塩素38)これが検出された=中性子が出た←再臨界の可能性 小出裕章さんのお話(テープおこし) #fukushima #genpatsu RT @tiniasobu
2011/04/07
京大原子炉・小出裕章「再臨界の可能性」といお話を全文文章にしてくださった方が
あるので、引用します。
http://www.youtube.com/watch?v=OrJrKU3UBMc
ですが、背景は別のものです。
違う日のお話は、次のサイトにもあります。
①http://j.mp/h7eKDg
②http://j.mp/eiNwP1
全文聞き起こし(たねまきジャーナル・
MBS毎日放送ラジオ)
http://www.asyura2.com/11/genpatu8/msg/632.html
投稿者 ジャック・どんどん 日時 2011 年 4 月 06 日 01:46:25: V/iHBd5bUIubc
京大原子炉実験所 助教 小出裕章さん たねまきジャーナル
2011年4月5日(火)21:00~22:00 大阪MBS毎日放送ラジオ
いったんカセットテープに録音してから、再生して聞きながら起こしました(一応全
文です)多少の誤りがあるかもしれませんが、ご容赦下さい
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小)小出 京大原子炉 水)水野クリスタル晶子 毎日放送アナウンサー 平)平野
毎日新聞
最初15分は、原発関連のニュースで、小出さん登場です
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◉;ヨウ素排出濃度基準の1.3億倍 放射性核種から「再臨界」の可能性
水)小出先生こんばんは。
今のニュースを聞いていますと、びっくりするような数字が並んでおります。今、問
題になっているピットと呼ばれるところの汚染された水の放射性ヨウ素は、国が定め
る限度の1.3億倍という、億なんて言う単位が出てきました。どんどん高い数値が出
てくるんですが、これは小出先生からごらんになったら、もっと高くなる経過のひと
つなんですか?
小)え、事故は続いているのですね。3月11日に原子炉が壊れたわけですが、それ
以降一向に収束に向かっていないで続いています。今になって、私ちょっと自分の考
えが甘かったと思っていることがあるのですが。
水)小出先生が「甘かった」と思われるのはどこでしょう?
小)えーっと、原子炉が一度止まったのですね。原子炉が止まるというのは、ウラン
の核分裂が止まるということですけれど。
水)ウランの核分裂が恐ろしいんですよね、進んだら。
小)私たちがウランの核分裂が始まることを「臨界」と呼ぶのですが、それが止めた
つもりだったんですが、それがもう一度ひょっとすると始まった、それを私たちは「
再臨界」と呼ぶんですが、
水)「ふたたび、臨界がはじまる=再臨界」
小)はい、それがひょっとして起きているかもしれないと、私は思うようになりまし
た。
水)あのう、小出先生は、まあこれはほんとに深刻な事故だけれど、「再臨界」には
至らないだろうとおっしゃっていたのですが、
小)はい、私はそのように思っていたのですが。
水)再臨界に至ってる、ひょっとして始まっているのでないかという理由はなんでしょ
うか?
小)それは、あのうヨウ素の濃度が一向に減らないで、むしろ増えてきているのです
ね。ヨウ素という放射能は半減期が8日ですので、もうすでに3週間以上、3週間ど
ころじゃないですね、半減期の3倍は経っていますので、10分の1には減ってくれ
てもいいわけですが、それが減らないまま増えて来ている訳ですし、実はタービン建
屋の地下水の放射性核種の分析をしたときに、クロルの38というちょっと変わった
放射性核種があるのですが
水)クロル?
小)はい、塩素です
水)塩素?
小)はい、それが検出されたことになっていて、それは「再臨界」が起きているとい
うことにしないと説明がつかないのです。ただ、測定の誤りということは、これまで
東電と政府の発表はそれはもう山ほどありましたから、測定の誤りの可能性もまだあ
ると思いますが、その塩素38という核種はちょっと変わった放射性核種ですが、そ
れが出すガンマー線ていう放射線を出すのですが、間違えて検出することは私はない
と思うんです。だから、もし東京電力の発表が正しい、分析が間違っていないのだと
すると、「再臨界」になっているのではないかなと、思うようになりました。
水)東京電力のデータなんですね。
小)そうです。
水)クロル38が出ていると。
小)そうです。
水)ということは、東京電力はもちろン「再臨界」のおそれを感じてですね、今、手
を打っているはずですよね。
小)えーっと、ただこれは再臨界のときに出るだろうと思われるヨウソ134というの
があるんですが、それは前に東京電力が検出したと発表してですね、私はまさかその
時は再臨界が起きるだろうとは思っていなかったので、これは間違えた測定だろうと
私は答えたことがあるのですね。そしたら、案の定、間違えてた。そういうことがあっ
たのですが。今回は私としても彼らが間違えるということはないだろうと思うし、ヨ
ウソが減らないということは、ひょっとすると、と今は思うようになってます。
水)これを、今ひょっとすると思ってらっしゃることをイエスなのかノーなのかどち
らかでも、確信が持てるようにするには、次はどういうことを確かめなければならな
いのでしょう?
