4/23)14 時30分から県立大講堂で赤坂憲雄『いま地域から』の講演メモ
2010/04/21
赤坂憲雄さんの講演メモです。多岐にわたるお話になりそうで、楽しみです。安渓遊
地
いま、地域から――地域学の可能性をもとめて
2010,4,23 赤坂 憲雄
(一)、世界遺産への懐疑から
・世界遺産とは何か
・誰が、何を、「人類の未来へと残すべき遺産」と認定するのか
(二)、東北遺産は可能か
・かけがえのない風景とは何か
・「何もない空間」から「詩的な場所」へ
(三)、宮沢賢治、イーハトヴとは何か
・宮沢賢治/イーハトヴとは何であったのか
①記憶の掘り起こし
②土地の名付け
③物語の創造
(四)、地域の内発的発展のために
・地域学と内発的発展論
・地域学の多様性のなかで
小さな地域学/大きな地域学
・地域学と観光の接点から
・地域学とは、
その地域に生きる人びとが、地域の歴史や文化や風土を掘り起こし、探求し、
それを地域資源として、地域の将来イメージを創造してゆくための、
だれもが参加できる知の運動であり、地域づくりの運動である……
(五)、あらためて、地域とは何か
・なお拠るべき故郷はあるか
・郷土/地方/地域
地域/八〇年代以降、地域という言葉が浮上、時代のキーワードへ
地域学の登場、平成の市町村合併のなかで
・故郷の発見、という逆説
(六)、定住の時代の終わりに
・縄文以来の「定住の時代」が終焉を迎えつつある
・移動や旅の日常化のなかで
中心の争奪戦から、中心(定点)の複数化へ
(七)、故郷と異郷のはざまに
・ローカル/ナショナル/グローバルという構図
・折口信夫は半島の思想家である
柳田国男と折口信夫、どちらが思想として生き延びるか……
・サイード『オリエンタリズム』
「世界のあらゆる場所を故郷と思えるようになった人間は、それなりの人物である。
だがそれにもまして完璧なのは、全世界のいたるところが異郷であると悟った人間な
のである」
異郷に生きる、または複数の故郷に生きること、ときに異邦人として……
・花田清輝の書評/「故郷を失わぬ人々――宮本常一『庶民の発見』」から
「ここには、故郷を失っていない人びとの幸福と不幸とがある」
「わたしは、同じ問題が、故郷を失っている人びとによっても――どこへ行って
も異郷しか「発見」できない人びとによってもとりあげられることを希望したい」
「近代をこえるためには、一度、われわれは、徹底した「異邦人」になる必要があ
るのではなかろうか」
・伊波普猷/<汝の足元を深く掘れ、そこに泉あり>
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