現代GP)「学園情報」(教育後援会会報)で紹介
2008/01/10
地域が教科書、地元が先生――文部科学省の現代GPに選定されて
2007年4月から、「地域共生演習」というあらたな授業が全学部の新入生向けに始まりました。1泊2日程度の合宿研修を基本として学生を10人ぐらいずつ地域団体に預け、地元の方々が先生となって教育していただくという新しい方式の授業です。私たち担当教員は、これまでの地域でのボランティア的な活動の人脈をたどって9か所の地域団体に引き受けをお願いしました。ひとりの学生は、2か所での実習を体験してレポートを書きます。団体と学生との組み合わせは機械的な振り分けを避け、山口市徳地の小学校跡 のサテライトキャンパスで丸一日かけて「お見合い」をして決定しました。
多岐にわたる演習の内容は紹介しきれませんが、お茶摘みや竹林の整理といった山村留学のような経験もあれば、商店街の祭で本学の提携校である野田学園の高校生と女みこしを担ぐといった晴れ舞台もあります。写真は山口市徳地三谷での合宿風景です。
1年生だけでなく、全学部と大学院にもこうした「地域の教育力」を上手に生かして、学生も地域も活気づくような授業展開ができないでしょうか。それには人手とお金が必要です。それを手厚く財政的に支援してくれるのが、本年度から3年計画で認められた文部科学省の「現代的ニーズにあった大学教育支援プログラム」通称「現代GP」です。やまぐちにおける多世代交流の地域共生授業を通した教育と地域の活性化が、他大学や他地域へのひとつの手本になるという評価をいただいたものです。さらに、山口市の地域再生計画とも歩調を合わせつつ、県立大学と山口市の包括的な提携・協力協定を結ぶ協議も進展しています。
このプログラムは、大学教職員が地域との間に築いてきた人間的な信頼関係が高く評価されたものです。地方に根付いた小さな大学だからこそできることを目指してこれからも挑戦は続きます。みなさまの暖かいご理解とご支援をお願いする次第です。
(学生や地域の熱い反応は、ホームページ
http://ankei.jpで「地域共生演習」「現代GP」などを検索してごらんいただけます。)