がん研究センター)ヨウソ131を210ベクレル含む水を乳児が飲んで1ミリシーベルトになる量は216リットルと発表。実際は1.7リットルだった! Rt @tiniasobu #genpatsu #
2011/03/31
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/2218263/
に掲載された指摘からの抜粋です。
2011年3月28日国立がんセンターの記者会見の内容が、127倍も甘いみつもりを発
表しているという指摘です。
まずもとのニュースから
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032801000862.html
原発事故、健康被害の心配なし がんセンター緊急会見
2011年3月28日 20時33分
福島第1原発事故で、周辺地域で通常より高い放射線や放射性物質が観測、検出さ
れていることについて、国立がん研究センターの嘉山孝正理事長らが28日午後、緊
急記者会見を開き「原発で作業を行っている人以外、ほとんど問題がない。正しい知
識に基づいた冷静な行動を取ってほしい」と平静を保つよう求めた。
▽喫煙と同じ
自然の放射線以外で、一般の人が被ばくしても問題にならない1年間の量は1ミリ
シーベルト。今回の原発事故ではまず、一般の人がこれだけ被ばくすることは、現時
点で考えにくいという。
実際は1ミリシーベルトもかなり余裕をみた数字だ。同センターがん対策情報セン
ターの祖父江友孝がん情報・統計部長によると、広島や長崎の被爆者でも、一度に浴
びた量が200ミリシーベルト以下だと、白血病やがんの発症との関係ははっきり確
認できないという。祖父江部長は「時間をかけて被ばくした場合の影響は、さらに少
なくなる」とした。
逆に成人が一度に千ミリシーベルトを被ばくすると、がんの発症リスクが1・6倍
に上昇するが、これは非喫煙者と比べた場合の喫煙者に生じる危険性と同レベルだと
いう。
同センター中央病院の伊丹純・放射線治療科長は「福島第1原発から放出されてい
る放射性物質の量は、1986年に起きた旧ソ連のチェルノブイリ原発事故よりも少
ない」と指摘。
最も重い急性放射線症候群となった作業員は、4千~6千ミリシーベルトの被ばく
をした134人で、被ばくが原因で死亡したのは、そのうち28人だけ。全体で数十
万人が現場で作業に当たったが、千ミリ以上被ばくした人に限って、白血病などにか
かる割合の上昇が示唆されたという。
▽ヨウ素対策が大事
20年間の追跡調査の結果によると、チェルノブイリ事故で周辺住民が受けた深刻
な健康被害は、ほぼ放射性ヨウ素による被ばくに限られる。その影響で発生した甲状
腺がんの多くは、ヨウ素剤服用で防げたはずで、当時のソ連では一律にヨウ素剤は配
布されなかったが、配られた地域では発生率は低かった。
ヨウ素剤服用のタイミングについて伊丹科長は「一度に100ミリシーベルトの被
ばくが予測される前6時間もしくは、被ばく後3時間以内」と説明。発症までに長い
時間がかかることなどから、40歳以上の人はそもそも服用の必要がないという。
放射性ヨウ素による健康被害は若いほど、特に乳児に対して大きい。東京都水道局
の浄水場では22日に、水道水1キログラム当たり210ベクレルの放射性ヨウ素を
検出、乳児の基準100ベクレルを超えた。だがこれは216リットルを飲むと、
1ミリシーベルトの被ばくを受けるという量。伊丹科長は「実生活で問題になる量で
はなく、ヨウ素剤が必要となるような被ばくでもない」とした。
「心配なのは、原発で作業をする人」と嘉山理事長。造血機能が低下する恐れもあ
るので、将来に備え「事前に自分の末梢血幹細胞を保存することを提案する」とした。
ニュースの引用終わり。
くわしくはもとのブログにあたっていただきたいのですが、政府が公表している評価
基準にそって
計算しなおすと、このがん研究所の発表は、大嘘。ということが指摘されています。
以下、ブログの指摘の追記部分からの引用です。
(3)甲状腺蓄積を考えなくては高レベルでは
今回のような原子力施設からの予期しない放射性物質の放出があった場合においては、
甲状腺の預託等価線量として
〔表I-3〕1Bqの放射性ヨウ素を経口又は吸入摂取した場合の成人、幼児及び乳
児の甲状腺の等価線量に係る線量係数(mSv/Bq)
の
I-131 経口摂取
成人3.2×10-4
幼児1.5×10-3
乳児2.8×10-3
を用いなければなりません。すると、
成人では
