留学生はいま)スペインの大学の授業の進め方とマンガコスプレ
2014/11/04
ナバラ州立大学で勉強中の あやさん からの報告です。
写真は、バルセロナでの、サロンデマンガの様子、コスプレをしていた人たち、秋
がきた私の家の前の道、日本人の方に招待していただいた’コレヒオ・マジョール’
での式の様子、そのときの立食パーティででたピンチョです。
こちらに来て2か月が経ちました。2か月目にして思うことは、必要だと思うもの
を自分で買いに行けるようになったということです。すごく当たり前のことですが、
どこのお店に、何がおいてある、ということが分かるようになり、だんだんと街のこ
とも分かってきました。
最近は、大学で受けている授業の進め方が日本と異なっていて、すごくおもしろい
なぁ、と感じています。自分の学部である国際文化学部と繋がりがある、文化につい
ての授業を聴講として受けているのですが、毎回、授業はあまりすすみません。それ
は、毎回授業がディベートのようになっているからです。先生が疑問をなげかけると、
質問をする生徒は多いし、先生が授業を進めているときでも、自分がその講義内容に
納得していなかったら、「ここはこうではないか。」と、手を挙げて発言します。先
生もそれに対し、発言し、またそれについて周りの人が意見を言い合う、と言う風に
なっています。日本だと、特に大学では、授業中に発言する学生はあまりいません。
私は、こちらの、みんなで話し合いながら授業を進めていく形式の授業を、すごく楽
しくて面白いと感じました。日本の場合、なぜ発言する人が少ないのだろう、と考え
てみました。
初めは、日本は授業中に発言するタイミングがないのかな、と考えました。こちら
では、授業中なんども生徒に疑問をなげかけます。日本では、先生が準備したものに
沿って進めていくので、発言をするタイミングがないのではないか。しかし、自分の
経験に当てはめてみると、たとえ先生が「質問がある人、いますか」となげかけても、
その場で質問をする生徒は少なく、私もしていませんでした。「先生のいう事だから
間違っていないだろう」という、情報にたいして受け身の体勢であり、喋り手が先生
であろうとも、話に対して常に疑問を持つ、という生徒の姿勢がすごく大切だと思い
ました。
ここで、どうしたら日本の授業でも発言が多くなるか、と、私なりに考えてみまし
た。こちらの授業の内容すべてを聞き取れてはいないので(むしろほぼ聞き取れてい
ません)、講義内容の比較はできませんが、先生が完璧すぎる内容の授業をすると、
質問の必要性がありません。「これはおかしくないか?」「ここは聞いたことあるも
のと違うなあ、、」と思わせること、言い方は変かもしれませんが、あやふやな授業
をして、生徒の質問によって先生と生徒ともに正解へたどり着く形の授業ができれば、
発言の多い、生徒も先生もやりがいのある楽しい授業になるのではないかと考えまし
た。もちろん日本の場合、根底に「授業中に発言すれば注目を浴びて恥ずかしい」と
いう思いがある人も多いと思います。「意見がある人はその場で言ってもかまいませ
ん。」ということをあらかじめ生徒に伝えるということも必要だと思いました。日本
でも、みんなで話し合いながら進める授業があればいいな、と思います。
また、新たな出会いもありました、図書館で勉強をして、トイレで ちづさんと喋っ
ていると、図書館にいた女の子が、日本語で「日本人ですか?」と話しかけてきてく
れました。独学で日本語を勉強しているそうです。その子を遊びに誘い、いろいろ喋っ
ていると、ずっとスペイン人と思っていたのですが、なんとアルジェリア人で、小学
校のころにスペインに引っ越してきたと言っていました。母語はアラビア語で、スペ
イン語が母語ではありませんでした。家族とはアラビア語で話すと言っていました。
スペインに住んでいて、スペイン語を話す白人の大学生なら、「スペイン人で当然」
と思っていたのですが、それさえ当然でないのだなと、と思い、私の中で大きな衝撃
でした。
11月1、2日と、バルセロナで開かれた‘サロン・デ・マンガ’という大きなお
祭りに行ってきました。日本食コーナー、アニメグッズ、アニメソングカラオケ大会、
文化の紹介などがあり、たくさんのひとが各ブースにたくさん集まっていて、日本人
としてなんだかとてもうれしくなりました。コスプレをしている人もたくさんで、す
ごく面白かったです。
今、はじめに比べ、スペイン語が聞き取れて、少し意思疎通が出来はじめたかな、
と感じてから、そこからの成長が自分であまり感じられていません。今が、踏ん張り
どころだ!と思うので、3か月目は語学もしっかり勉強し、そしてまだしていないこ
とにもチャレンジしていきたいと思っています。