんとずっと授業に出ていたのに授業評価を毎回『土曜にすればいいや』
という甘い考えで毎回忘れてしまっていました。本当にすみませんでした!!← 意見
とかは、あとからメールでおくってくださったら、HPの方に載せますよ。
◎今日の授業は「調査地被害」という言葉がメインになっていましたが、私の人類
学に対する考えかたにもどこかしら「調査してやる」というものがあったようにおも
います。調査地の人と自分たちの文化・技術の水準などを比べたときに自分たちのほ
うが優れているかもしれませんが、自分たちと調査地の人たちとの心の交流には関係
のないことで、いちばん大切なのは「人としてのわきまえ」だと思います。毎回毎回
授業を聞くたびに、文化人類学(または民俗学)はとてもおもしろそうに見えるけどそ
の分いろいろなことに配慮しなければならなくて、とても難しい学問だなぁ・と思い
ます。
◎講義中に前の人の背中にムカデがいるのに気が付いて・・一瞬パニックになって
しまって、先生がいて本当に良かったです。器と棒を使って超音波のような音を出す
楽器を実際に触ってみて、楽器は他国の文化に触れるのに一番接しやすいなと思いま
した。
◎授業の途中でムカデが出てきて驚きました。先生が今回の講義で紹介された楽器
は、簡単な様で、音を出すのはなかなか難しかったです。誠実に向こうから来てくれ
る人と友情が芽生えることで恨みを消すことができる、というような言葉がとても心
に残りました。(正確には書き留められませんでした)人とのかかわりが一番重要な
んですね。← 安渓のお返事。誠実に向こうから来る人たちと接して、少しでも友情
が芽生えれば、民族の恨みを消していくことができる(金関丈夫先生のことば)でし
た
◎新しい発見の裏に、犠牲がでていることを初めて知りました。
◎調査地被害という言葉を見て、確かに人間が同種の人間を調査するのはおかしな
ことだと感じました。また、研究者たちによって荒らされている土地があるとは信じ
られませんでした。
◎普段私たちは、調査されたものを見たり聞いたりして調べる側の視点でしか考え
る事があまりないけど、調査には必ず相手がある訳で、今日の授業ではそういう人た
ちの視点という存在に気づかされた。
◎あの鐘のような楽器がとても不思議でした。
◎今日の講義で先生が持ってきたあの不思議な楽器にすごく興味を持ちました!!!
周りをこすっただけであんな音が出るなんてホントに驚きました。
小レポートをメールで提出してくださった方がありましたので、先着1名だけ、こ
こに掲載させていただきますね。1000字弱の力作です。
◎今回「調査地被害」という言葉をはじめて聞いて、調査の裏側にこのような衝撃
的な事実も含まれていることを知り大変驚くと共に、調査を行う教授方のことをとて
もすばらしい人ばかりだと思っていた自分の考えの甘さを痛感しました。
Q1.なぜ、島の名前まで隠したのか?それで学問的な正確さは保証できるのか?につ
いて・・・・
やはり、調査の結果として現地の方々から貴重な話をきいてまとめた物。島の名前
を出したことで、島の貴重な骨董品を盗もうとたくらんで来る人がいるかもしれない。
という不安を島民に抱かせる恐れもないとは言えない。しかし、調査に協力していた
だいた島民の方々への感謝の気持ちを込めてきちんと島の名前も、世の中に発表する
べきである。そうでないと、島の方々はそれぞれの貴重な時間を割いてまで自分たち
の住んでいる地域の歴史の調査に協力したのに、発表される時には、どこか解らない、
日本のどこかの島の歴史。と紹介されてしまい、協力した側からすれば、「わざわざ
私たちの島を調べなくても良かったんじゃないか・・・」と思われても仕方がない。
発表結果をまとめられた論文を読む側としても、島の名前を伏せてあるような場所の
ことを書かれていても、この調査が事実か否か素直に受け入れがたい。
島の名前がきちんと紹介されている論文を読んだことで、その土地に興味を持ち、
実際にその文化に触れたいと思いおもむく人も増え、調査のためだけに島を訪れる学
者だけでなく、素直に文化に触れたいと島を訪れる人と、調査に協力した島民の方が
触れ合うことが出来、調査に協力していただいた島民の方々に『文化を広げる』触れ
合いを還元することが出来るであろう。
Q3.調査地被害を減らすために、どんな方法があるか。いくつか提案してみてくださ
い。について・・・
1.調査を開始する前に、数回会って「なぜここを調査したいのか」・「学者の調
査に対する意識や対応について」を確かめ、違和感を感じた時点で調査の開始を中止
する。
2.学者の連絡先を確実に把握し、調査の結果をまとめた報告を、再度島を訪れ調
査に協力してくれた人々に報告することを、調査前の条件にする。
3.島の文化について、外部の学者に荒らされるように調査を行われる前に、島の
内部から調査員を輩出し、内部の目線からしか気付けない貴重な結果を保管すること。
今の私から考えられる最大限をここに記した。
第3回(2006年10月20日)へのコメント
まず、NHK市民大学講座の「沖縄歴史と文化」(外間守善先生)から「方言でき
く桃太郎」をお聞かせしました。登場したのは、以下の3つ
よなぐに与那国方言
母音=あいうの3つ
たらま多良間方言
母音=中舌母音のイを加えた6つ
しゅり首里方言
母音=5つ
(琉球王朝以来の標準語)
そのあといりおもて西表西部方言(母音=5つ)で桃太郎を語る練習をみんなでしま
した。
鼻から強く息が出る発音が難しいところは、なんども練習。
k’inu are ngida di so
きぬ あれ んぎだ でぃ そ
衣(を)洗い(に)行った と いう
と翻訳を付ければ、やはり日本語の仲間だとわかる、ということを話しました。
もっと深めたい人のために、琉球語音声データベースの奄美大島・大和浜方言を長
田須磨さん自身の発音で聞きました。
http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/