小)今、原子炉から漏れてる水はタービン建屋の方に直結して流れてきている、そこ
のタービン建屋の水をきっちり分析するのが必要だと思います。ただその分析をやろ
うと思って現場に行くこと自身がものすごい難しいというか、被曝をしなければいけ
ないということですから。
平)これは、もし再臨界が仮に起きてるとしたら格納容器がもう破壊されてるという
ことになるんですか?
小)再臨界ということはですね、それが起きたら爆発をするということとは違います。
水)違うんですか?
小)再臨界で皆さんは爆発してしまうと、みなさん思ってるかもしれないけれど、そ
うではありません。再臨界をするとウランの核分裂反応が始まって熱が出るのですが
それによって再臨界を起こしている場所、つまり私はウランが融けて固まっている場
所があると推測しているわけですけれど、ウランが集まってるとこですね。そこの形
状が変わるのです。温度が上がると、形状が変わると臨界がおさまります。おさまる
とまたもとに戻って来てですね、戻ったらまた核分裂反応が始まると。ブツブツ燃え
るという状況に陥っていると疑っているのです。
水)核分裂がブツブツということは時々起こっているということですね。それ、もし
起こっているとしたらですよ、ウランが融けて固まっている場所で形が変わり臨界し
ウランの核分裂反応が起こっているとすると、そうすると何が困ることなんですか?
小)発熱が止まりませんし、ずーっと、小ちゃい原子炉が動いてるという状態、動い
ていて止められないという状態なっている。動いているということは、核分裂生成物
を次々に生み出してるということですから、放射能が次から次へ漏れてくる。それが
ヨウ素の濃度が1億倍を超えてしまったということにつながっただろうと私は思って
いる。
水)ということは、ヨウソの濃度がどんどん高くなると同時に、今まではなかった放
射性物質の種類も増えていくということですか?
小)そうです
水)そのことは何か環境に影響を与えるのですか?
小)もちろん、ヨウソの濃度が増えているということは、それだけ環境中に濃い放射
性核種が流れていっている訳ですし、新しい放射性核種が出来ているということは、
それもまた環境中に新しい放射性核種が出ていって環境を汚染するということにつな
がる訳です。
平)これ続くと、燃料棒そのものがすべてもう融けてしまうんですか?
小)燃料棒自身はジルコニウムという金属でできているのですが、それはもう全部な
いと思います.棒という形はもうないと思います。
水)燃料棒の形をしてない。
小)はい、棒の中に入っていたウランの燃料ペレットというまあ、小指の先ぐらいの
大きさのウランの瀬戸物ですけど山になって堆積しているのだと思います。
水)どこに堆積してるのですか?
小)それは場所が私にもよくわかりませんが。
平)よくいいますけど、底が抜けるといいますよね。
小)底というのは圧力容器の底ですが、今私がペレットがたまっていると言っている
のは炉心と呼ばれてる場所の下部だと思います。
水)圧力容器の底までは落ちていっていないのではないかと。
小)私の全くの想像です。
水)圧力容器の底までいかなければ最悪の事態にはならない?
小)えーと、そうではなくて、むしろその炉心というとこの下部にとどまってるとい
うことが最悪の事態の引き金になるかもしれないと、私はおそれているんです。
水)なんでですか?
