環境理論特別講義・第2弾「消費者の社会的責任」
2009/06/13
「環境理論特別講義・2弾」は、東京都市大学教授・グリーン購入ネットワーク会長の中原秀樹先生をお迎えして6月13日(土)、県立大学において行われました。
今回は「消費者の社会的責任」をテーマに、参加者の財布の残高を引き合いにしながら、1986~88年には「エコロジカル・フットプリント」(人間1人が持続可能な生活を送るのに必要な生産可能な土地や水面の面積)が地球の環境容量を超えてしまい、今では人類は「資源の多重債務者」になっていることを指摘されました。
また、1974年、セブンイレブンが24時間営業を開始したときのコマーシャルは「開いててよかった」であり、多くの日本人は、20世紀における暮らしを変化させた最大の特徴は「コンビニの登場」にあると答えていることが紹介されました。
さらに、先生が横浜市で行った「グリーン商品導入による省エネ効果シミュレーション」の結果では、市内の全家庭が、家電や自家用車を「トップランナー方式」の省エネ機器に買い替えた場合、家庭からの温室効果ガス排出量は目標値を優に達成できることが示されました。
これらのお話を踏まえて、23人の参加者は4グループに分かれ、「消費者としていかに行動すべきか」などの議論を深め、それぞれの見解を発表しました。この中で県立大の学生が、知識・経験ともに深い社会人の指摘やサポートを得てながら、意見の集約、発表などを担いました。
最後に、中原先生から「各グループは、それぞれの観点からおもしろい検討を行った。生活の質を維持しながら、その中で積極的に省エネに取り組むことも重要」との総括をいただきました。
次回は、7月4日(土)9~12時、県立大F204教室(看護棟)において、元国連大学副学長・安井至先生をお招きして「多角的視野からの環境問題へのアプローチ」をテーマに開催します。参加希望の追加受付を行っています。申込みは
山口県立大学地域共生センター(TEL 083-928-3495:FAX兼用)へ(参加料500円:当日納入)