そのあとは、「この島の人間は、口は悪いが心はもっと汚いぞ」と自ら辛口のジョー
クを飛ばす、誇り高い西表島の人々との出会いを語り、ほんの少し、アフリカで養子
になったいきさつを話しました。
学生のコメント
◎最初に聞いた言葉が日本語とは思えませんでした。でもあのような方言があると言
うことはもっとたくさんの日本語に聞こえない方言があると思います。少し気になり
ました。
◎桃太郎の話だとは気づきませんでした。今の沖縄の方言でも分からないのに昔のは
まったく分かりませんね。韓国語みたいに聞こえました。あれをまだ普通に「関西弁」
「広島弁」のように、あれを聞き取れる人がいるんでしょうか?← 安渓コメント。
「ちゅらさん」なんかのドラマで平良とみさんが話しているのは、ウチナーヤマトゥ
グチ(沖縄大和口)というものです。それとは別に純粋な方言の世界があって、組踊
りなどの王朝芸能としてのミュージカルや、70歳以上の高齢者の日常会話などがそ
うです。けっして「昔の」というわけではないので、ひとこと。
◎同じ日本なのに桃太郎のお話がどこか違う国の話のように聞こえておもしろかった。
西表島では子供の方言大会が行われていると聞いて、素晴らしいことだなと思った。
◎小さな島国日本とはいえど、あの複雑な方言を聞くと、そうでもないのかもしれな
いと、思ってしまいました。本当に日本語なのだろうかと疑ってしまうぐらいの強烈
な方言であったため、驚きました。← 安渓コメント。方言と国語の区別は政治的な
ものです。3母音の「方言」をもつ与那国が文字通り国になって、法律も新聞もTV
もみんなあのドゥナンムニ(与那国言葉)で表現されるようになれば、それはもう、
方言とはいいません。緒方拳主演の映画「さらば日本!」では、沖縄県の「あかおね
こ島」が独立するという物語です。一方で、ポルトガル語とスペイン語のように非常
によく似ていても、国が違えばそれは方言ではなく、違う国語となるのです。「国語
とは軍隊をもった方言のことである。」田中克彦著『ことばと国家』岩波新書より。
◎日本の南の沖縄の方言が、音の感じは東北弁に似ている事に驚きました。
◎私は韓国語を勉強しているのですが、沖縄の方言はやはり韓国の音に近いものがあ
るなぁと思いました。韓国語にのように聞こえる音を先生がひとつひとつ分析して、
結局は日本語だったということが分かりましたが、そのほかにも、漢字語からきてい
るために、「韓国語のように聞こえるけれど実際は日本語」という場合もあると思い
ます。漢字語ならば、日本語の漢字を音読みすると韓国語としても通用する場合があ
ります。(日本語の山をサンと発音すれば、韓国語の「山」にあたりますetc)沖縄の
方言は、日本語の標準語と韓国語との中間言語という考え方もできそうです。実証す
るには研究が必要でしょうが・・・。
←安渓コメント。単語が(借用語をのぞいて)まったく異なるのに、語順がほとんど
同じである3つの言語、韓国・朝鮮語とアイヌ語と日本語諸方言(琉球方言を含む)
が東アジアに隣り合って分布しているのは、これは偶然ではないと考えられます。こ
のような語順をもつ言語としては、他に、スペイン・フランス国境のバスク語、南ア
フリカのコイサン語族などが知られています。これらは、あまりにも遠すぎて、偶然
だろうとは思いますが。
◎西表島の話がおもしろくて印象的でした。「山口大・安渓先生に物申す!」とプリ
ントにありましたが、先生はかつて山口大にいらっしゃったんですか?
◎西表島の人々の飾らなさと裸の心で向ってくる感情が良いなと思いました。今日の
講義で先生が酒の飲み合いのお話をされたときに自分が男なら良かったと思いました。
裸の付き合い、酒の飲み合いができるのを羨ましく思いました。ですが女にも女の楽
しみがあるはずなので羨むのは止めようと思います。また先生が耳がとても良く、人
より優れている分悪いこともあるとおっしゃっていらっしゃいましたが、地獄耳で自
分にとって嫌なことが聞こえる以外悪い点が思い付きません。
←安渓の長めのコメント。
女性達には、女性達だけのつきあいや楽しみがあります。カップルでフィールドワー
クすると、そのことがよくわかります。
さて、今日のお話を、あのとき、かっとなって怒鳴りつけたから、または村人のひ
んしゅくを買いながらもおじさんにつきあって深酒をしたから、うまく仲良くなれた
という、フィールドワークの技術論だとは受け取らないでくださいね。僕がフィール
ドでブレーキが外れていきなり島の人に怒鳴りつけるなど、暴走してしまったことは、
決してはじめてのあなたにお勧めするようなことではありません。それでも、軽率な
自分をさらけだすことが、西表島の社会では、はからずも、より深いつきあいを生む
きっかけになった可能性もある、ということをお話ししたのです。
今日は、フィールドワークで出くわす問題には模範解答がないということを、西表
島でのはじめての滞在を例にお話しました。それぞれの人が、人類学におけるフィー
ルドワークの創始者のひとりである、B・マリノフスキーがニューギニアの近くのト
ロブリアンド島でのフィールドワークで毎日毎日悩んだように、日常的に模索し悩み
ながら、自分の人間としての力のありったけを出して、その場で即決しなければなら
ない場面があるのだ、ということをお伝えするためのお話でした。
もちろん、世界には、率直な自分をさらけ出すのがいいとされる社会とそれは悪い
こととみなされる社会があります。沖縄のようにいっしょにお酒を飲むことが当然と
される社会で、村の中の人間関係を知るためには、フィールドワーク中に調査者が酒
を酌み交わすことは、調査を円滑に進めるための有効な手段でありうるし、また半ば
強制されることも少なくありません。しかし、誰と飲むか、どのように飲むかという
ことは、村落社会における影響力の関係のネットワークの中では――これを「政治人
類学的な権力関係」とか学者はいいますが、中身にはあまり関係ありませんから気に
しなくてけっこうです――重要な問題で、それを知らずに対応していると、調査者み
