12/9) 地域公開セミナー「 #ソテツ をみなおす―― #沖縄 と #奄美 を結んで」沖縄県 #名護市 #名桜大学 #cycad #RHIN RT @tiniasobu
2012/11/05
沖縄で開催する 地域公開セミナーのお知らせです。
地球研の列島プロジェクトからうまれた、理科系のミンゾク学をめざす私たち「奄美
沖縄環境史研究会」の、旗揚げ公演です。
ソテツをみなおす――沖縄と奄美を結んで
趣旨 奄美沖縄の人々の生活を支えたソテツの記憶が薄れ、しだいに景観からも姿を
消している今日、食生活だけではなかったソテツ利用の歴史を共有し、「ソテツ地獄」
という表現ではとらえきれない、地域文化としてのソテツを語り合う。
日時 2012年12月9日(日) 12時から17時
場所 沖縄県名護市・名桜大学 ・総合研究所1階 会議室・研修室
予約不要 入場無料 先着80名様程度まで
主催 奄美沖縄環境史研究会
共催 名桜大学総合研究所・沖縄大学地域研究所
総合地球環境学研究所のCR事業(完了プロジェクト成果の地域還元)
プログラム
総合司会 盛口満(生物学・沖縄大学講師)
12:00- 奄美と沖縄のソテツ料理の試食
13:00-15:30
1.世界のソテツと日本のソテツ(前田芳之・栽培植物学・大島郡瀬戸内町)
2.毒抜き法からみた奄美・沖縄のソテツの文化史(安渓貴子・生態学・山口大学非
常勤講師)
3.空中写真から復元するソテツ利用(当山昌直・動物学・南島文化研究所特別研究
員
早石周平・生態学・鎌
倉女子大講師)
4.奄美のソテツ文化(町健次郎・民俗学・瀬戸内町民俗資料館学芸員)
5.沖縄のソテツ利用の民俗 (上江州均・民俗学・名桜大学名誉教授)
討論・司会 安渓遊地(地域学・山口県立大学国際文化学部教授)
「ソテツ地獄」という言葉はジャーナリストによって作られ、日本中に知られま
した。しかし、わが奄美沖縄の島々では、今もソテツの幹からとれるデンプンを生産
する小規模な工場があり、実からつくるソテツ味噌が珍味として空港で売られている
ところもあります。そうした島々ではソテツこそが人々を飢えから救って生き延びさ
せてくれたものだという意味で「ソテツは恩人」と呼んでいます。
ソテツを食べた記憶をもつ人々が少なくなり、正しい毒抜きの仕方、おいしい食べ
方の知識が失われる一方、ソテツそのものが島の景色からいつのまにか消えていくと
いう例も少なくありません。
このような現状を憂えて、奄美沖縄の人々の生活を支えてくれたソテツの賢い利用
について、それを利用してきた人々の経験に耳を傾けながら語り合ってみませんか。
それはまた、グローバル化の中でのこれからますます重要となる、安全な食糧による
地域自給の確立と地域文化の尊厳の確保という課題に答えるとりくみとなるはずです。
リカミン(理科系のミンゾク学)の愛称をもつ、私たち「奄美沖縄環境史研究会」
では、名桜大学・沖縄大学との共催で、総合地球環境学研究所の湯本貴和(現在は京
都大学霊長類研究所)教授による「日本列島における人間-自然相互関係の歴史的・
文化的検討」の研究成果の地域還元事業の支援を受けて、意外なまでに奥深いソテツ
をめぐる自然と文化の世界へみなさまをご招待したいと思います。