上関)予定地でトラブル 工事阻止の男性が入院 についての中国電力と反対住民の声の両方に取材した記事がでました(毎日新聞)
2009/11/10
中国電力にだけ取材した一方的な報道が多かったため、大いに疑問に思っていました
が、両方に取材した「普通の記事」がようやく出ましたので、紹介いたします。
毎日新聞山口版です。
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20091110ddlk35040546000c.html
上関原発建設計画:予定地でトラブル 工事阻止の男性が入院 /山口
上関町長島での原発建設計画を巡り8日、予定地で海中から工事を阻止しようとし
た反対派のシーカヤックの男性(23)が、病院に運ばれた。中国電力は8日、予定
していた作業を完了したが、反対派は9日、中電のクレーン台船に先回りして埋め立
て作業海域に現れ、工事を阻止した。【近藤聡司】
病院に運ばれた男性は広島県在住。同町祝島の漁船とともに建設予定地に来ていた。
中電と反対派の話によると、午前8時ごろ、中電はクレーン台船を原発推進派の漁船
に守らせ、ブイを設置するためのアンカーを海中に下ろそうとしていた。男性が泳い
で近づき、アンカーを下ろすために投じたワイヤにしがみついた。
中電によると、作業員4人が男性を推進派の漁船に引き揚げ、再び海中に行かない
ようにしたという。反対派は「羽交い締めされた」と話し、中電は「作業が完了する
までの数分間、やむなく制止した」としている。
男性は祝島の漁船で平生町の田名埠頭(ふとう)に運ばれ、救急車で搬送された。
低体温の症状がみられ、経過入院している。徳山海保が関係者に事情を聴いている。
男性にけがは確認されていないという。
祝島の漁民ら反対派は、建設予定地が危険な状況にあるとし、13日に県への報告
を予定している。9日は夜明け前に建設予定地に現れ、漁船約10隻、シーカヤック
約7隻で阻止行動に入った。中電は測量を一部したが、原子炉を設置する海岸での工
事はできなかった。
〔山口東版〕
ついでにもうひとつ。
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20091107ddlk35040436000c.html
上関原発建設計画:新たな監視小屋建設 反対派の阻止行動、建設予定地で続行 /
山口
上関町長島での原発建設計画で、中国電力は6日、作業台船3隻を出して海域の本
格工事を進めようとしたが、同町祝島の漁船などに囲まれて一部を断念した。
中電は原子炉を設置する田ノ浦海岸など、埋め立てを予定している3カ所にそれぞ
れ台船を出した。放水口を設置する予定地南側の海域に資材を係留するいかりの据え
付けを完了。しかし、取水口を設置する予定地北側では、台船が土砂をさらう海域ま
で到達できず、5日に続いて海底の測量もできなかった。海岸では、新設する桟橋の
基礎になるコンクリートブロックを据え付ける作業も断念した。
10隻以上の漁船が繰り出し、3カ所に分かれて中電の台船とにらみ合った。この
日は、平生町田名埠頭(ふとう)で阻止行動を続けていたシーカヤック3艇も参加。
5日は中電の社員が祝島の漁民と交渉したが、6日は姿を見せなかった。中電は「今
後、反対派との交渉も請負業者に任せる」としている。
一方、漁民ら反対派は、建設用地内の山林に新たな監視小屋を建て始めた。造成が
進む田ノ浦海岸の上方に位置し、中電が買収できなかった反対派の所有地。6日は漁
民の多くが阻止行動に参加し、代わりに支援者がコンクリートの基礎造りをした。1
1月中の完成を目指し、反対派は「24時間態勢で監視できる阻止行動の拠点にした
い」と話している。【近藤聡司】
〔山口東版〕