ずからが大きな問題を引き起こしてしまうこともあるということを、僕自信の反省を
こめてお伝えしておきたかったのです。
◎先生のアフリカでの養子話がとても楽しかったです。
◎沖縄の方言は地方によっては聞き取れなくて驚きました。
◎方言の違いはどのようにしてうまれるのですか。
◎「フリムン」って奄美でも使います。思わぬ共通点が見つかりました。でも、なん
かイントネーション自体は南の島同士ってだけあって似たような感じでした。
方言や島唄のカバーなどで音楽活動を行っているサーモン&ガーリックという地元奄
美のCDをぜひ聞いてください。若者でも方言を楽しく聞けます。
← 安渓コメント。奄美と西表の思わぬ共通点についてのエッセーを奄美の新聞に載せてもらいましたので読んでみてください。http://ankei.jp/yuji/?l=j&c=r&n=250です。奄美と沖縄は、赤ちゃんが「ンガー・ンガー」と泣き、頭をごつんと叩かれると反射的に「アガー!」と叫んでしまう、共通の「ンガー・アガー民族」だったのですよ。サーモン&ガーリック、面白そうですね、ぜひ、こんど教室に持ってきてください。みんなで1曲ききましょう。
◎フィールドワークにおいて研究者が研究者という自意識を持って集団の中に入って
いくことは危険だと思います。ある意味その場その場の展開に身を任せて、その集団
の一員として(もちろんそう簡単にはいきませんが)行動することで「見る」という
立場では見れなかった「見られる」立場を理解することが出来ると思いました。
◎桃太郎は「桃」とか「桃太郎」くらいの単語しか聞き取れず、さっぱり分からなかっ
たです。私は、山口県の方言はもう「~しちょる」などくらいしか言わないし、分か
らないのですが、山口県の方言をすべて駆使したら、桃太郎はいったいどんな感じに
なるのだろうかと思いました。また、アフリカでも、交通事故が多発するというのは
考え付かなかったので、勝手な思い込みをしている自分に気づきました。
◎同じ日本なのに宮古島や西表の方言は理解できなくてびっくりしました。先生の西
表島での体験を聞いて、怖いけれど正面からぶつかって本当になかよくなれるなんて
いいなと思いました。
◎沖縄出身でも、おじーおばー達が話す内容は聞き取れません。でも、方言がこれか
らもずっと残っていって欲しいと思いました。←安渓コメント。島の言葉をシマンチュ
自身がとりもどしていく以外には、方言が未来に向かって生きたものとして伝承され
る道はなかなか思い当たりません。石垣島出身のビギンのヒット曲「シマンチュの心」
に、民謡を聞いても言葉の意味さえわからない……という悲しみが歌われていますね。
◎沖縄の人のしゃべり方は難しくて、アフリカ人かと思いました。
◎おんなじ沖縄言葉でも地方が違えば単語でもあんなに違うんだなぁ・と感心しまし
た。
◎先生が絶対音感があることにびっくりしました。雨の音も、音階にわけれますか??
← 安渓コメント。とっても詩的な質問ですね。西アフリカ・セネガルの太鼓打ちは、
すべてがリズムだ、と言っています。私にとっては、すべてがメロディであるようで
す。
◎与那国島などの方言は韓国語のイントネーションに似ていると感じました。沖縄の
島々と韓国は何か繋がりがあったのですか?それとも全く無関係なのですか?
◎沖縄の中でも、与那国方言、多良間方言、首里方言など方言は一つだけではないこ
とに驚きました。多良間方言や首里方言などはまったくわからなかったのですが、沖
縄内でも方言で話をすると通じなかったりするのでしょうか。
◎首里方言や宮古地方の方言は、聞いているだけだと同じ言葉とは思えませんでした。
また、はとぽっぽの事ですが、音は出るようになりましたがまだ音階がつきません。
思ったより難しいです。
◎日本語も地方によってはもはや外国語なのでおもしろいです。
◎アフリカには普通に象やトラがいると思っていたのでいないと知り驚きました。ま
た交通事故に注意しないといけないというのが意外でした。アフリカに対して変な先
入観を持っていることに気づき、実際に調べて変な先入観を持つのをやめようと思い
ます。同じ1つの国の中なのに方言が入ると全く違う国の言葉のように聞こえました。
自分も地元の方言で話したらみんなに伝わらないのかな。と疑問に思いました。
今度友達に方言で話しかけてみたいと思います。
← 安渓コメント。あっちゃー、なんゆーとってやがけ。アフリカにちゃ、とらちゅー
もんな、なーんおらんがやぜ。ライオンでないがけ。(富山県高岡方言)
◎琉球や南西諸島の古い方言が朝鮮語に似ている事は以前から知っていましたが、初
めて自分の耳で聞いてここまで似ているとは驚きでした。朝鮮語が琉球や南西諸島に
影響を及ぼしていたとすると、本州にも朝鮮語は何らかの影響を及ぼしていたのでしょ
うか?
← 安渓コメント。ちんぐーという山口弁があります。これは、もろ朝鮮半島から来
たことばのようです。
http://www17.ocn.ne.jp/~yama734/sub32.htm
のNo40を見てください。
下関の方言を聞くこともできます。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~hakuno/hougen.htm#%82%BD
◎私は先生が西表島のことを書かれた資料を見て以来、沖縄に関心を持つようになり
ました。同じ沖縄でもいろいろな方言があることを知って、奥深いなぁと感じました。
◎方言を聞いた時、映像をみなかったらアフリカ付近の言葉のように聞こえて不思議
でした。今でもあの地方の人はあの方言を使っているのかが気になりました。
◎アイヌの言葉が日本語にところどころ似ているのに驚きました。
今まで、全く別の言葉なのだと思っていました。
アイヌの言葉は、もともと日本語が派生してアイヌの言葉になったため、日本語にに
ているのですか?
それとも、もともと全く別の言葉だったのが、日本で存在していく上で、外来語のよ
うに日本語を取り入れ始めたのですか??
