市民科学者への道)東京新聞:10年の歩み 冊子に 遺志受け継ぐ「高木基金」:群馬
2010/12/30
東京新聞ウェブ版から。このパンフは読み応えがあります。大学院の授業「暮らしの
人類学」でもつかいました。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20101215/CK2010121502000084.html
【群馬】
10年の歩み 冊子に 遺志受け継ぐ「高木基金」
2010年12月15日
高木基金の10年をまとめた冊子や基金を紹介するパンフレット
科学技術が生む負の問題に取り組む研究者や団体などに助成する「高木仁三郎市民
科学基金(高木基金)」がことし10年を迎え、その経緯などをまとめた冊子が作ら
れた。高木さん(1938~2000年)は前橋市出身で、「原子力資料情報室」代
表を務め日本の脱原子力運動を支えた核化学者。その遺志が、多くの人に支持され続
けている。
(鈴木久美子)
高木基金は、高い専門性を持ち市民と共に行動する「市民科学者」を育てたいとい
う高木さんの遺志を継いでつくられた。
「スポットライトが当たるのは、すぐにもうかる科学ばかりで、その裏側にある問
題の研究にはなかなかお金がつかない。結果、科学のありようがゆがんでいる」と事
務局長で高木さんの妻の久仁子さん(65)は言う。
助成先は公募し、選考委員が書類やプレゼンテーションで厳しく選ぶ。今年三月ま
でに百五十四件、計八千万円以上を助成してきた。原資は高木さんの遺産と賛同者の
寄付だ。
助成先の内容は具体的で、山口県上関町の原発建設予定地周辺の自然環境調査や、
埼玉県寄居町の廃棄物処理施設の環境汚染調査、中部地方の遺伝子組み換え作物対策、
大阪・泉南地域のアスベスト調査、高速増殖炉もんじゅの放射能放出調査など幅も広
い。アジアへの助成も数年前から力を入れ、フィリピン、インドネシア、スリランカ
などの研究者らが助成を受けた。
冊子は、選考委員や助成対象者らが十年間を振り返り、今後の基金について提言し
た。
「多くの人に支えられ、本当にありがたい」と久仁子さん。「若い人が就職難で、
思いがあっても声に出しにくい状況にいる。おかしいと思うことを指摘し、こうある
べきだと言える人を育てたい。一歩一歩進めます」
A5判、七十九ページ。希望者に、事務局=電03(3358)7064=が実費
程度で送る。
以上引用おわり。
以下は、高木基金の連絡先など
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特定非営利活動法人 高木仁三郎市民科学基金
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-21 戸田ビル4F
TEL 070-5074-5985 FAX 03-3358-7064
URL http://www.takagifund.org
E-mail info◎takagifund.org(◎を@に変えて送信)
郵便振替口座 00140-6-603393
※ 高木基金は認定NPO法人です。
高木基金へのご支援には寄附金控除が適用
されます。