沖縄問題じゃない日本問題だ)首相官邸前で座り込みの記録映画 「ゆんたんざ未来世」特別編上映のお知らせ
2010/04/22
西山監督からメッセージが届きました。
2010年4月6日~9日に彫刻家・金城実&知花昌一が首相官邸前で敢行した座り込み
行動を中心にした記録を急遽製作することにしました。緊急上映は5月17日から東
京各地でスタートします。安渓さんのブログからも呼びかけをしていただければ嬉し
いです。資料を添付します。
西山正啓 感謝!
シリーズ「ゆんたんざ未来世」特別編集版
チビチリガマ慰霊祭、首相官邸前座り込み、県民大会までの記録。
「チビチリガマから日本国を問う! 」緊急上映のお願い!
昨年12月末、読谷村会議員の知花昌一さんが「米兵ひき逃げ事件」に断固抗議!
するため、容疑者がかくまわれている米陸軍通信施設トリイステーション前で4日間
におよぶハンガーストライキを敢行した。知花さんは度重なる凶悪な米軍犯罪や事件・
事故、最近では2004年に起きた沖縄国際大学米軍ヘリ墜落の米軍による無法な処
理事件、そして2007年沖縄戦の教科書改ざん問題、1996年から現在につづく
辺野古新基地建設の策動など日米両政府による沖縄への屈辱的な政治対応に抗議し「
屈辱的な日米地位協定を抜本的に改正せよ!」とする声明を発した。ひき逃げ犯の米
兵がようやく起訴され身柄が引き渡されたが、これで事件が解決したわけではない。
凶悪事件犯を逮捕できないという不平等な「日米地位協定」はそのままだからだ。
知花昌一さんはこれまでチビチリガマ強制集団死を語り継ぎ、米軍楚辺通信所(象
のオリ)奪還闘争の先頭に立ち、日本全国に向かって沖縄の心を表現、誇りある行動
をしてきた。
昨年、政権交代によって沖縄が抱える過重な基地負担がようやく全国民の関心事と
なり始めた。新政権が普天間基地の移設先を国外、最低限県外と約束したからだ。し
かしアメリカとの交渉が行き詰ると、県内もありうるとして迷走を始めた。県外移設
という沖縄の期待を煽りながら迷走する新政権。危機感を募らせる沖縄の人々。期待
していただけに沖縄の怒りは収まらない。
2010年4月6日から4日間、読谷村在住の金城実(彫刻家)、知花昌一(村議)
、知花盛康(農民)の3人が日本国総理官邸前で要請と抗議の座り込みを敢行した。
呼びかけから僅か10日間という緊急行動にもかかわらず総理官邸前には延1200
人の人々が集まった。
数人の果敢な行動が人々の心を動かし、世の中を動かす場合がある。4月25日に
は三人が暮らす読谷村で10万人規模の県民総決起大会が行われる。読谷村は沖縄戦
で米軍が上陸した場所であり、住民が避難していたチビチリガマ(壕)で強制集団死
が起きた場所でもある。彫刻家・金城実さんと知花昌一さんは1986年から翌年に
かけて「チビチリガマ世代を結ぶ平和の像」を協働で製作し、強制集団死と平和の問
題を共に考え行動してきた間柄である。
私は1986年夏から読谷村に住み「世代を結ぶ平和の像」製作を取材、映画「ゆん
たんざ沖縄」として発表した。23年後、私は再び読谷村を拠点にして、若い世代に
時代を語り継ぐための記録映画「ゆんたんざ未来世」シリーズの製作を始めた。第一
弾は昨秋完成した「知花昌一・沖縄読谷平和学」(94分)。第二弾は「金城実~恨
(ハン)を解いて浄土を生きる」(仮題)を
編集中でしたが、今回の座り込み行動で、急遽特別編集版「チビチリガマから日本国
を問う!」を仕上げることにしました。県内のたらい回しか、県外か。5月末にも予
想される政府の結論が予断を許さない状況があり、今や問題は日本に駐留する外国の
軍隊、日米安保条約そのものに関心が向けられ始めたからです。戦後65年間もの永
きに亘り外国の軍隊が駐留する国が主権国家といえるのか。沖縄はこの日本国の主権
者意識を根源的に問うているのだ。
地域社会にどっしりと根を張り沖縄の心を叫びつづける彫刻家・金城実さんと知花
昌一さんを記録した映画の自主上映を全国各地に広く呼びかけたいと思います。どう
か友人・知人のみなさんに地域上映を呼びかけてください。上映運動で人と人がつな
がり、地域と沖縄がつながり、世代を結ぶ、そんな平和運動を呼びかけたいと思いま
す。
西山正啓(にしやままさひろ)
映画「ゆんたんざ沖縄」
(シグロ/16ミリ・カラー/1987年/西山正啓監督作品)
1987年に完成した「チビチリガマ世代を結ぶ平和の像」製作過程と、「日の丸」
「君が代」の強制に揺れる読谷高校の卒業式を同時に追った、海邦国体前夜の激動す
る沖縄を記録したドュメンタリー映画。
映画「知花昌一・沖縄読谷平和学」
【解説】
福岡教育大「共生社会論」講座の中から始まった、『沖縄スタディツアー“愉快
なうちな~んちゅ”と出会う旅』が今年で7回目を迎えた。亜熱帯の美しい海、ちゃ
んぷる~異文化体験はもちろんのこと、沖縄に集中する米軍基地、新しい海上基地建
設の反対闘争が粘り強くつづけられている名護市辺野古、沖縄戦で米軍が最初に上陸
した読谷村、そこで女、子ども、老人による強制集団死が起きたチビチリガマ、投降
することで九死に一生を得たシムクガマ。否応なくみえてくる沖縄の光と陰。そのさ
まざまな現場に立ち、そこで暮らす人々から話を聞く。スタディツアーの目的と、向
き合う心がまえはいつも同じだ。今回は韓国、中国、ベトナム、オーストラリアの留
学生が参加、平和の礎・辺野古、読谷村ではチビチリガマ、シムクガマに加え、強制
連行され無念の死を遂げた朝鮮人軍夫の魂を、自戒を込めて慰霊する「恨(ハン)之
碑」を見学した。水先案内人は読谷村議会議員でチビチリガマの語り部、知花昌一さ
ん。旅の終わり日本とアジアの学生たちは、国家と個人、異文化を生きるお互いの友
情について、アジアの平和について夜通し語りあった。
西山正啓 監督・製作/94分/2009年作品。
●上映についてのお問い合わせ(西山)
092-942-7406(TEL・FAX)
080-5255-7406
E-mail aitaro7◎yahoo.co.jp (◎を@にかえて送信)
日本国を問う!上映要請.pdf (245KB)