← 安渓コメント。アイヌ語のことは、今日は全然ふれていません。今日のはみんな
琉球方言(奄美・沖縄の島々の言葉)でした。アイヌ語はまったく別系統の言葉で、
そのことはまた勉強します。
◎アフリカでフィールドワークをするとき、一番気をつけなければいけないことが交
通事故だという事に驚きました。沖縄のそれぞれの方言を聴きましたが、日本語だと
思いませんでした。外国語を学ぶくらい難しいだろうなと思いました。
◎今日は先生の演奏が聞けなくて残念でした。また何か演奏してください。
◎フィールドワークは現地の人の理解を得ることから始めなければいけないのだなと
思いました。大変なだけに得るものはとても大きいように思いました。
◎同じ日本の中でも沖縄の言葉は違う言語のように感じました。沖縄の言葉などは一
から学ばないとわからないものなんですね。
◎琉球方言は発音がハングルに近くてびっくりしました。山口も韓国に近いので同じ
ような発音になっていた可能性があったのかなと思いました。
◎今日の方言で物語をする映像はおもしろかったです。わたしは「桃」を聞き取れま
して、これは「桃太郎」の話かな・・・と思いました。先生はそんな村に行って、い
ろいろな苦労があったのではないかと思いますが、いまはいい思い出になったでしょ
う。先生とそのおじいさんの裸でお酒を飲む写真を見ると、何か懐かしい感じがしま
した。私のおじいちゃんを思い出します。私もお酒が好きで、年を取ったら、誰とゆっ
くりお酒を飲めることを楽しみにしております。
◎今日はじめて出席しました。授業は本当に楽しかっです。半年 よろしくお願いし
ます。
◎先生はフィールドワークによっていろいろな人にあっていろいろなことを体験した
のですね。先生のフィールドワークのお話から毎回いろいろなことを知ることができ
とてもおもしろいです。
◎今日は先生の楽器の演奏が聞けなくて残念でした。
◎お酒を飲むと人が変わるというおじいさんの話が面白かったです。
◎先生はどうしてそんなに多文化を受け入れることができるんですか??私も異文化
について学ぶことは好きですが、受け入れることは大変です。今まで一番自分に合っ
てるなと思った文化/国はどこですか??
← 安渓コメント。映画『ローマの休日』の最後のシーンでアン王女様が「いずこの
国もそれぞれに忘れがたく、どこが一番ということは難しく……」と公式答弁をの
べかけて、”Rome, by all means Rome.”ローマです。断然ローマです。という所が思
い起こされます。いろいろありましたけれど、僕は、それをまねて、Congo, by all
means Congo. I will cherish my vist there and memory as long as I live.とお
答え
しておきましょう。
◎最初与那国方言を聞いたとき、方言どころか違う国の言語だと思ってしまいました。
同じ日本人なのに不思議ですよね。
◎先生は勢いで息子になっちゃったんですね。では今でも息子なんですか?
◎後半のお話からフィールドワークの難しさが垣間見えました。手痛い言葉も真摯に
受け止めて、糧にする力が必要だなと思いました。
◎沖縄という同じ地域に住みながら、あんなにも方言が異なることに驚きました。
◎k’inu are ngi dadi so 日本の方言なのに、日本語と言うより英語に見えてしまい
ました。
山口の方言はあまり難しくないと言われますが、その中でもやっぱり通じない言葉は
あるのでしょうか?
今日聞いた言葉は最初、日本の言葉だとは思えませんでした。ところどころ日本語か
なぁと思うところはありましたが…。同じ日本語なのに全然違う言葉に聞こえること
に驚きました。標準語を話す私からしたら、沖縄などの言葉は通じないのですが、反
対に沖縄などの人は標準語が通じないのでしょうか??
◎近所の家にいくだけでお酒を振る舞ってくれるなんてすごくいい環境だなぁと思い
ました!
◎方言で聴いた桃太郎は本当に日本語なのかと思うくらい、言ってることが分かりま
せんでした。最初は日本語じゃなくて外国語かと思っていました。同じ日本なのにど
うしてこんなに言葉や発音に違いが出るのか不思議です。
◎西表島や首里、多良間や与那国の方言の桃太郎の話は韓国語を聞いているような発
音で全くわからなかったです。同じ国なのに分からない言葉があることに驚きました。
◎先生が行ったフィールドワークに存在した、調査先の人々とのドラマ(交流)は、と
ても生々しい話でした。
2回目(2006年10月13日)へのコメント
2回目は、アフリカへはじめて行ったとき、どんな経験をしたか、の一部を、1980
年放映のNHK教育テレビでごらんにいれました。はじめのうち音量が小さくて失礼
しました。プリントは、ソンゴーラの物々交換の研究のエッセンスの前半をくばりま
した。できたら読んでおいてください。眠気さましには、「ぽっぽっぽ真理教」(別
名、人間ムックリ)を教えました。
以下、学生コメントです。
◎先生は何故そんなに楽器の演奏がお得意なんですか?楽譜を見なくても演奏できる
のは練習されたからですか?音の高低が自然と分かるからですか?
◎アフリカの魚が(ナマズなど)とても大きいのに驚きました。気持ち悪いと思いま
した。しかし、アフリカに住んでいる人にとっては、日本のナマズは小さすぎておか
しいのだろうとも思いました。彼らの考え方や文化を、他人を通して聞くことで頭で
は少しわかることができましたが、実際に現地に行って肌で感じて初めて理解したと
言えると感じました。
◎先生の奥さんは親に多大なお金を出してもらってまでアフリカに行かれたと言う事
で、そこまで行動的になれることをうらやましく感じました。アフリカの方はいきな
り来た日本人を快く受け入れてくれて、心の広い人が多いのだなと思いました。
◎ビデオに先生が出ていたのでビックリしました。
身近な人が出てると自分も有名になった気がしますね。(笑)
寝たきり学生だったという先生が、フィールドワークに出会ったことによりテレビに
まで出てしまうまでに
至ったのでフィールドワークのすごさを知りました。
◎先生の若かりし頃が見れて衝撃的な講義でした。先生は講義中に色々なものを回し
てくれて、それが毎回すごく楽しみです。先生の代名詞である(?)笛は何種類ぐら
いお持ちなんでしょうか?
