ありがとう! Yucca 祭 に餅米の寄付
2008/12/10
12月20日Yucca祭<年忘れ餅つき大会>では、仁保の池田孝男さんが丹精こめて作られた餅米を使います。池田さん、昨年に引き続き、ご寄贈ありがとうございました。
<山口県立大学生とお米の素敵な関係>について、小川雅広教授と学生の村上陽子さんからメッセージが届きました。
平成14年、生活科学部生活環境学科4年生の4人が、山口市仁保の池田孝男さんのところに押しかけ、コメ作りに参加させていただくことになりました。「田んぼ作り=苗作り=田植え=収穫=籾すり=精米」までの全行程に関わることを通して、コメ作りの大変さ、苦しさ、楽しさの体験、さらにコメ作りが私たちの環境にどれだけ貢献しているかを、理屈でなく体験から学ぶためにです。彼女らは、自分たちの作ったお米を『環境米』と命名しました。この4人が発案した『環境米』作りの伝統は、今日までの7年間、後輩に受け継がれてきました。学部改組により来年で生活科学部は幕を閉じますが、今後『環境米作り』の伝統は、全学生を対象とする共通科目「地域共生演習」に引き継がれることになっています。
『環境米』作りは、ただ単にコメを作ることに終わらず、できたコメを使って「餅つき活動」もしています。大学の卒業式や入学式のお祝いに、社会福祉学部の学生諸君と一緒に餅をつき「餅まき」をしたり、老人ホームや特別支援学校、さらには地域のお祭りでの「餅つき大会」等に参加させていただいています。
みなさんは、今、日本の米作農家が激減しているのを知っていますか?池田孝男さんは、コメ作りをあきらめた農家から田んぼを預かり続け、現在では30ヘクタールを耕作しています。厳しい状況のなかで、池田さんは黙々とコメ作りを続けている方の一人です。
池田さんの願いは、是非学生さんに自分のコメ作りを見て欲しいということです。そし興味が沸いたら、自分でもやって欲しいと願っています。現在まで池田さんからコメ作りを習い、自分たちでコメ作りをした学生の数は25名になりました。
コメ作りには厳しい池田さんも、仕事が終わって学生たちと一緒に騒ぐ時は別人となります。この時、池田さんは「学生さんから元気を貰っている」とおっしゃいます。
毎年年末になると、学生達は池田さんから「門松作り」を習い、売店の入り口を飾っています。「コメ作り、餅作り、そして門松つくり」池田さんは<忘れられかけている日本の文化>を学生達に伝えたいと願っているのです。(小川雅広)
今年、私は小川先生にすすめられて、自分で米1俵を作ることに挑戦しました。と言いましても、小川研究室の先輩方と一緒に作業をさせて頂いただけなんですけど。
田んぼで土に触ったり、汗をかくのはすごく気持ちよかったです。授業としての「環境米」はもう終わっていますが、最近は先輩や池田さんに声をかけていただいて、餅つきをしました。池田さん家で採れたもち米です。
コメ作りは、種をまいて収穫して終わりではないのですね。誰かの口に入るまで関われたことに意義があるんだと思いました。今は戴いたお米を、食べる分ずつ精米して持って帰っています。正月には、実家に少しばかり持ち帰りますちょっとした親孝行でもしようかと…
「地産地消」とよく言われますが、まだ学生ですので、普段はやはり外国産の安いものを買ってしまいます。でも誰が作ったかがわかるだけでも、安心してそして有り難く食べることができます。人との繋がりはとても大切ですね。
私は来年も「環境米」があるのなら、ぜひ又参加したいと考えています。今年は何もかも初めてワタワタと先輩について行くばかりでしたが、来年はもっとマシに動けると思うのです。そうしたらまた別の視点から<お米・たんぼ・そして私自身>について考えることができるはずです。
余りうまく言えませんが、この一年の「環境米」との関わりで、私の中に蓄積されたと思うのは自信や充実感です。久しぶりに授業での実習日誌を読み返しました。一日一日の光景がはっきり思い出せます。ダラダラ過ごしたであろう土・日曜日や夏休みを、凄く貴重な時間に変えられたことを、小川先生や池田さん、先輩方に感謝しています。
(文化創造学科1年 村上陽子)