出版妨害訴訟)#読売新聞社 が #七つ森書館 を訴える #高木仁三郎 #genpatsu RT @tiniasobu
2012/05/09
ニュース・拡散希望
ゆゆしきことです。高木仁三郎さんの遺志をついで、良書を出し続けておられる七
つ森書館が勝訴して、この灯火が消されることのないように、みなさんの力を結集さ
れることを期待します。長年にわたって、脱原発関連の書籍を多数出版してきた、心
ある出版社が、巨大な新聞社におしつぶされることがあってはなりません。
みなさまへ
一部で報道されましたが、ご心配をいただいている方もいらっしゃいますので、投
稿させていただきました。
去る4月11日、私たち七つ森書館が読売新聞東京本社によって提訴されましたので、
その経緯をご報告し私たちの考えを述べさせていただきます。
今後、さまざまな展開が予想されますし、多大な訴訟費用も必要になると思います
が、全力で闘い抜く所存です。「七つ森通信」などで逐次ご報告しますが、ご支援の
ほど、どうぞよろしくお願いいたします。
より詳しい説明(A4、3ページ)もご用意しております。ご連絡をいただければ、
お送りいたします。
取り急ぎ失礼いたします。東京地方は春らしい日が続いていますが、朝夕は冷える
こともありますので、どうぞご自愛ください。
株式会社 七つ森書館
代表取締役 中里英章
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小さなアリは巨象に挑む
──読売新聞との訴訟に際して私たち七つ森書館の考え──
読売新聞社は発行部数1000万部を誇るメディア界の巨象です。
巨象が、内部告発者とスタッフわずか5人の小出版社に襲いかかったのですが、
アリのように小さな存在が巨象に挑んでいるのです。
2011年11月11日、読売ジャイアンツの清武英利球団代表・GMが、球団会長で読売新
聞社主筆の渡邉恒雄氏に重大なコンプライアンス違反があると告発する記者会見をお
こないました。そのため、清武氏は解任されたばかりか、1億円の損害賠償訴訟をお
こされたのですが、元気に闘っています。
私たち七つ森書館はスタッフ5人の小出版社で、『高木仁三郎著作集』『原子力市
民年鑑』『自然エネルギー白書』など脱原発系の本を中心に広く社会の問題を考える
本を出版してきました。3.11後の時代にあって注目をあつめる出版社だと自負してい
ます。昨年から「ノンフィクションシリーズ“人間”」の刊行を開始しました。ドキュ
メンタリーの良書を復刊し世に広める企画です。監修・解説は評論家の佐高信氏で、
すでに6冊を発行しています。このシリーズに『会長はなぜ自殺したか──金融腐敗
=呪縛の検証』(読売新聞社会部。1998年新潮社刊、2000年新潮文庫)を入れようと
企画し、2010年12月から読売新聞社と交渉を始めました。交渉は順調に進み、著者名
を「読売社会部清武班」とすることも合意し、2011年5月9日に出版契約を結んだので
す。本書の取材記者もつとめた読売新聞社会部次長(当時)が交渉の窓口となって読
売新聞社の法務部門と協議した上で結ばれた出版契約です。
その半年後に、清武氏の内部告発です。2011年12月1日、読売新聞社は七つ森書館
に「出版契約を解除したい。補償はお金でする」と申し入れてきました。私たちは「
良書を復刊するのが『ノンフィクションシリーズ“人間”』の目的です」と理解を求
めました。読売新聞社は代理人同士の交渉もうまくいかないと見るや「出版契約無効
確認請求事件」として東京地裁へ提訴しました。2012年4月11日のことです。
読売新聞社の主張は「読売新聞社において、出版契約は局長が了解・決定するのが
通例であるが、今回はそのような手続きが実行されていなかった。権限を有していな
い社会部次長が署名しているから無効である」というものです。出版契約にいたるプ
ロセスをまったく無視しているばかりか、読売新聞社内の規則にすぎないものを社会
一般の論理と見せかけて押し通すものにほかなりません。出版差し止め訴訟へ持ち込
めなかったのです。
巨大メディアである読売新聞社が、小出版社の七つ森書館を訴えることによって出
版を妨害したのです。多大な時間と訴訟費用の浪費を迫り、自らの主張を押し通そう
とするものです。われわれジャーナリストにとって社会的正義は何よりも重く、言論・
表現の自由は社会的正義を守り抜くためにあることを忘れてはなりません。
この数十年で、どれだけの巨大企業が膨大な利潤を奪っていったことでしょう。ど
れだけ多くの貧困層が生まれていったことでしょう。このような社会の矛盾を監視し
ていくのがジャーナリストの眼なのです。清武氏は本書執筆中に、経営陣に対して「
おかしいじゃないですか」と叫んだ社員の声が忘れられないといいます。私たちアリ
のように小さな存在が、巨象のように大きな読売新聞社に対して、おかしいことはお
かしいと言って誤りを正していくことが重要だと思うのです。少年少女のような考え
方かもしれませんが、私たちは少年少女時代の美しい心を忘れません。
読売側の反論なるものもネットに載っていますが、
会社の名刺をつかって従業員がおこなった行為によって、あなたが不利益を被った
ら、裁判で会社が負けるのが「善意の第三者」の考えかたでしょう。そういう社会常
識と180度反対向きの「反論」ですね。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120508-OYT1T01668.htm