◎あんな多くのキャッサバと魚一匹と交換していて、魚の価値に驚きました。アフリ
カのあの地域では比較的作物が育つのでしょうか?
また、テレビの笛と授業で回された笛は同じものですか?保存状態がいいですね。
先生若かったですね。ところで、キャッサバというのはお芋の一種でしたよね?どん
な形で、どんな味なんですか?
← こういう疑問はね、http://google.comでしらべてみましょう。”キャッサバとは”で調べると、かなりマニアックな
http://www.ajf.gr.jp/ja/03/syokuryo/20041116report.htm
とか、イメージ検索すれば
キャッサバで311枚の写真や図が。cassavaと英語をいれれば、9000枚!maniocとフラ
ンス語でも3000枚。mandiocaとポルトガル(ブラジル)語で入れたら2800枚のイメー
ジがありました。
◎リトルワールドには地元なので何回も行きましたが、文化人類学の博物館(?)だ
というのは知りませんでした。また今度実家に帰ったときに行ってみたいとおもいま
す。
◎笛で助けを呼ぶためには、みんながメロディーの意味を理解していなければいけな
いから大変だと思いました。でも、言葉より速く遠く伝わるので便利だと思いました。
◎日本にはいないような口がすごく尖った魚がいてビックリしました。
あと、仲間に象が出たのを笛で知らせたり、長距離用とか中距離用とか笛にもいろん
な種類があっておもしろかったです。
魚捕りの仕掛けにも様々な種類があることを初めて知りました。
◎今日からがんばってぽっぽっぽの練習をしようと思います。
◎バーターの駆け引きを見て、物々交換は両者の目の前できちんと行われ、納得して
成り立つことなので、先進国のようなお金による争いなどは決してないのだろうなと
思いました。
◎魚の仕掛けがどれも随分大きいなと思っていたら獲れた魚もかなり大きかったので、
仕掛けの大きさに納得しました。先生がされていた両手で音をならすやつは、小学校
のころクラスで流行っていました。
◎ぽっぽっぽを家に帰ってからもちょっとやってみましたが、手が痛くなるだけでう
まくできなくて悔しいです。タムタムは、どこが村の方向か教えるために叩くという
ことでしたが、耳だけを頼りにするというのも、難しいなあと思いました。
◎変わった魚がたくさんいて驚きました。また、カツラが売ってあったり人々はお金
の半分を服に費やすなんてものすごいおしゃれさんたちだなと思いました。
◎唐辛子のことを「ピリピリ」と呼ぶスワヒリ語は可愛らしいなと思いました。他に
も、感じたままや見たままの言葉が名前になっているものがあるのか興味深いです。
◎女の人が3日間行方不明になったという話しにすごく驚きました。
あんなところで行方不明になったら、何かの獣に食べられてしまいそうでおそろしい
です。その人はもう、文化人類学の研究をしたくないと思ったんじゃないかと感じま
した。
←安渓コメント。よそ者ではなく、村の女の人です。僕の先輩は、山の中を走り回る
狩猟民の調査にいったのが、はじめてのアフリカで、半年のうちに100回も人類学
はやめよう、と思ったそうです。体力がちょっとなかったらしいです。
◎ビデオの市場の中だったと思うんですが、そのときに出てきた黒くてモコモコした
のもが何なのか気になりました。果物にしては食べ物には見えなかったので分かりま
せんでした。あと、アフリカの魚は日本と違って尻尾の区別がなく、昔の魚のようで
した。魚の形なんて世界共通かと思っていたので驚きました。
← アフロヘアのかつら、でした。
◎「聞くことは聞かれること」という言葉が非常に印象深かったです。目から鱗でし
た。中距離用の角笛は、何の角なんですか?ソンゴーラ族が住んでいるろころにはど
んな動物がいるんですか?
◎毎回先生の授業では、世界や異文化に対しての何らかの新しい驚きや発見があるよ
うに思います。それはとても良いことだと思いますが、この講義を終えるまでには、
自分自身にとってどの分野でもよいので、何か当たり前に受け入れるような部分が一
つでもできれば良いと思います。
◎自民族中心思想は多分誰にでも無意識的にあるものだと思うが、そう考えてしまう
と、たとえばもし戦争中の国に生まれ育つと敵とはいえ人を殺すことを肯定したり、
大金持ちの家に生まれたら、お金のことなど考えず好き勝手生きるのが普通といった
あくまでも単なる例えですけど人間の弱点というか黒い部分が見えたような気がしま
した。だからこそ広い目で文化を捉える力が重要なのだと自分なりに思いました。
◎自分の文化が当たり前で、世界の中でも標準的だという無意識の思い込みを持って
いる―。わたしにとってこの言葉は非常にショックで衝撃的でした。思わずそうだなぁ
、とうなずく自分がいました・・・。
◎この授業を通して、あらゆるものの見方、捉え方等が広くなれればいいな、と思っ
ています。
◎先生がビデオに出ててびっくりしました。私もあの手の形で音が出せるようになり
たいです。
◎ザイール共和国で集めた70種類のものはどうやって日本に運んだんですか??たく
さんあって大変だったと思います。
◎先生が現地でもらった名前は、ことわざから来ているということでしたよね?あの
地域では、全ての人の名前はことわざから来ているのですか?また、なぜことわざか
ら名前をとるのですか??
◎ソンゴーラの通信手段に、以前は笛やルクンビという太鼓のようなものを使ってい
たことには驚きました。暗号のような言葉で助けを求めていたという事ですが、それ
らの暗号を使う人はその言葉をどのように学び覚えているのかと疑問に思いました。
◎エレファントノウズを食べてみたいと思いました。一見白身の魚のようですが、味
は日本で口にする魚で言えば何に似ているのか気になります。
◎ザイール川にはいろいろなおもしろい魚がいて、その魚を取るための仕掛けもとて
も工夫がしてあってすごいなぁと思いました。
◎先生は奥さんと2人でアフリカに行かれたんですか!?
