副専攻「環境システム」で取り組んだ「緑のカーテン」
2009/01/15
平成20年度における副専攻「環境システム」の実践授業の一環として、「緑
のカーテン」を栽培し、その省エネ効果を検証したところ、緑のカーテンに
は、室内温度を下げる効果に加えて、「体感温度」を下げる効果がたいへん大
きいことがわかりました。
その概要は、次のとおりです。
1 取り組んだ期間
平成20年5月~9月(緑のカーテンの栽培及び気温等のデータ収集)
2 場 所
山口県立大学1号館
3 取組の結果
① 緑のカーテンは室内温度の抑制効果があります。
今回の測定では、2℃程度の抑制効果が確認されました。
② 人は、最低・最高気温の差が大きいほど暑いと感じます。
そこで、「体感温度」に着目し測定したところ、外気温が30℃を超えた
日では、体感温度が28℃を超えた時点で空調機のスイッチが入れられてお
り、しかも空調機稼働中の体感温度は最大4℃の幅で頻繁に変動していま
す。
一方、緑のカーテンに覆われた部屋の体感温度の上昇は最高27.5℃に抑
制され、かつその変動幅は小さいことから、身体に与える影響も小さいも
のと判断されます。従って、体調を維持する面からもすぐれていることが
確認されました。
すなわち、緑のカーテンは「水の蒸発潜熱を利用した自然冷却システ
ム」であるともいえます。
③ これらの実習を経験しながら、学生たちは、環境マネジメントの構築・
運用に不可欠な理論と手法を学ぶことができました。
※ 「環境システム」受講生のひとりである 原田佳織さん(社会福祉学部
3年生)の実習レポートを次のとおり紹介します。