小)圧力容器というのは、まあ圧力釜ですね、そのなかに水を入れて原子炉を冷やそ
うとしてきた訳ですが、炉心という部分はもうほとんど裸になっているとデータが示
しています。そこはだから蒸気で冷やされてる訳ですけれども、圧力容器という圧力
釜の底には、たぶん水があると思います。その状態で炉心という部分で被覆官が形を
失って燃料棒のペレットがたまって、そこで崩壊熱という放射性核種自身が出す熱と
再臨界になった熱がでているのではないかと、今私は思い始めたのですが、そうなる
とウランのペレットがどんどん融けていくと思います。かなりの部分が融けた状態で
圧力容器の底に残っている水の上に落下するということになると、私が一番恐れてい
る水蒸気爆発が起こります。
水)はあー、じゃあ今までの予想のもとにやってきた注水作業のままで対処の仕方は
よろしいのですか?
小)もちろん、注水はしなければいけません。必ず水は入れなければいけませんが、
たぶんホウ素という核分裂反応を抑える化学物質ですけれど、その注入量が少なすぎ
るんだと思います。
水)ホウ素というのはいくらでも投入できるくらい原発周辺には用意されてるんです
か?
小)えーと、事故が起きた当初に、大量に東京電力は入れたと思います。再臨界をや
はりおそれたはずなんで入れたと思います。今現在福島の原発のなかでホウ素がどれ
だけ残っているのかわかりません。
水)ホウ素をもっと入れる必要があるならば、それこそ先を見越すと大量のホウ素を
福島に集めなければなりません?
小)そのくらいのことは福島の方たちはもうわかっていると思いますので手配をして
るかもしれませんし、単純に私が想像して言っているだけで、私が想像できるような
ことを福島の方はわからないはずはないので手は打っているだろうと思います。
平)今の◯では、再臨界の恐れというのは1号機から3号機までありますけど、2号
機でしょうか、3号機でしょうか?
小)一番はたぶん1号機じゃないかと
水)これは、1号機だけを見つめていればいいいんですか?その意味では。
小)そうではありません。再臨界というのはさっきも聞いていただいたように、ブツ
ブツ燃えるというだけで爆発ということにつながることではありませんので、2号機
でも3号機でも炉心が大幅に融けてしまえばやはり同じことになります。1も2も3
もとにかく水を入れて冷やすということをやらなければ往けません.再臨界の恐れの
ある炉心にはホウ素をいれなければいけません。
水)こうしたおそれもあるという小出先生のような専門家がいらっしゃるという事態
でですね、今の付近の住民の方の避難のありようはこれでいいんですか?
小)私が恐れているというのは前から何度もお伝えしたと思いますが、原子炉の炉心
が融けて落ちる、つまりメルトダウンをするといのを恐れているのですが、絶対に起
きないと私は言いたいのですが(もちろんです!と水野アナ)、自信をもって言えな
いという状態が続いているんですね。もしそれが起きてしまうと、爆発的に放射能が
出てくるということですので、周辺の人たちはもちろんその覚悟をしていただいて、
いつでも逃げれるというそのぐらいの心構えはしていただかないといけません。
水)はい。こうした大切なデータが東京電力から十分に出ているんですか?私たちシ
ロートがみてもようわからないんですけど。
小)私も公開情報しか手に入りませんので、インターネット上で東京電力が公表する
数値、官邸から出る数値、保安院から出る数値という、そんな数値しか私にも見えな
いのです。でも彼らはもっと一杯もってるはずだと思います。
平)集約した政府判断が出ませんよね、個別には出ますけど、今先生が恐れてるよう
な可能性のある最悪の事態も国民に告知するという政治的な判断を決して出しません
よね。これは、パニックとか、そういうようなことをおそれてるだけのことなんです
かね?
小)だけといっていいのかどうかわかりませんが、政府がおそれているのはパニック
ですね。
水)もちろん考えた上でやらなきゃいけない大切な要素のひとつだとは思うんですけ
ど、小出サンがおっしゃる再臨界が起こっていないということを確認するためには、
データが誤りだったというのが一番はやいんですね。
小)そうですね。前は、ヨウ素134という計測が誤りだったいわれて、ヨカッタと思っ
て胸を撫で下ろしたわけですし、今回もクロールの38の形質が誤りだったといってい
ただければいいし、あるいは、ヨウ素の今流出してくるのがものすごい濃度になって
きてるわけですが、それが誤りだっていっていただければいいと思います。
水)もうほんとにそう願います。
小)私もそう願います。また明日もよろしくお願いします。
京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さん、どうもありがとうございました。
以上、引用者は 安渓遊地です。