授業を受けていると楽しくて充実した生き方をされてきたんだなと先生の雰囲気から
伝わってきます。それがとても羨ましいです。自分も何かそういうものに出会えたら
いいなと思います。これからの授業も楽しみにしてます!!
◎ザイール川には初めて見る魚がたくさん住んでいるのですね。どんな味なのか食べ
てみたいな・・と思いました。
◎今日のビデオで、芋をエサにして魚をとることをしってとても驚きました。
また、仕掛け籠でそこから魚が出ないようにし、電気ナマズやエレファントノーズと
いった魚をとるシーンは感動でした
◎私の印象で、アフリカの人は唐辛子は食べないと勝手に思っていたので、唐辛子を
入れると聞き、驚きました。また、魚を船で運んでいる映像がありましたが、あれだ
けの魚を積んでよく沈まずにバランスが取れるなと思いました。
◎先生の髪が今の様な芸術的な髪型ではなかったことに驚きました。今日配られたプ
リントにヤシ酒とありますがどのような味なのかとても気になります。先生は実際に
飲まれたのですか?
◎知らない土地に行ってそこの人たちと一緒に生活することが一番の「やってみるこ
と」だと思いました。それは外国だけでなく国内でも一緒だとも思いました。
◎橋を作ることが、その国の人々にとってよいことだとは限らないんだなと思いまし
た。
◎初めてフィールドワークに行った場所が全く知らない所や興味がなかった場所で、
行きたかった場所にすぐには行けなかったとおっしゃっていました。そういった所で
の経験が行きたかった場所でのフィールドワークに何か役に立ちましたか?
◎先生がテレビにでられていたことに驚きました。フィールドワークでは現地の人々
の協力が必要があってこそあのようなすばらしい結果が残せたと思うのですが先生が
アフリカにいったときに、どのようにして、またどの瞬間に受け入れられたとおもっ
たのですか?
◎今までアフリカに興味をもったことはあろませんでしたが、今日知らなかったこと
をたくさん聞いてちょっとアフリカってすごいなぁって感じました。もっともっとア
フリカについておしえてください。
◎私にとってアフリカは、今までなら遠い大陸という存在でしかありませんでした。
しかし文化人類学を通して、遠い大陸をもっと身近に感じられるようになれればと思
います。
◎自分たちの文化が当たり前のものだと思うのは間違いだと思いました。あとアフリ
カの笛はただ音楽などを楽しむものではなく生活に必要なものであることに驚きまし
た。
◎先生がテレビに出られていたことに驚きました。
アフリカの笛ですが、高い音、低い音だけではなく5種類くらい他に音がでると楽し
そうですね。音で伝える信号には驚きました。山の奥にいてもちゃんと聞こえるんで
しょうかね・・・?
◎先生はテレビにも出演されて、とても若かったので、驚きました。アフリカに行っ
た友達は今年中国に帰ったらしく、来年彼に会ったら、必ずいろんなことを聞きます。
◎講義中の文献のなかで、シャーマンらしき人物の写真があり、その儀式の中で鳥を
生贄にして儀式が行われていました。南米のインカ帝国でも(この場合は人間ですが)
儀式に生贄を用いていたことを考えると、疑問に思ったことに「地球上で異なる地域
において、限りなく似通った風習がほぼ同時に発生することはありえるのだろうか」
ということがあります。これについてよろしければご返答お願いします。
←安渓コメント。 おお、いい質問です。人類学の歴史の中で問われ続けてきた疑問
だからです。そういう偶然の一致、
それはありうると思わなければいけませんね。でも、地球の上に、分布図が書ければ、
どちらかから伝わったという推定ができるかもしれません。(例えば、南の植物であ
る稲が日本から世界に伝わった可能性は非常にうすい。)時代的に調べられるといい
のですが、日本の場合は、古事記や日本書紀が伝承されているという偶然によって、
インドネシアの神話との共通性がわかったのであって、なかなか難しいことです。こ
れが伝播論で、これを極端にしたのが、すべては、エジプト文明から伝わったのだと
いう一元伝播説。さらに、人類の進化にともなって、同じようなこと(技術や信仰)
がどこでもあらわれてくるのだ、という進化論もあります。これには、一元進化論と、
多元進化論があったりするわけです。そして、単なる偶然でしょ、というさめた目も
もっていないといけません。
◎ビデオに安渓先生が出演していてとても驚きました。また、ビデオの中で畑で米を
作ると言っていましたが、田んぼで作るのとどういう違いがあるのかと思いました。
◎今回はアフリカのジャングルで魚を取る人々という事でしたが、川をせき止めて魚
を取るというのがいまいち想像出来ませんでした。さらに疑問に思ったのが、アフリ
カのジャングルの中には猛獣などが生息しているのではないかと思うのですが、人々
はあのように普通に歩いていて危険ではないのでしょうか?
←安渓コメント。 人のふり見てわがふりなおせ。エスノセントリズムにもとづいて、
自分が異文化につけた「?」を自分のやっていることにそのままくっつけてみるとい
う練習をもう一度しましょう。 アフリカの森に住む人に聞かれました。「魚が切り
身になってプラスチックにつつまれて店に売っているというのが、いまいち想像でき
ませんでした。さらに疑問に思ったのが、日本のアスファルト道路の上には、猛スピー
ドの車やバイクなどが往来しているのではないかと思うのですが、人々はあのように
普通に歩いていて危険ではないのでしょうか?」
さあ、こたえてみましょう。
それから、質問2 アフリカでフィールドワークしていて、一番危ないことはなんだ
と思いますか?これは、授業でみんなに聞きましょう。
◎漁の方法では日本もアフリカもほとんど同じなのに経済的な面ではこれだけ差がで
るのはなぜかと思いました。
◎アフリカでもお米を栽培していたり、日本と同じような方法を使って魚をとってい
ると知り驚きました。 ところで、「ネズミはハリの上を走りまわる」にはどのよう
な意味があるのですか?
