個人運動)いやなことはいや。例えばイラク派兵にお金を出すこと_RT_@tiniasobu
2010/09/14
屋久島の詩人、山尾三省さんは、市民運動も悪くはないけれど、それより、もっともっとゆたかな”個人運動”があることを僕たちは知っているよね、といいました。
彼の遺言の中にでてきます。遺言は、以下の文章の中に含まれています。(pdfでも添付します)
http://ankei.jp/yuji/?n=2452
身近な個人運動の例をあげておきましょう。
『出すぎる杭は打たれない』(みずのわ出版)の最後の章の始めの部分を引用します。
足もとから平和をつくる
日本国憲法の前文を読むと、戦争と戦力の放棄が私たちの憲法にとって、もっとも大切な部分だということは明らかです。それでは、なぜそれが第一条ではなく、第九条なのでしょうか。大学生たちに「日本国憲法の第一条から八条までは何が書いてあるの?」とたずねても、とっさには答えられない若者がほとんどです。
山尾三省さんは、「市民運動も悪くないけど、もっともっと豊かな”個人運動”があることを、ぼくたちは知ってるよね。」と『遺言』の中で語りかけます。
このほど、自衛隊のイラク派遣は、憲法に違反するという画期的判決が出ました。また、岩国市民が、住民投票で米軍基地機能の拡充に反対の明確な意志を示したのに対して、すでに支出することに決まっていた新市役所の建設予算をカットするなどのなりふりかまわない方法で、井原市長の追い落としを図りました(このいきさつについては、西山正啓監督のドキュメンタリー映画三部作があります)。近い将来に、岩国基地に原子力空母を配備するための準備は着々と整っています。
住民投票や、裁判などにかかわることは市民運動としては、なかなか時間と手間となによりエネルギーの持続が必要なことです。そこで、忙しいサラリーマンでもできるまったく手間のかからない「個人運動」の例を紹介しましょう。知人のYさんの実践例です。
イラクへの自衛隊派遣には絶対反対のYさんは、自分の納める税金がそれに使われるのはいやだ、と意思表示しようと思いました。その年、ちょっとした副収入があって、追加で納税しなければならなかったYさんは、税金の六パーセントが軍事費だというので、その分は払わないという確定申告することにしました。方法は簡単です。申告用紙の「控除」の欄に自分で一行増やして「イラク派兵反対控除」と書き加え、自分の源泉徴収額に六パーセントをかけたものを控除して税務署に郵送したのです。しばらくすると税務署から呼び出しがありました。窓口ではごく事務的に「イラク派兵反対控除更正」と書いた書類と振り込み用紙をくれました。三千円ほどの金額だったそうです。Yさんの個人運動はこれで終わりです。あとは、
振り込みを「忘れて」いるだけです。はじめの二年ほどは、毎月振り込み用紙が郵便で届けられ、やがて督促の頻度が減りました。税務署もそろそろ忘れてくれたかと思ったころに、配達証明での督促や、留守宅への訪問などもあったようです。「面倒だからもう払っちゃいなさいよ」という妻の声にもめげず、Yさんは「振り込みをうっかり忘れ」続けました。三年余りを経て、税務署はYさんの銀行預金を、加算税をつけず未払分だけ差し押さえて徴収しました。Yさんのコメントです。「三千円の税金を取るために、切手代だけでも、三千円以上かかったよね。電話や訪問や差し押さえなどなど、最低でも何万円かの国費がかかったわけだ。ぼく一人の省エネ個人運動だけど、百万人か千万人ぐらいのサラリーマンがこれをやると、
かなり面白いことになるかも。」