上関)「環境影響評価書では影響が少ない→だから放射能の影響もない」電力会社副所長の誤解
2010/08/14
2010年4月5日から6日にかけて、上関・長島・田ノ浦の現場に、中国電力の
社員が来ました。責任者は、副所長のMさん。
祝島の人たちやシーカヤックの人たちとの話し合い
の中で、彼の発言が環境影響評価書におよぶところがあります。
質問「温廃水の影響や、そこに含まれる微量の放射性(物質)の問題についてどう考
えているんですか」
M副所長「環境影響について、上関原子力発電所ができた場合にどういう影響がでる
かということで環境影響評価書というものがあります。(手で6センチほどの厚さを
示しながら)こんなに厚いものを中国電力はつくっております。そこには、『発電所
ができることによる環境への影響は少ない』という評価が出ているんです。……息を
し、歩くだけでも環境にはなんらかの影響があるものですし、……われわれはこの瞬
間も放射線を体に受けているんです。何が困るのかわからない……」
http://blog.livedoor.jp/hanatora53bann/archives/51589782.html
映像は、http://www.youtube.com/watch?v=g7kEWjT7tvY でご覧いただけます。
中国電力本社のSさま、Mさま、上関の現地職員への社員教育が不足しています。
正確でない知識で、地域住民にあやまった情報を与えないように、きちんと研修をな
さってください。
環境影響評価法は、放射能(放射性物質とそこから出る放射線)の影響をまったく
評価しない法律だという事実を、きちんと教えて下さい。
必要なら、講師をボランティアで派遣します。
10月刊行をめざして現在鋭意編集中の本から引用します。
……放射能に関する影響評価自体がまったく行われないのである。これは、放射性
物質をめぐる環境影響評価はすべて科学技術庁(現在は文部科学省所管)が行い、環
境省は一切タッチしないという、国策として原発を推進するための縦割り行政の中で、
環境省の権限が押さえ込まれているためである。