←安渓コメント。 ことわざの前半です。後半は、「村長という者は、自分の財産を
見せびらかさずに隠しておくものだ。」というのですが、つながりはよくわかりませ
ん。ネズミが梁の上を走るのがあたりまえである、ちょうどそのように村長は財産を
隠すというのかもしれませんが。
◎確かに「聞く」という事は「聞かれる」と言う事だなあと思いました。つまり、「
見
る」という事は「見られる」と言う事だし「疑問を抱く」という事は「疑問を抱かれ
る」という事だと思います。自分と他者との違いを認める第一歩です。
◎自分の中に普通に「エスノセントリズム」の考えがあることを自覚して、異文化理
解をより深くできるようになりたいので、この「文化人類学」の講義をしっかり聞い
て、自分で考えていくようにしたいと思います。
◎自分の世界に閉じこもっているのでなくいろいろな文化に触れていきたいと思いま
した。
◎異文化に触れることで、自分の文化に対する無意識の思い込みに気付く(エスノセ
ントリズム)という言葉に納得しました。
自分が当たり前と思っていることが、異文化に触れることで、当たり前ではないとい
うことに気付くことが大切なことだと思いました。
あと、釣りのエサがイモなのに魚が釣れるということに驚きました。
◎自分の知らない世界を見たなと思いました。文化というのは ひとつだけではなく
て色々な場所で違うんだと改めて感じました。そして自分も、自然とエスノセントリ
ズムというのに捕らわれているのではないかとおもいました。
◎もっといろいろしってみたいなと興味を持ちました。
◎自民族中心思想の説明はなるほどと思いました。自分たちの文化を基準に他文化に
ついて考えていることに初めて気がつきました。本当に無意識にそう考えてしまって
いたので驚きです。他文化の事について聞くとき、変わった事をするな、と思うこと
はよくありましたが、それは相手も同じで自分たちの文化をおかしい、と思っている
かもしれないのですね。「みんな違ってみんな変」という言葉は妥当だと思いました。
でも変なことを理解するのは難しいから、他文化を理解するのもきっと難しいことな
のだろうと思いました。
←安渓コメント。 変なこと。理解はできなくても、楽しむことはできるでしょう。
他文化を本当には理解することはできなくても、違いを楽しむことはできるはず。
◎日本の援助で橋が建ったというのは聞こえがイイけど・・・実際のところは自分た
ち
の技術を確かめたかったからと言うのを聞いてとてもショックでした。
これも「自民族中心思想」からくるんだろうなと思いました。
頭の上に物をのせて歩いたり、山に登って魚を取ったりするのはとても大変そうだな、
と思いました。でも、私たちよりとても豊かな暮らしをしている気がしました。
◎おもしろい形の魚がいて、すごく興味深かったです。鼻のながい魚はとくに気持ち
悪かったです。
◎安渓先生がテレビに出演されていたことにビックリでした…。あの番組は中学生向
けと仰っていましたが、一般大衆(語弊がある表現かも知れませんが…)に私たちの知
らない民族を紹介する番組が放送されるようになったのはいつ頃からなのか気になり
ました。…最後に先生がされていた「魔法」で音が出るというアレみたいな「あまり
役に立ちそうにない」ことも適度に教えて頂けると楽しいです。…先生が紹介された
アフリカ雑貨のお店「ウペポ」は行ったことがあります。フェアトレード相応の値段
ですけど、雰囲気的に居心地のいいお店ですね。
←安渓コメント。 まだうるるん滞在記がないころでした。「ウペポ」はスワヒリ語
で「風」という意味です。ベスト電器の向かいのかわいいお店。店長のマイマイさん
やオーナーの高見早苗さんと仲良くなると、今年3月に一月行ったうちの学生たちの
ように、ケニアに連れて行ってもらえるかもしれません。
http://ankei.jp/yuji/?l=j&c=o&n=235
http://ankei.jp/yuji/?l=j&c=l&n=243
1回目(2006年10月6日)の授業へのコメント
安渓遊地からみなさんへのメッセージ
今日は、フィールドワークの3つのわざ。見る、聞く、やってみる、を学びました。
見るつもりが見られ、聞くつもりが訊かれ、やってみたら叱られるなど、思ったよう
にはいきませんが、それでも、いろいろ学んで、戻ってきてレポートします。中川安
奈さんの家は今でもあるのでしょうか。わかりません。
2回目からは指定席です。後ろの方にすわる気持ちはわかりますが、字幕とかもあ
るので、前から12列だけを指定席にさせていただきます。
また、コメントに安渓がお返事した人(安渓コメントと、ここでは書かれています)
には、参加点をもう1点差し上げています。集計は自己管理ですのでよろしく。
◎知らないことを聞いたり実際にやってみたりすることは、様々なことを知るうえで
とても大切なことだと感じました。
◎この講義で人間に対する多くのメッセージを受け取り、自分なりに考察していきた
いと思います。
◎現地に行ってそこの人と直に話すことは、勉強するより頭に残るはずだと思いまし
た。
◎実際に体験してみることの面白さや、大変さがビデオを見ていると伝わって来まし
た。
◎人に聞くことの大切さが分かりました。
◎大学の先生は難しい言葉で難しく説明する印象があったんですが、先生の講義はす
ごく分かりやすかったです。
← 難しいことをやさしく。
やさしいことを深く。
深いことを面白く。
だったっけ、井上ひさしさんの仕事のモットー。ぼくも見習いたい
(瀬尾河童の『カッパののぞいた仕事場』より)
私はまだ外国に行ったことがないけど、ビデオを見ていてすごく興味がわきました。
◎1月に韓国に行くのでフィールドワークをしてみたいと思います。難しそうですが
…やってみたいです。
◎前期での文化人類学Ⅱの授業とはまたことなった観点でみることができるのでこれ
からの講義がたのしみです。
◎神話といった人間の根源は国が違えど、共通するものがあることが分かりました。
人間が人智を超えた力を信じる気持ちは同じなのだなと思いました。
◎フィールドワークを実際に体験するのは大変そうですがとても興味があります。