X=1÷(3.2×10-4)÷210
=1.49×10-3×10+4
=14.9リットル
限界実効線量1ミリシーベルトに達する量は、わずか14.9リットルです。
・・・・成人6日分ぐらいの飲料水でしょうか
幼児では
X=1÷(1.5×10-3)÷210
=3.17×10-3×10+3
=3.17リットル
限界実効線量1ミリシーベルトに達する量は、わずか3.17リットルです。
・・・・体重15kg幼児で2日分ぐらいでしょうか
乳児では
X=1÷(2.8×10-3)÷210
=1.70×10-3×10+3
=1.70リットル
限界実効線量1ミリシーベルトに達する量は、わずか1.70リットルです。
・・・・1歳児体重10kgでしたら1.5日分もありません。
これほど、シビアな値になります。
あくまでもICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に準拠した、原子力安全委員会の規
準に従った結果です。
(中略)
なお、緊急記者会見中に例示されていたとおり、
210ベクレル/リットルの水道水を216リットルを飲んだとすれば、
原子力安全委員会の実効線量係数を使えば、
乳児の実効線量は、
実効線量
=2.8×10-3ミリシーベルト/ベクレル×210ベクレル/リットル×216リットル
=1.27 × 10+5 × 10-3
=127 ミリシーベルト
にもなって、
通常人のリミットである1ミリシーベルトの127倍、
「放射線安全主義者」の皆さんが放射線急性傷害発生の境目だという、100ミリ
シーベルトも軽く超えてしまうのです。
まったくムチャクチャな内容の記者会見です。
2桁も、国民に伝えるべきデータを改竄していたのです。
※意図的な改竄でないとしたら、
理事長らは、飲食物の暫定規準算出の基礎となっている
原子力安全委員会の基本文書を全く読んでない、
ということを示しています。
※基本文書とは、
■「原子力施設等の防災対策について」原子力安全委員会
http://www.nsc.go.jp/shinsashishin/pdf/history/59-15.pdf
5-2 防護対策(抜粋)⑤; 飲食物摂取制限について
5-3 防護対策のための指標(3) 飲食物の摂取制限に関する指標
■同付属資料14 「飲食物摂取制限に関する指標について」
第39回原子力発電所等周辺防災対策専門部会(平成12年4月14日)
■「環境放射線モニタリング指針」平成 20年 3月原子力安全委員会
http://www.nsc.go.jp/anzen/sonota/houkoku/houkoku20080327.pdf
です。もちろん、私もこの数日で知ったのですから、他にもあるでしょう。
※なお、総ての元になって居るらしい、ICRP(国際放射線防護委員会)の
当該勧告文書(72番)は、国会図書館の検索に掛けてみましたが見つ
かりません。国会議員さんでも読んだ人はおそらくいなさそうです。
ICRPのウブサイトからCDロムを注文すれば買えるみたいですが、誰で
も買えるかどうかは知りません。
※日本の原子力安全委員会が定めた「平常時」「成人」に適用する係数が、
国際機関ICRPのそれと違うのは、日本人の食生活などが考慮された可能
性が考えられますが、原子力安全委員会に尋ねるまでは、想像の域を出
ません。
※「文部科学省の委託事業として、(財)原子力安全研究協会が運営して
います。」というWEBサイトも、おそらく、原子力安全委員会が定めた
指針を読まずに編集されているのだと思います。
『緊急被曝医療研修のためのホームページ』
http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html
そして多分、ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告文書(72番)のプリン
シプルはオミットされているのでしょう。
※ 「環境放射線モニタリング指針」平成 20年 3月 原子力安全委員
会を使って、いろいろ試算作業することによって、先日の安全委員会に
よるSPEEDI線量シミュレーションが、「乳児の甲状腺当量」といって
いた意味が、いくらか分かってきました。そういう条件での換算係数を用
いた、という意味だったのですね。
※ 210ベクレル/リットルが検出された時、乳児がいる家庭にペットボト
ル3本1.5リットルずつを配ったのは実に適確で、1日分を凌ぐ最低限の
措置であり、大袈裟でもなんでもなかったのです。
以上引用終わり。