すべて想定されていた)石橋克彦論文「原発震災~破滅を避けるために」岩波書店『科学』1997年 #jishin #genpatsu RT @tiniasobu
2011/03/29
毎日新聞の2011年3月29日の記事から
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20110329k0000m070181000c.html
想定外だったというのが、すべてウソだとわかる論文を紹介しておられます。(原文
はこの文章の最後からダウンロードできます。)
発信箱:すべて想定されていた=福岡賢正(西部報道部)
原発事故の報道に強烈な居心地の悪さを感じている。その理由を突き詰めていくと、
メディアが安易に使う「想定を超えた」という言葉のせいだと思い至る。眼前で今起
きている事態は本当に想定外だったのか。
《最大の水位上昇がおこっても敷地の地盤高(海抜6m以上)を越えることはない
というが、1605年東海・南海巨大津波地震のような断層運動が併発すれば、それ
を越える大津波もありうる》
《外部電源が止まり、ディーゼル発電機が動かず、バッテリーも機能しないという
ような事態がおこりかねない》
《炉心溶融が生ずる恐れは強い。そうなると、さらに水蒸気爆発や水素爆発がおこっ
て格納容器や原子炉建屋が破壊される》
《4基すべてが同時に事故をおこすこともありうるし(中略)、爆発事故が使用済
み燃料貯蔵プールに波及すれば、ジルコニウム火災などを通じて放出放射能がいっそ
う莫大(ばくだい)になるという推測もある》
すべて岩波書店の雑誌「科学」の97年10月号に載った論文「原発震災~破滅を
避けるために」から引いた。筆者は地震学の権威、神戸大の石橋克彦氏。つまり今回
起きたことは、碩学(せきがく)によって14年も前に恐ろしいほどの正確さで想定
されていたのだ。
石橋氏はその後も警鐘を鳴らし続け、05年には衆院の公聴会でも同様の警告を発
している。電力会社や原子力の専門家たちの「ありえない」という言葉を疑いもせず、
「地震大国日本は原子力からの脱却に向けて努力を」との彼の訴えに、私たちメディ
アや政治家がくみしなかっただけなのだ。
05年の公聴会で石橋氏はこうも警告している。日本列島のほぼ全域が大地震の静
穏期を終えて活動期に入りつつあり、西日本でも今世紀半ばまでに大津波を伴う巨大
地震がほぼ確実に起こる、と。
毎日新聞からの引用終わり
追加の情報
石橋克彦氏が2005年衆議院予算委員会公聴会で話した内容
「迫り来る大地震活動期は未曾有の国難である」
http://www.stop-hamaoka.com/koe/ishibashi050223.html
岩波書店が無料公開しているPDF
マイケル・シュナイダー氏(田窪雅文氏 訳)「原子力のたそがれ――米・仏・独
のエネルギー政策分析から浮かび上がる再生可能エネルギーの優位性」
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2011/01/pdf/skm1101-1.pdf
明石昇二郎氏「原発輸出――これだけのリスク」
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2011/01/pdf/skm1101-2.pdf
葉上太郎氏「原発頼みは一炊の夢か――福島県双葉調が陥った財政難」
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2011/01/pdf/skm1101-3.pdf
石橋克彦氏の「原発震災」
http://www.iwanami.co.jp/kagaku/K_Ishibashi_Kagaku199710.pdf