◎アフリカの神話と日本の神話に似たところがあるということにとても驚きました。
これからの授業も楽しみです。
←安渓コメント。 アフリカにも日本神話に似たものはあります。私が聞いたのは、
海幸山幸みたいのでした。ビデオで見せたのは、インドネシアの中の(神に豚をささ
げる)非イスラムの島であるフローレス島のリオ民族・ヌアオネ村でのイネパレの神
話でした。てなぐあいに、固有名詞をメモしながらビデオはみるといいかもね。
◎ビデオの中で、レポーターの女性のためにわざわざ現地の人が家を建ててあげてい
た
ことに驚きました。また、家を建てる際に血で清めていたことがとても印象に残りま
した。
◎動物の血で家を清めるというのはとても驚きました。
まったく同じ神話があることにも驚きました。
←安渓コメント。 ナレーターの渥美清さんはそう言っていましたが、非常によく似
た、というあたりが穏当でしょう。やっぱり細部は違うのは当然だから。
◎講義で観たビデオのなかで「神話を聞きたいのならこの村の娘にならなければなら
ない」という言葉を聞いて、この村の人達にとって神話はとても重要なことなのだろ
うと思いました。あのあと、あの女優さんは無事に帰ることができたのかがとても気
になりました。
◎家を建てる時などに見られた、血で清める場面に少し怖さを感じてしまいました。
ビ
デオの中の彼らは生き物の血で何を清め、またその行為はどのような意味を持つの
か疑問に思いました。
←安渓コメント。 それでは、こんなことを考えてみてください。日本では、お葬式
の後に、塩を体に振りかけるということをしますが、それをビデオでみた、南の島の
人にこんなふうにたずねられたら……「食べ物ではないはずの人間の体に塩をふりか
ける場面に少し怖さを感じてしまいました。ハラキリなどの野蛮な習慣があった日本
には、やはり人を食べるという伝統があったのでしょうか。清めだとおっしゃるので
すが、あながたがは塩で何を清め、またその行為はどのような意味を持つのか疑問
に思いました。」と問われたらどのように答えますか?考えて見ましょう。聞くこと
は聞かれること、そして、異文化に触れることは、「自分の文化があたりまえで、世
界の中でも標準的だ」という無意識の思い込み(これを、文化人類学の業界用語=専
門用語では、自民族中心思想、エスノセントリズムethnocentrismといいます。)に
はじめて気づくことなのです。
◎講義を通して、たくさんのことを経験したいと思いました。
◎先生の話を聞いてるとフールドワークって楽しそうだと思ったけど、実際自分が体
験するとなると、今の自分にはない「やってみる」の力が必要となのでとても難しい
だろうなと思いました。
◎ビデオを観て世界には本当に様々な文化があるんだなと改めて思いました。
◎フィールドワークを是非体験してみたいと思います。今日見たフィールドワークの
ビデオは私にとってはとても不思議な世界でした。でもその世界が同じ人間によて想
像されていることを思うと嬉しくてたまりません。
◎私の中のフィールドワークの概念が変わりました。1見る、2聞く、3体験する(
←これが付け加わりました)
◎フィールドワークは見たり聞いたりするだけでなく、自分で体験してみることも大
切なのだと知りました。私も自分の知らない文化などを体験してみたいと思います。
◎私もぜひフィールドワークをしてみたいと思いました。また、雑誌には今まで見た
ことのないような格好をしている人の写真などが載っていて、興味深かったです。
◎フィールドワークって外に出て活動するだけのことかと思っていたので、結構簡単
に出来るのかなと思っていましたが、今日の講義で、結構難しいんだなということを
知りました。
← 相手が人間の場合、ことに難しいのです。また、そこにモノ相手のフィールドワー
クにはない喜びもまた生まれます。
◎日本と同じような神話が外国にあるというのに驚きました。外国の慣習から日本の
文化が解明されていくというのはおもしろいなと思いました。
◎今日の講義を受けて、フィールドワークをしてみたいと思いました。ビデオを見て
いると、私が知らないことや、体験したことないことが、たくさんあって、驚くばか
りでした。
「世界ウルルン滞在記」のようなテレビ番組もフィールドワークなんだなぁ…、と思っ
て感心してしまいました。
◎まだ自分が知らないことはたくさんあることに気づきました。あそこの人々の生活
はきびしいかもしれないですが、しっかり自分の生活を送っているようです。
◎以前からアフリカに行ってみたいと思っていたので、参考になりそうです
◎ビデオの女優さんのその後が気になりました。人生観や価値観などが変わることは
あったのでしょうか。また笛が聞きたいです。
◎フィールドワークが何かということがよく分かったと思います。結構興味が湧きま
した。
僕もアフリカに行ってみたいのでいろいろと学ばしてもらいます。
◎フィールドワークは苦労と困難が伴いそうですが、楽しそうだと感じました。
◎今回の講義でフィールドワークをやってみたくなりました。
◎フィールドワークがどのようなものか初めて知りました。私もフィールドワークを
行ってみたいと思いました。
◎西表島では津波をナンヌリということを知って、もっといろいろな国の文化や言語
などを知りたいと思うようになりました。
←安渓コメント。 おお、あの厚いファイルを指さしながら見ていたのはあなたでし
たか!
言葉の世界もおくふかいよお。
◎日本の神話と似たものが外国にもあるのがとても不思議で驚きました。
◎今日の授業は、先生の話を聞いているうちに西表島でフィールドワークしたくなり
ました。
西表島に行って自然に触れてみたいと思いました。
◎フィールドワークにちょっと興味がわきました!
今日の発言が正解でよかったです。
ビデオを見たり、写真を見たり、とても楽しそうな授業だったのでよかったです。機
会があれば、フイールドワークやってみたいな、と思いました。
◎ビデオを見て、聞いて、見て、体験するフィールドワークの面白さを知りました。
フィールドワークをしてみたいなぁと思いました。