ゲノム編集食品)山口市への申し入れをします #やまぐちの種子を守る会 RT_@tiniasobu
2022/10/20
子どもたちの未来のためにゲノム編集作物およびゲノム編集食品の取り扱いに慎重な対応をお願いします
というお願いを、山口県の市町とそれぞれの教育長に提出しようと準備中です。
以下は、山口市に向けたものです。
2022年 10月
やまぐちの種子を守る会 会長 木村 節郎
賛同団体 山口県環境保全型農業推進研究会
子どもたちの未来のためにゲノム編集作物およびゲノム編集食品の取り扱いに慎重な対応をお願いします
平素より子どもたちへのご配慮心より感謝申し上げます。
さて、ご承知のとおり子どもたちの健全な発育に「食」の安全は欠かせません。
その「食」を支える「種子」について、ゲノム編集など近年の技術開発の発展を不安視する声が上がっています。私ども「やまぐちの種子を守る会」はそうした市井の声を受け、山口県内の有機農業者・消費者の有志によって結成いたしました。
2019年、ゲノム編集食品の流通解禁が決まり、すでに表示義務のないゲノム編集食品の流通がインターネット上で始まっています。販売拡大を目指す企業はPR活動として、希望者を募りゲノム編集トマト苗の無料配布を実施し、その次の広報活動として全国の福祉施設や教育施設において、ゲノム編集トマト苗の無料配布を計画しております。
企業によるマーケテイング戦略が進む一方で、子どもたちへの安全性、環境への配慮、地元農作物への影響などへの議論が置き去りにされている懸念があります。
そうした不安を受け、私ども「やまぐちの種子を守る会」では、自治体へ向け以下のことをお願い致します。ぜひ子どもたちの未来ため何卒よろしくお願い致します。
子どもたちを守ってください
子どもたちの中には、気づかれにくい食物アレルギーなどまだ日本で検証中の症状に悩む事例があります。ゲノム編集食品の安全性には検証が十分でないと判断できるため、小学校でのゲノム編集トマトの苗の配布依頼があった場合、安全であることが確認されるまで、見送りをお願いいたします。
環境を守って下さい
ゲノム編集作物の環境への影響は慎重になるべきです。海外では遺伝子組み換え作物と同様に栽培区画を分けるなど対策があると聞きます。十分な法的整備がない以上、安易な受け入れは拒否してください。
地域の農業を守って下さい
ゲノム編集作物の花粉が飛来した場合、例えば「有機トマト」は有機の認証が下りなくなるので販売が出来なくなります。制限なくゲノム編集作物の種が地域に持ち込まれることは、地域農作物を担う農家の権利に関わります。風評被害も想定した補償を念頭に、十分に配慮された対応をお願いいたします。
お問い合わせ先 やまぐちの種子を守る会 世話人代表 安渓貴子
a(a)ankei.jp Fax 083-956-0375
【参考資料】
ゲノム編集食品のベンチャー企業・パイオニアエコサイエンス社は、ゲノム編集トマト「シシリアンルージュ ハイギャバ」の苗を、福祉施設や教育施設へ無償配布する計画を発表しました。福祉施設への配布は
2022年、教育施設は 2023年に開始するとのことです。
ゲノム編集技術は、特定の標的遺伝子を破壊して行う生命の改造です。標的以外の様々な遺伝子
を破壊してしまう「オフターゲット」現象がしばしば起きます。無差別な遺伝子の破壊により、
新たな毒性やアレルゲン、がん誘発物質の発生が危惧されます。遺伝子は生命活動の基本であり、 全体が連関しており、壊してよい遺伝子などありません。
また、ゲノム編集が行われたことを確認するための抗生物質耐性遺伝子も含まれているため、抗生物質耐性菌が増える危険があります。遺伝子組み換え食品と同等もしくは、それ以上の危険性を指摘する研究者もいます。
ゲノム編集技術の開放系(実験室外)への放出と食品応用には本来、厳格な検査と規制が必要で
す。にもかかわらず日本政府は、環境影響評価や食品としての安全性審査、表示も義務づけていません。一方で、特許は認められるので、遺伝子組み換えと同様に種苗等を独占する企業に莫大な利益をもたらします。一般圃場で栽培すれば、花粉などの飛散が起こり、農家の栽培種と交雑するなど、環境への深刻な影響も心配されています。トマト農家などへの風評被害も懸念されます。
*現在ゲノム編集食品は、トマトの他に一般流通可能なものとして、ゲノム編集されたトラフグとマダイがあります。フグはご承知の通り山口県を代表する高級魚で、県魚にも指定されています。ゲノム編集されたフグがもし災害の際などに野外に放出された場合、天然のフグと交雑することも危惧されます。
ゲノム編集トマト「シシリアンルージュ ハイギャバ」に関しても、環境への影響を評価する試験や、食品としての安全性を確認する試験が行われていません。自然や生物の健康へ影響を与えて
しまうことを強く懸念する消費者団体、農民団体、食の安心安全を求める
NGOは、同トマトをはじめゲノム編集された生物放出と食品の栽培、流通に強く反対しています。
安全性が十分に確認されていない食品を子どもたちに食べさせることは許されません。
安全性に強い疑念のあるゲノム編集トマト「シシリアンルージュ ハイギャバ」の種苗を貴自治体内の福祉施設
や教育施設へ配布依頼があった場合の対処について、また今後予想されるゲノム編集作物の流通について、慎重な対策をお願いいたします。
「やまぐちの種子を守る会」へ賛同のお願い
御中
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、この度、「ゲノム編集トマト」の種苗が全国の小学校へ無料配布されるという計画を受け、当会より自治体に向けゲノム編集食品の取り扱いに慎重な対応をお願いする要望書を作成しました。(別紙参照)
種子法の廃止、種苗法の改正案、農薬の基準緩和、ゲノム編集食品の流通解禁、
遺伝子組み換え作物の国内栽培の準備など、日本の「農」と「種」を取り巻く環境はここ数年で大きな変化をしています。
ゲノム編集トマトについては、種苗が無条件で配布されたため、北海道では有機トマトの農家が「有機認証」を断念するというニュースも聞きました。このまま無作為にゲノム編集作物が日本の大地に広がることは、有機農家の権利を侵害することに繋がりかねません。
そうした流れを見て、「ゲノム編集トマト」の全国小学校無料配布については危険性を訴え、有機農業に携わる方々と連携し、啓発を行っていきたいと考えております。
つきましては、当会の理念及び要望書の内容をご理解いただき、ご賛同頂きたく、ここにお願い申し上げる次第でございます。
何卒宜しくお願い申し上げます。
敬具
2022年 9 月吉日
やまぐちの種子を守る会 ・会長 木村節郎
世話人代表 安渓貴子
連絡先 a(a)ankei.jp Fax 083-956-0375