日本人への言葉)恥と自殺を考えるなら、恥を選んだ方がいい(ダライ・ラマ14世)
2010/05/03
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/world/n_dalai_lama2__20100503_4/story/03mainichiF0503m110/ からの引用です。
<ダライ・ラマ>病める日本にメッセージ 毎日新聞と会見 (毎日新聞)
【ダラムサラ(インド北部)栗田慎一】ノーベル平和賞受賞者で、チベット仏教の
最高指導者ダライ・ラマ14世(74)は6月の訪日を前に、亡命政府のあるダラム
サラで毎日新聞と会見した。自殺者が12年連続で年間3万人を超える日本。ダライ・
ラマは「周囲に頼っても何ら問題ではない」「拝金主義から脱し、隣人が苦しんでい
る時こそ救いの手を」と語り、病める日本社会にメッセージを発した。
長引く不況に伴うリストラや借金苦、学校や職場でのいじめ……。自ら命を絶つ人
のほか、心を病む人も多い。そして、悲しみは周囲に広がる。「日本は経済成長で(
人々の心は)限界に直面し、今では経済の分野でも世界規模の危機の中で苦しんでい
る」と案じる一方、「現代社会は人間への慈しみや愛が欠けている」と説いた。
自殺を減らす方策はあるのか。ダライ・ラマは「祈りだけで問題は解決しない」
と断言し「次世代のために内なる価値観を重視する教育システムが必要」と語る。さ
らに生き方を見失った人々には「恥と自殺を考えるなら、恥を選んだ方がいい。物ご
いになっても、それは恥ではない。失敗しても自ら命を絶つ理由などない」との
メッセージを送った。
ダライ・ラマが中国から亡命して今年で52年目。自身が自殺を考えたことがある
かとの質問に対し「最高機密」とユーモアをまじえつつ「自殺を考えても誰にも言わ
ない」と最高指導者としての苦悩もにじませた。
一方、ダライ・ラマが求める「高度な自治」を巡り対立する中国については、最も
困難を感じているのが「閉鎖性」と指摘。「中国は外の世界への疑念から閉じこもる
思考を持つ」「アジアの大国である日本やインドが中国との関係を発展させ、信頼し
合うことが重要」と述べ、アジアの安定に不可欠な日中印の信頼醸成がチベット問題
の解決にもつながるとの認識を示した。
[毎日新聞5月3日]
[ 2010年5月3日4時3分 ]
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