わが友)奄美の快男児・前田芳之さんをいたむ
2017/09/03
奄美大島の瀬戸内町手安(てあん)で、みどりに囲まれてくらしておられた、前田芳之さんが亡くなられました。
2005年から始まった、地球研・列島プロジェクトの中の、奄美・沖縄班の世話人として、奄美大島を走り回ったとき、走行距離が1700キロに達したのでしたが、その時に、お訪ねしたのが初めてで、その後手安にやどをとってお酒をともに飲むチャンスもあり、また、安渓貴子が編者になった『ソテツをみなおす』にも、世界のソテツについての得がたい情報を書いて下さいました。
関西人らしく、言葉にはスパイスがきいていましたが、在地のハカセとして、ぶあつい実践に支えられたひとことひとことには、愛情と重みが感じられて、いつでもまたあえると思っていましたのに、きのう、思いがけない訃報を聞いてしまいました。
奄美に通っていたころ、与路島出身の著述家・屋崎一(おくざき・はじめ)さんを訪ねては、その膨大で緻密な伝統知の体系にいつも圧倒されていましたが、屋崎さんも、ソテツの研究において、前田さんの活動を非常に高く評価しておられました。
安渓遊地